NPO法人ゆいまーる琉球の自治

特定非営利活動法人ゆいまーる琉球の自治における「自治」は、次のような後藤新平の自治の考え方に基づいています。 「人間には自治の本能がある。この本能を意識して集団として自治生活を開始するのが文明人の自治である。」 「自治を単に官治的地方自治に限るものとしてはならない。各種の職業組合ももちろん、自治でなけらばならない。」 「自治は、共助によって完全に行われなけらばならないものであるから、自治的精神は、また共助的精神として現われる。」 官治的法制度が上から琉球に適応されれば自治が実現するのではなく、自治的自覚を有する琉球の人間が自治の担い手であり、ゆいまーる(共助)によって自治を各地域において自ら作り出すことが重要であると、本NPO法人では考えています。 琉球の各島々においてこのような自治が実現することで、各島嶼は対等な関係となり、アジア太平洋地域とも自治的精神に基づいた関係を持つことができます。 地域の人間が発展の主体となり、地域の文化、歴史、自然、慣習等に基づき、島外からの新知識を選択的に活用しながら、諸問題を解決していくという内発的発展も人々の自治によって成し遂げることできます。 NPO法人の諸活動についてのご意見、ご感想、NPO法人への加入の意思等がありましたら、メールにてお伝えください。 e-mail: matusima345@yahoo.co.jp

プロフィール

松島 泰勝(まつしま やすかつ)

Author:松島 泰勝(まつしま やすかつ)
1963年石垣島生まれ。石垣島、南大東島、与那国島、沖縄島にて育つ。その後、東京、グアム、パラオ、沖縄島、静岡、京都、滋賀にて学び、働き、生活する。

那覇中学・那覇高校卒業。東京狛江市の南灯寮で4年近く生活。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。早稲田大学大学院経済学研究科博士後期課程履修単位取得。早稲田大学から経済学の博士号を取得。

在ハガッニャ(グアム)日本国総領事館、在パラオ日本国大使館専門調査員、東海大学海洋学部海洋文明学科准教授を経て、現在、特定非営利活動法人ゆいまーる琉球の自治の代表、龍谷大学経済学部国際経済学科教授。

著書に『沖縄島嶼経済史―12世紀から現在まで』
『琉球の「自治」』(ともに藤原書店)
『ミクロネシア―小さな島々の自立への挑戦』早稲田大学出版部がある。

FC2カウンター

リンク

カテゴリー

最近の記事

月別アーカイブ

琉球関連の文献

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

ブログ内検索

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2ブログ

自治とは何か10

様々な困難があっても自主的自治の心で、勇気百倍の気で困難を一つ一つ乗り越えていくことが、自治の人生であるといえましょう。このような人間を養成することが教育であり、教育者としての責任の大きさを改めて実感しています。




日蓮上人のような一代の傑物が人のため国のため身命を惜しまず骨折っても、一生迫害のために苦しめられたという類いが沢山ある。

自治の心の必要は、この時である。このような場合には自己を信じ、自己を恃み、勇敢に正しい道を踏んで進まなければ、その目的を達するわけにはいかない。

日蓮上人などは、自信自恃の心が非常に強かったから、身にふりかかる百難に打勝って、最後の勝利を得たのである。

これが自主的自治の徳というべきもの、その偉大な人格の光は、今にいたるまで燦然と輝いている。





人生は修行であると思います。自主的自治的の道を全うすることは容易ではなく、宗教的信仰と同じような強い信念と意思が求められます。「人のお世話にならぬよう」を実行していくことが、個人、市町村、県、国それぞれの課題であると思います。溌剌として、自主的自治の精神をもち、行動を行う人間が多くいる地域も、元気で、自主的自治が溢れた地域になるでしょう。





世に立つには、まず自己を完成して、それから事に臨むのが正道である。自己完成とは、自主的自治の人であることである。

「人のお世話にならぬよう」の第一訣を金科玉条として猛進することである。そのような時には、人格自ずから磨かれ、精力自ずから加わり、期せずして成功への途上を一歩一歩辿ることができる。

自治の精神が熟して無限の創造力と発展性を表わすとき、それは神聖な信念すなわち宗教的信仰の発動であって、立派に完成された人格の人である。





自治は同時に共治でなくてはなりません。「ゆいまーる琉球の自治」が本NPOの名前ですが、ゆいまーる、つまり共治と自治とは一体であることを主張するために命名いたしました。



ただし自主的自治をはき違え、単独孤立、利己我侭とならないように心掛けなければならぬ。

自己は自己で独力責任を負い、何事も自身に引き受けて人のお世話にならぬから、他人の利害は知ったことではないとなってはいけない。

それでは社会的生活ができなくなるから、深くいましめるべきことである。

龍谷大学「地域経済論」公開講演会、民際学研究会のお知らせ

1.来週月曜日、朝10時45分から龍谷大学3号館102号室におきまして、滋賀県にお住まいで、琉球出身の高間悦子さんが講演されます。私が担当している「地域経済論」の授業での講演となります。

昨年、ゼミの学生とともに、滋賀県甲賀市にある高間さんの琉球館にいき、はなしを伺いました。

滋賀には多くの工場があり、琉球人労働者が季節労働者として働きにきております。昨年から雇い止めの問題が発生しており、その実態、沖縄県人会における日本人と琉球人との関係等について話を聞きました。

月曜日はさらに詳しくお話を伺いたいと思います。


2.来週木曜日の同じく「地域経済論」では、本NPOの理事でもある石垣金星さんが、西表島が現在抱えている問題と、島の可能性について語ります。わざわざ西表島から来て下さり、感謝です。学生さんも金星さんの人柄、生き方から大きな影響を受けるのではないでしょうか。


3.来週土曜日は、先月開催予定であった、民際学研究会を開催します。

日時:2009年7月11日(土)13時から17時
場所:龍谷大学深草学舎紫英館2階、第3共同研究室

話題提供1:三田剛史さん「フィジー・ツバルにおける華人社会」

話題提供2:上田假奈代さん (特活)「こえとことばとこころの部屋」http://www.kanayo-net.com/cocoroom/

話題提供3:石垣金星さん(石垣さんのプロフィールなどは2006年のインタビュー記事をリンクさせていただきます)
http://www.eco-online.org/contents/people/22ishigaki.html



興味と時間がおありの方は、どなたでも、ご自由にご参加ください。

以上のように、来週は多くの人との出会い、再開があり、大変、楽しみです。


琉球はなぜ人工物を作り続けるのか

桜美林大学の学生さんたちによる泡瀬埋め立て問題についての集いが開かれたことについて、janjan6月29日に報じられていましたので、ご報告いたします。
同大学の林先生から教えてもらいました。

開発を進めている沖縄市の市長は「革新市長」です。平和を主張してきた市長がなぜ、開発が有する暴力性を認識できないのか。「革新、保守」に関係なく、島の自然、生命、生活を理解し、実践していく政治家が求められます。

自然が消され、人工的なものがどんどんつくられていきます。人工的施設をわざわざ見るために観光客は琉球を訪問しているのではないのです。本物が問われているこの時代において、はてしなく、琉球は人工物を作り続けています。






環境省OBで現在「泡瀬干潟大好きクラブ」代表・水野隆夫氏の活動に賛同した大学生らによるシンポジウム「I know! You know! 工事No!〜沖縄・泡瀬干潟を守れ〜」が、6月27日に都内・水道橋で開かれた。

水野氏を招いての講演のあと、実際に泡瀬干潟を訪れての大学生らによる発表会や、会場壁面を使っての写真展に、参加者は泡瀬干潟の問題について理解を新たにした。


メンバーの手によるシンポジウムチラシ。「乙女よ、泣くのはまだ早い」等、大学生ならではセンスが光る。(撮影・三上英次 以下同じ) 泡瀬干潟は、沖縄市の海岸沿いに広がる270ヘクタールの青い海である。

美しいサンゴ礁だけではなく、動物156種(うち貝類108種)、植物18種以上の「絶滅危惧種」が生息する貴重な自然の宝庫である。

 ここに国と県、市が埋め立て事業費だけでも489億円もの人工島造成等を計画したのは、かれこれ20年以上も前のことである。

工事に伴う自然環境破壊や、公金の無駄遣いに反対する住民らが公金差し止めを求めて提訴、08年11月、那覇地裁(田中健治裁判長)は公金差し止めを命じる。しかし、県と市は控訴、埋め立て事業も、第1審判決を尊重することなく、断続的に進められている。

 シンポジウムでは、はじめに水野氏がスライドを使って、参加者に泡瀬の豊かな自然を紹介した。その中で、水野氏は工事推進派の環境アセスメントがきわめてずさんで、実際には360種以上は生息する貝の種類が20種程度と過少に報告されたり、無断でサンゴ礁が移植されたりしている現状を訴えた。

 また、一部の工事推進派が「人口ビーチを作ろう」と取り組んでいることにふれ、「泡瀬の自然は、ホンモノの自然であり、世界に誇れる宝なのに、どうしてわざわざ自然を壊して、人工物を造ろうとするのか」と疑問を投げかけた。

また、最近とみに耳にする〈環境との共生〉〈自然の創生〉といったキャッチフレーズで進められる計画の多くが自然を破壊している実態を挙げ、〈環境偽装〉であると指摘した。

続いて、桜美林大学の「学生団体Sea泡瀬」代表の吉岡さん、中茎さんらによる自然観察ツアー参加の模様が報告された。発表では、泡瀬の現状報告にとどまらず、2つの問題も紹介された。

 ひとつは沖縄北部に広がる、通称「やんばるの森」(東村高江地区)での米軍ゲリラ戦訓練やヘリパッド建設の問題である。

特に、ヘリパッド建設後は、さらなる訓練回数の増加や騒音、垂直昇降機「オスプレイ」の事故も予想されるとして、「そういう現実に起きている問題について、私たちは目を向けて行かなければならない」と訴えた。

 もうひとつは、辺野古への基地移設問題である。

 今年5月の泡瀬干潟視察に際して、吉岡さん、中茎さんらは、辺野古テント村も訪れ、現地の人たちから聞き取りなどもしている。「都市部の普天間基地の代替として予定されている辺野古は、天然記念物のジュゴンも見られ、泡瀬とともに多くの人たちが考えていかなければいけない問題だと思う」と吉本さんは語る。

水野氏を囲んで。左から司会を務めた中茎さん、懇親会幹事の石井さん、受付の遠藤さん、代表の吉岡さん。
 シンポジウム終了後、「学生団体Sea泡瀬」代表の吉岡さん(桜美林大学3年)に話を聞いた。

 「学生団体Sea泡瀬」は、現在メンバーは7人で、今年の2月には水野氏を大学に招いて講演会を開いたり、ふだんから勉強会なども続けたりしているという。

27日のシンポジウムもメンバー4名での運営で忙しそうではあったが、発表では「泡瀬干潟」にとどまらず、アメリカで「未亡人泣かせ」と呼ばれる(※事故が頻発してパイロットの妻を未亡人にすることにちなむ)オスプレイ機への言及があるなど、ふだんからの地道な研究の成果がうかがえた。

 また、「Iknow! You know! 工事No!」というシンポジウムのキャッチフレーズや、配布された大学生らしいチラシを見ると、みずみずしい感性が感じられる。このような若い世代の行動が、自然保護活動を支える新しい力になれば、水野氏も心強いことだろう。

 なお、「泡瀬干潟」に関する公金差し止め訴訟(控訴審)は、全3回のうち、すでに2回を終え、次回7月23日に結審の予定である。

竹富島リゾートと水問題

6月20日の八重山毎日新聞に竹富島リゾートと水問題についてのニュースがありましたので、お伝えします。ひとつのリゾートにより、島全体の給水量の半分が占められる事態になる予定であり、資本投資の大きさを改めて認識するとともに、リゾート依存の深化、公民館での合意がなされていないことが懸念されます。



「市との分水協定に違反」と

竹富町と竹富島で大型リゾート施設を計画している南星観光(株)との間で08年6月20日に締結された上水道給水協定書の無効を求め、竹富島在住の会社役員の男性が18日、町監査委員(前鹿川徹代表監査、2人)に住民監査請求したことが19日、分かった。

石垣市と竹富町は、1日平均給水量400立方メートル、1日最大給水量500平方メートルの分水協定を結び、石垣市から竹富島に海底送水で送水。

町建設課によると08年度の同島での水道の使用状況は1日平均186立方メートル、1日最大244立方メートルとなっている。

 町と同観光との間で締結された上水道給水協定は、給水面積6.7ヘクタール、給水人口200人以下、1日給水量100立方メートル程度。

このほかに▽地域住民への給水を最優先する▽植栽などへのかん水は認めない▽石垣市との分水協定の範囲内で竹富島住民への給水に支障がない範囲内で給水する、などの取り決めがある。協定書締結に当たり市水道部との事前協議は行われていない。

同男性は住民監査請求で、同給水協定が竹富島住民への水道水供給を目的とした分水協定に違反し、さらに、当時の竹富公民館の同意も得られていないことを指摘。

「住民生活用水の半分の量を大型リゾート施設に送水されることは竹富島住民の生活に影響を与えることが予想される」として、同給水協定の無効を求めている。

この問題は、去る6月定例市議会の一般質問で取り上げられ、大浜長照市長も「相談があってもよかった。遺憾に思う」と不快感を示している。

 町建設課の野底忠課長は「水道法で需要者から申し込みがあった場合は正当な理由がなければ拒めない」とした上で「将来的に集落の拡大を見込んで100トンの余裕がある。石垣市との分水協定範囲内の給水で影響が出ないと判断し、石垣市との事前協議はしていない」と述べた。

 市議会で指摘されたことで「県の指導を受け、上司と相談したうえで対応を考えたい」とした。同請求は、60日以内に町監査委員から回答される。

自治とは何か9

後藤新平の有名な自治三訣です。私自身も自主的自治のための修行過程にあり、勇猛心を奮い起こして理想の実現に邁進したいです。



自治三訣


自主的自治 人のお世話にならぬよう
社会奉仕 人のお世話をするよう
国家奉仕 そして酬いを求めぬよう

自主的自治は個人としての態度を、社会奉仕は社会に対する態度を、国家奉仕は国家に対する態度を、それぞれいましめて処世の心得を明らかにしたもの、この三訣の実行さえできれば、自治生活の目的は達せられる。

この実行はもとより容易なことではないが、その実行を期する苦心努力が積もり積もって、個人も繁栄、社会も平和、国家も振興という喜ばしい結果が見られるのであるから、大いに勇猛心を奮い起こして、極力理想の実現というところまで進んでいかねばならない。

修行は本来楽なものではないが、楽でないだけに最後の歓喜はまた格別である。その修行の法則として掲げた以上、自治の三訣は、人生最高の生活状態であるという熱烈な信念に活きるとき、そこに初めて絶大な自治生活の権威が現れるのである。






自治とは自己を救う道です。自分を救うのは他者ではなく、あくまで自分自身です。現在の結果は全てこれまで自分が行ったことが積み重なってできたものです。ですから、現在の自分の自治的生活が将来につながるわけですから、日々、緊張感を持って、全精力を傾けて生きなければならないと思います。




自己を救う者は、自己よりほかにはない。自治とは自己を救う道で、自己を堕落の淵から救い上げて正道へ導くのにも、また高い目的を描いて健気に向上進歩を図るのにも、みな自己の力を恃むよりほかに致し方はない、

「人のお世話にならぬよう」の一語、新に人間処せ上の大教訓としなけらばならぬ、自己を救う者は自己、自治は自然の大法である。







自分の生活は自分自身でしか責任を負えないし、生活や運命も自分が支配して生きております。地域の自立も、このような自主的自治を有した住民が多く生まれることによって実現していくと考えます。他で成功した法制度だけで自治が実現するのではありません。自治的社会の中から自治的法制度が生まれてくるのであります。





自主的自治とは、自分の生活は自分が支配し、自分の運命は自分が責任を負うということである。

ゆえに自分の努力の結果が好かったときには自分の功績であるが、もし不結果の場合であっても、自分の責任であるから不平も不満も起こるわけがない。

この覚悟で仕事に取りかかれば、ぜひとも好結果を収めねばならないから、そこに非常な決心と普段の努力が躍動してくる。

このとき自分に鞭うち自分を励ますものは、「人のお世話にならぬよう」との第一訣でなければならぬ。

ニュージーランドに住む太平洋島嶼民、魚よりも釣り針論、海面上昇の被害を受けているキリバス

2007年2,3月の太平洋諸島ニュースをお伝えします。

ニュージーランドは太平洋島しょ国から多くの移民を受け入れ、移民社会も形成されていますが、ニュージーランド社会への同化が進んでいる状況が下の記事から明らかです。ニウエ、クック諸島、トケラウの場合、自分の国に住む人より、ニュージーランドに定住する島嶼民の数が多くなっています。


2/26 PIR
 ニュージーランドに住む太平洋島嶼国民が出身島嶼国の言葉を話さなくなっている。

ニュージーランドに住むクック諸島民の17%、ニウエ人の24%、トケラウ人の41%しか出身島嶼国の言葉を話さないという、2006年の調査結果がでた。

これらの数値は2001年の調査結果と比べて1%から4%減少した。ニウエ人全体の91%、クック諸島民全体の73%、トケラウ人全体の83%がニュージーランドに定住していることからも、この調査結果は大きな意味を有しているといえる。

これらの島嶼はニュージーランドと特別な関係を有しており、島嶼民はニュージーランドの市民権を有することができる。ニュージーランド政府は、これらの島嶼の言語を守る責任を有している。

ニュージーランド教育省は、最近、サモア人、クック諸島民のための学校教育カリキュラムを完成させたが、今年、ニウエ人、トケラウ人、トンガ人のための学校教育カリキュラムを整備する予定である。



魚よりも釣り道具をという、たとえは、前沖縄県知事の稲嶺知事もよく口にしていた。しかしこれまで与えられた手段によって本当に島が自立できないのかどうかを検証する必要があります。無駄な手段や他者依存を深める手段もあったと思います。



3/21 PIR
ミクロネシア首脳会議において、地域の統一、自立について議論された。

 第七回ミクロネシア首脳サミットにおいて、北マリアナ諸島、パラオ、グアムの首脳達は、島々の経済自立を実現するために民間部門との強力な協力関係を構築する必要があると強調した。

北マリアナ諸島のフィシアル知事は次のように述べた。「次のような古い諺がある。ある人に魚をくれたら、その人は1日だけ生活することができる。しかし、その人に魚の釣り方を教えれば一生、彼とその家族は生活をすることができる。私が米国上院議会の職員と会談した際、米国は経済発展のための手段を提供すべきであると主張した。例えばその手段とは、移民や労働者の最低賃金に対する北マリアナ諸島の管理権である。」

パラオのレメンゲソウ大統領は次のように述べた。「パラオには廃棄物のリサイクル施設がなく、廃棄物をグアムにあるリサイクル施設までに運ぶ必要がある。海運会社であるマトソン社は、パラオ政府が港着岸料や輸送代を支払うという条件で、空のコンテナーに廃棄物をグアムまで運ぶことに同意してくれた。

遠隔の地にあるという島嶼国の地理的条件は不利であるが、民間部門の支援により島嶼国の経済状態を改善することができる。」


ツバル、キリバスのように、海抜の低い島では地球温暖化による海面上昇は現実的な危機となっています。


2/6 PIR
 地球温暖化はキリバスにとってまさに現実の問題となっている。

 キリバスのアノテ・トン大統領は、地球温暖化を食い止める取り組みがなされているが、キリバスにとっては遅きに失し、数十年後には海面上昇により同国の住民は土地を離れざるおえないだろうと述べた。

地球温暖化により、同国の土地や住宅の中には海水に流されたケースもあり、また幾つかの政府庁舎もそのような危機に直面している。

人口10万5千人のキリバス人の大部分は、タロイモを主食としているが、塩害により住民の食生活にも大きな影響を与えている。

トン大統領は、キリバスの国土は幅が狭い環礁島であるため住民は海水の進入から逃れる場所がなく、少なくとも50年後には島を離れざるおえないだろうと、述べた。

宮古島の共同店

琉球の島々には、住民がカネと知恵と労働力を出し合って設立してきた共同店があります。宮古島でも購買組合と呼ばれる経堂店があり、今年4月に琉球朝日放送が報じていますので、お伝えします。


まさに自治の力です!宮古島の住民が自分たちで考え、作り上げた内発的発展の実践であると思います。





宮古島。平良の市街地から北へ12キロ。池間島と向き合う突端に狩俣集落があります。

御通帳を取るお父さんが子どもに渡す「(子ども)お願いします、、(店員)ありがとうございまーす」

集落の中を走る県道230号線沿いに、狩俣購買組合の直営店があります。いつも買い物に訪れる地域の人たちでにぎわっています。購買組合。あまり聞きなれない名称ですが、歴史は1947年に遡ります。

新里さん「終戦後の経済が疲弊して、全戸数が非常に苦しいわけです。地域が。すると自治会の負担金がみんな払えない。そうするとトップに立つものは何とかして金を生み出す方法を考えなきゃいかんと」

戦後2年、当時の狩俣集落の生活といえばイモや粟、でんぷんを取るためのキャッサバを栽培。冬場はススキでほうきを作り、それらを市街地で売り歩き、わずかの売り上げで生活物資を購入して集落に戻る。そうした時代だったといいます。

新里さん「金の生る木をつくろうと。合言葉で。だからそういう時代を経て地域が結束して、一人も会員に入らないという人がいないということが、強みだったわけです」

金の生る木。それはお店。集落の役員らが国頭村奥の共同売店を視察し、地域の全世帯が出資金を出し合って購買組合が設立されました。

出資金はB円時代の10円。270世帯で2700円。店は地域住民の生活を支える重要な役割を担うことになったのです。

現在、本店と支店を直営。支店は池間大橋へ向かう沿道に位置し、観光客も立ち寄ります。店内に一歩入ると、買い物客らは小さなノートのようなものを棚から取り出し、商品とお金と一緒にレジの店員に渡します。

根間専務「これはすごい役に立っているんじゃないですかね。地元の人には。お金が足りない、じゃつけといて、次の買い物した時にその不足分を払うと」「かけ、支払うと印鑑、確認して」

狩俣購買組合は、買い物に応じて住民に利益を還元しています。

上里さん「商品券ですか。千円券と五百円券があって、このお店でしか使えませんので、お買い物に応じて配当金というのかな、還元してますね。お客様に」

いまでは利益から自治会費、PTA会費を負担。老人クラブなどの団体に助成金まで行っています。購買組合は、まさに62年前の役員たちが考えた、「金の生る木」となりました。2007年11月、購買組合は60周年を迎え、地域上げて盛大な記念式典を行いました。そして今年1月には記念誌「六十年の歩み」を発刊しました。

住民「ここは掛け帳みたいなのでやってるさ。(それを見て)いいんじゃない、住民の和があって」「共同組合、共同組織というのが、どんなに良いものかということを分かってもらいたいなと思っております」

「やっぱり身近にあるものだし、便利だし、利用しやすいし、なくてはならない狩俣の購買店だと思います」「(地域の和みたいな?)結局この帳面でつながっているかな、と感じますけど」

現在の組合員数は226世帯、これに準組合員として池間島などの人たち125人が加わり、購買店を利用するまでになっています。

根間さん「当時、初代専務だった方が青年会を集めて簿記の講習会をやったんです。金の生る木と同時に、人をつくる木、人材育成の木だと。私も勉強させてもらったもんだから、私の人生に大きないろいろな仕事が出来たんです」

国仲さん「特に組合を預かっている専務は常に神経尖らせながら、従業員と仲良く頑張っていて、見ていて気持ちが良いですね。この調子だったらそんなに大型スーパーがあろうが、あと20年も30年も維持できると私は確信しています」

62年間も地域で住民の生活を支え続ける購買店。それは生活を支える運命共同体の象徴であり、住民の心をつなぐ絆でもありました。デジタル化時代に、アナログの通帳。

根間専務「田舎っぽくていいです。この方が自分も好きです」

しかし、時代の波は狩俣集落にも押し寄せます。つぎの60年を見据えた購買組合のあり方の研究も始まりました。

川満さん「任意団体から諸々のことに対応できるような法人化を目指して、今検討委員会を組織して対応しています」

戦後の貧しい中から生まれた購買組合。住民の拠り所として、田舎っぽさを残しながら、そして新たな段階へと進んでいきます。

自治とは何か8

まさに後藤新平の生涯が自分自身の無限創造、無限発展の力を思う存分発揮したものであったといえます。人間が有する可能性を信じて、それを実現した後藤は、あくまでも一人ひとりの人間による自治的自覚の覚醒の必要性を強く訴えています。

『政治の倫理化』という後藤が書いた本の表紙に移っている、身の乗り出して、力強く訴える後藤の姿をみて、人間の奥底に存在する無窮の生命を発出していると私は感じました。

後藤の自治の思想、実践を通じて、琉球のこれまでの在り方、振興開発、国への依存を問い直し、自治の島になるための、大胆な提案を出し、琉球の人間一人ひとりが有する無窮の自治力の自覚を呼びかけていきたいと考えています。

自治力は無限の可能性であり、尽きることがない人民の潜在能力であり、地域を再生させる大きな原料力です。

立派な施設やインフラが建設された琉球の都市部にはたして生命の輝きがあるのか。そこに住む人間たちが本当に自らの自治の力を発揮しているのかどうかが、問われていると考えます。






人間には、このように天から与えられた自治の精神がある。

この精神が旺盛になると、自己をどこまでも働かせていくという独特の想像力が湧き、それが限りない進歩向上の努力を続けていく動力となり、個人も社会も国家も緊張した無窮の生命を得て、極度まで邁進しなければ止まらないという発展性が躍動するのである。

自治の精神すなわち発展性は個人の体中に潜んでいる。この点からいうと、自治の精神は活力の源泉である。

この源泉は、どれだけ汲んでも涸れる時がない。否、汲めば汲むほど生命の水が湧き、進歩向上の力が強くなってゆく。


ベルグソンという哲学者は、「生命は絶えず新しい自己を創造しつつ進行する無限創造の力無限発展の力である」と説明した。

この無限創造無限発展の力も、自分でしっかりと掴んで活かしていかなければ、その生命の活躍は見られない。

まず自分の精神を自覚して、その自覚を第一歩として人生の行程を進めるのが、いわゆる声明を活躍させていく道である。

人生はこの根深い自覚から出発していかないならば、真の活動はできない。人間には、すでに無限創造無限発展の大生命があるのだから、人事の多くは意のごとくではないけれども、この自覚と努力の前には何の障害もなくなるのである。

こうして世に真の勇者が生まれ出て、人も栄え世も栄える。

今日の社会は何となく、生気の乏しい観がある。これは結局、自治の精神が欠けているために、社会のドン底から湧き起こる生命の活躍がないからである。形態は備わっても生命のない社会は残骸に過ぎない。今日の急務は、自治の自覚を喚起することである。

西表島に護衛艦現われる2

石垣金星さんが撮影した写真です。海上自衛隊の旗が西表の海になびいています。
上陸10


上陸12
上陸反対派が自衛官の上陸を阻止しようとしています。

上陸2
島の桟橋をあるく自衛官でしょうか。

上陸3
上陸反対派の中に西表島住民の会があることがわかります。

上陸4


上陸5
住民と自衛官が押し問答をしているところでしょうか。

上陸7
西表島で反基地・反軍隊のシュプレヒコールがなされる光景をみるのは初めてですが、それだけ、離島防衛が着実に進められ、緊張関係が高まっていることを実感させられます。

上陸9
慰霊の日とは、琉球人にとって、先の大戦で命を奪われた家族、親戚を静かに弔い、平和を祈る日です。旧海軍の旗をつけた船を島に着岸させ、自衛隊を上陸させることは、このような思いにある住民への挑戦であり、神経を逆なでる行為ではないでしょうか。琉球人の思いや気持に配慮しない、傲慢な日本人の姿がここにはあります。

大阪の「辺野古カフェ」

大阪で活躍されている西浜さんから、朝日新聞大阪版6月22日付けに「辺野古カフェ」についてのニュースが掲載されているとの、ご連絡をいただきましたので、ご紹介します。




沖縄をめぐる問題に関心はあるけれど、街頭で「基地反対!」と声をあげるのは、おっかなびっくり。「まずは気軽に語り合う場を」と、大阪市内のカフェで、沖縄にちなんだドキュメンタリーの上映会が開かれている。

米軍普天間飛行場の移設先とされる名護市の地名にちなみ、会の名前は「辺野古カフェ」。いつも40人ほどがお茶を片手に作品の感想を語り合い、沖縄のいまを学んでいる。


 沖縄の本土復帰から37年を迎えた5月、同市北区中崎西1丁目の「Salon de AManTo天人(あまんと)」で、ジャーナリスト森口豁(かつ)さんが1人の男性を長年追った「沖縄の十八歳」シリーズを上映した。


 「言葉も教育も、日本民族として同じものを持っている。祖国に復帰すべきだ」。66年に復帰に向けて熱く語っていた高校生が、基地という「痛み」が残った17年後、こうつぶやく。「為政者が違う方向に持って行った」


 この心境の変化について参加者が語り合った。「期待し、裏切られ、立ち位置を変えていった。沖縄そのままを表しているのでは」(中年男性)。「祖国は何か、自分はどう生きるのか、問い続ける姿は自分に重なった」(在日コリアンの20代女性)


   ●  ● 


 「カフェ」は、大阪市在住の高校教員の男性、通称・タユさん(26)の主宰。意見をたたかわせたり、意思統一を図ったりというわけではなく、自由に話してもらうため、参加者に名前や所属はあえて聞かずに、自らも匿名にしている。この日は20〜60代の約30人が感想を述べた。


 タユさんは、神戸大院生だった06年、社会運動の研究のため初めて辺野古を訪れた。だが、飛行場の移設反対の座り込みをする住民から「応援に来てやったから頑張れというのでなく、一緒に頑張ってほしいのに」と本土批判も聞かされた。

胸が痛み、逃げるように予定を早めて那覇に戻った。「もう辺野古のことは書けない」と思った。


 それでも、「地元でできることはしよう」と決心。JR大阪駅前で毎週行われている移設中止を求める署名運動に参加。デモや街頭演説に気後れするような若者とも触れ合おうと、昨年11月に辺野古カフェを始めた。


 タユさんは「沖縄の問題は沖縄以外の人の態度表明にかかっている。自らの生き方やライフスタイルを見直す機会になれば」と話す。


   ●  ●


 これまで、沖縄出身の歌手Coccoさんがナレーションをした「人魚の棲(す)む海〜ジュゴンと生きる沖縄の人々」などを上映。次回22日は「沖縄の十八歳」シリーズの一部を再上映する。7月11日は、米軍ヘリパッド移設問題に揺れる東村高江地区を支援するため、現地でライブをした歌手UAさんの映像を予定。詳細は(http://groups.yahoo.co.jp/group/henoko_cafe)。

西表島に護衛艦現われる1

西表に住む石垣金星さんから写真が届きました。

22日から西表沖で自衛隊の軍艦が停泊しています。海洋基本法が成立し、離島防衛が強調されてから、米軍艦の入港に続いて、自衛隊の軍艦が西表島に来ました。

石垣さんも次のように述べています。
「明日は沖縄慰霊の日だというのに昨日から自衛隊の護衛艦が入港、自衛隊員140人くらいが観光で上陸しています。許しがたい事です。」

22日の八重山毎日新聞では次のように報じています。

「西表を基地の島にするな」「西表の平和を崩すな」。21日午前、西表島の上原港に民間のダイビング船で上陸する海上自衛隊に、島内外から集結した平和団体や労組の代表、地域住民ら約30人が怒りの拳を突き上げシュプレヒコールを連呼。横断幕で浮桟橋の出入り口を塞ぎ、自衛隊員の上陸に激しく抗議した。

今回の海上自衛隊の入港は隊員の休養が目的。護衛艦は上原港沖合で停泊。午前9時前から民間のダイビング船で4回にわたり120〜130人が次々に上陸した。

 これに対し憲法を守る八重山連絡協議会(仲山忠亨会長)と、昨日結成された同協議会西表島住民の会(津嘉山彦会長)が午前8時から上原港で「平和な西表に軍隊はいらない」と大書した横断幕を掲げて抗議集会を開き、加盟団体の代表が次々にマイクをにぎり、自衛隊の上原港への入港に反対の声を上げた。

 このうち沖教祖八重山支部の平地ますみ副支部長は「慰霊の日を前に各学校で平和学習をしているなかの入港に大きな怒りを覚える」。いしがき女性9条の会の藤井幸子事務局次長は「黙っていると自衛隊の入港を認めることになる。平和な八重山に軍隊はいらないと大きな声を上げよう」と呼びかけた。

この後、母艦からボートで港湾内に入った自衛隊に「自衛艦の入港反対」「地域の平和を守るぞ」とシュプレヒコールを浴びせ、午前9時30ごろから民間ダイビング船で入港する私服の自衛隊員に対し、浮桟橋の出入り口を横断幕で塞ぎ、「自衛隊は帰れ」と怒りの声を張り上げながら抗議した。

 自衛隊員は、横断幕の横や下をくぐって上陸。歩いて集落内に入った。

 抗議行動に参加した児玉奈翁一さん(81)は「戦争中は私も参加していたので軍隊がどれだけ非情か骨身にしみている。絶対に反対」。

西表西部地区在住の女性は「ここで何もしなかったらこれからどんどん来る」、自衛隊の入港に怒りをあらわにした。 

 住民の会を立ち上げた津嘉山会長は「ヤマネコとカンムリワシとともに平和に豊かに暮らしているこの島に自衛隊はいらない」と話し、町内各島で九条の会を立ち上げ、連絡協議会の一員として活動する考えを示した。

 八重山地区労働組合協議会の前石野裕和副議長は「こういう自然とともに生きてきた住民がいる地域に自衛隊は似合わない。非現実的だ」と話した。

護衛官1

西表島の海に護衛艦が現れました。戦中は西表島に日本軍の基地が設けられ、軍艦が停泊しており、軍事的にも重要な場所として位置づけられていました。また離島が戦争の島になるのでしょうか。だまっていたら、どんどん基地がつくられてしまいます。

護衛艦6/22
最近、中国も離島、その周辺の海域の資源開発に関する法律を制定しようとしています。離島が日中にとって重要な場所になりつつあります。

23日の日経新聞には次のような記述があります。
 中国政府は離島の保護・開発を規定した「島しょ保護法案」を制定する。海洋のエネルギーや漁業資源の確保が狙い。

国による無人島管理や離島の環境保護が柱になる。離島やその周辺の排他的経済水域(EEZ)の資源権益を確保するとともに、南シナ海や東シナ海での監視強化も念頭にあるとみられ、南シナ海などで領有権を争う周辺国との摩擦が再燃する可能性もある。

 中国政府は22日開幕した全国人民代表大会(国会に相当)常務委員会会議に同法案を提出した。法案は無人島の所有権が国に属することを規定し、個人の使用や売買を禁じた。環境破壊を防ぐため、離島での施設整備の制限や巡視制度の創設も盛り込んだ。中国には500平方メートル以上の面積を持つ島が約7000あるが、人が住む島は400余りにとどまっている。

 米海軍は南シナ海で中国の新型潜水艦を標的とした偵察活動を強めており、中国政府は離島保護の軍事的な効果にも着目しているとされる。



自治とは何か7

自治とは自分自身の生き方そのものから始まります。自治的人間が集って地域の自治が実現されるのです。琉球の自治も、琉球人が自治的自覚が一人ひとりが持つことから始まります。


自治とは、自分で自分の身を治めるということ、独立といっても自恃といってもまた自助といっても、心の働きは同じである。

この精神がしっかいしていないと、人間として立派に立っていくことができない。とかく人間には、依頼心という弱みがあって、何かにつけて人を当てにする傾きがある。

この弱みに打ち勝ち、自分の身は自分の力で必ず始末をつけていくということになって、初めて人には厄介をかけず、同時に自分の天分を遺憾なく発揮することになる。

天は自らを助くるものを助くという金言は、古今内外を一貫して変わりがない。







個人、地域社会、国と自治が拡大していくことで、個人、地域社会、国は活気をおび、輝いてくるのです。他者に大きく依存している沖縄県、米国に依存している日本に自治を回復すべきではないでしょうか。


小さい個人は個人で自治の人、広い社会は社会で自治の社会、大きい国家は国家で自治の国家となって、個人には人格が輝き、社会には活気がつき、国家には威力が加わるの理である。

自治の精神が発動すれば、必ずこの結果が見られる。これと反対に自治の精神が欠けたとき、人は委縮、世は頽廃、国は衰微である。







近代化、文明化、市場化により各人が競争にさらされ、ストレスが生まれ、社会問題も多発しているのが現代です。そのような社会問題を解決していくことができるのも、自治の力です。



社会が複雑となり、物質の生活が行き詰ると、悲惨な生存競争が行われるのであるが、自治の精神さえ発達しておれば、ここに円満な精神的調和が行われる。円満な調和は正義の生活であり、これはやがて温かい宗教的信念を呼び起こす道程である。

物質より精神へ、衝突より調和へ、正義より信念へと人間生活上の微妙な向上作用は、これを自治的精神の発動に待たなければならぬ。

グアム基地建設とミクロネシア人、グアムと中台問題、マーシャル諸島と台湾

2007年4月 ,5月の太平洋諸島ニュースをお伝えします。
米国が軍事権を有している、パラオ、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島の人々がグアムでの基地建設の労働者として期待されています。また、米国はハワイの東西センターを拠点にして太平洋諸国に対する政策を実施しています。



5/10 PIR
 米政府は、グアムの基地建設においてミクロネシア人の支援を求めている。

米国務省は、グアムにおける基地機能の拡大に関連する建設事業を遂行する上で、近隣のミクロネシアの国々からの支援を求めたいとの考えを示した。

人材不足状態にあるグアムでは、数百名の建設業労働者を集めるための努力をしている。グアム地元の建設業者は、労働力をフィリピン、中国、台湾などに依存しており、グアム政府は、外国人のビザ制限措置を緩和するよう連邦政府に求めている。

しかし、米国務省は、米国と自由連合関係を有している、パラオ、マーシャル諸島、ミクロネシア連邦の人々はグアムで就労することができ、これらの人々を活用すべきであると認識している。


ライス国務長官と、ハワイの東西センターの主催で開催された第8回太平洋諸島首脳会議においても、海兵隊のグアムへの移設が主要な議題となった。

また、米国務省は、同省の新しい地域事務所がフィジーの首都スバにおかれ、太平洋島嶼国全体に対する米国の外向活動の拠点になる予定であることを明らかにした。

また、米国務省は、1年間に5人の奨学生を太平洋島嶼国から選び、米国の大学・大学院に留学させる「南太平洋事業」を継続する。同会議には、グアム政府、北マリアナ諸島政府、米領サモア政府、ハワイ州政府を含む20の島嶼政府の代表者が参加した。


グアムの基地機能強化の理由が中台問題にあることを米軍司令官が指摘しています。




4/17 PIR
 米軍司令官が、グアムにおける軍事機能強化の一因は台湾問題にあると述べた。

米太平洋艦隊の新司令官であるティモシー・キーティング大将は、台湾と中国との緊張関係がグアムにおける軍事機能強化の一要因であり、米政府は両者の対立が暴発しないように努力していると述べた。

中国政府は、もし台湾が正式に独立を主張したら侵入すると脅しているが、中国政府が実際にそうしたら、米国は台湾を守るために出動すると同大将は語った。

2002年、米海軍は攻撃型原子力潜水艦3艘をグアムのアプラ港に配備し、2年前、空軍はF15戦闘機、B2ステルス爆撃機を米本土からグアムのアンダーセン基地に配備した。今後、沖縄からは海兵隊8千人がグアムに移駐する。


マーシャル諸島と外交関係を結ぶ台湾は、同国に多くの援助金を提供しています。援助金を基金化して一定額までに蓄積されたが、すれを自由に使うという、援助金の基金化が他の太平洋諸国に対する援助でもみられます。


4/29 PIR
 マーシャル諸島が台湾信託基金から資金を引き出した。

台湾政府により提供された信託基金から170万米ドルをマーシャル諸島政府が引き出して使った。両国の合意によると、同基金は将来、利用することになっていた。

台湾政府は昨年から、マーシャル諸島政府の財政健全化を目的にして、年間250米ドルを提供し、信託基金を設立した。

同基金が1000万米ドルに達したら、マーシャル諸島政府は同基金の資金を使用することになっていた。しかし、基金が300万米ドルを少し超えた時点において、先月、マーシャル諸島政府は基金から資金を引き出した。

その理由は、発電所の燃料が不足したため首都マジュロが停電に陥る恐れがあったためである。駐マーシャル諸島の台湾大使は、基金から資金が引き出されたことについて説明を受けていないと述べた。



自治とは何か6

自治は行政だけではない、住民の生活全般にかかわることであり、自治的精神が求められます。国に安易に依存するのは自治であるとはいえません。


自治は単に地方行政にのみあるのではない。農商工当事者の自治的精神がきわめて必要である。

大体において自分の力で運命を開拓することを本義とし、ただその通路における邪魔物で国の力によらねば除去できないものについて、初めて政府の力を借りるという風でありたい。






国、県等の公的機関から金をもらうこと、優遇措置を受けることばかりに気をもむのではなく、社会のために地域の住民が全力を尽くすことが自治においては大切です。


人生の真の目的は受けることではない。献げることにある。全力を尽くして天分を全うして、たとえその努力が少しも世に認められず、空しく縁の下の力持ちとなって終わっても、安んじて喜んで公事のために働く、といいう信念を得たいものである。





たとえ多くの非難攻撃にさらされても、公共のために邁進する者が自治的自覚をもった人、紳士ということができます。自治的人物になることで、文明病を自らの力で治すこともできます。



紳士とは何かといえば、義務を怠って権利を得ることだけに急である者ではない。

一人前の仕事に対して二人前三人前の攻撃を受けても、これを排して勇往邁進し、小さくは一家のため、大きくは社会国家のために努力して止まない者を言うのである。俗人である私はこう解している。

これは実に自治の本分ではなかろうか。あるいはまた文明病治療の方法ではなかろうか。







民主的な憲法、法制度があるから民主的国家になるのではなく、自治が社会や国の基礎となることによって、人間が中心になった民主社会となり、外からの攻撃にも強い社会や国をつくることができます。



立憲政治の模範は英国にあるという。そして立憲政治と自治との関係に思いをめぐらさないものは、あるいは納得しないかも知れないが、英国が今日の国難に処して抵抗力が強盛であるのは、その原因が実は自治の力に存するのである。

どうしてただ富の力に依ると言えようか。フランス、イタリアの抵抗力が比較的弱い所以は、これまた結局、自治の力の弱さに帰さなければならない。

そしてまたかのドイツの場合は今日、その自治の力に待つのが他よりもさらに大であるにもかかわらず、世人はこれを説明して、単に学術の力、軍国主義の力であるとしている。その根底は完備した自治制にあるということを知らないのである。

貝貨幣という地域通貨、トンガと中国、グアムの戦時賠償請求

太平洋の島々の中には今でも貝、クジラの歯等の貨幣を利用している島があります。これらも多様な地域貨幣であるといえます。


6/27 PIR
 東ニューブリテン島に貝貨幣銀行が設立された。

パプアニューギニアの東ニューブリテン島において、貝貨幣を交換するための銀行が設立された。伝統的な物々交換方式で運営される予定である。

同銀行は、1992年の調査によると、ガゼル半島において、1500万尋(1尋=1メートル83センチ)の貝貨幣が貯蔵されていた。

貝貨幣銀行によって、貯蔵されている貨幣が流動化され、伝統的交換儀礼に使われるようになるだろう。

また同銀行により誕生、死亡、結婚に関連する伝統文化儀式を存続させることも可能になるだろう。同銀行の貝貨幣は、国の通貨であるキナ、各地域の貝貨幣で交換することができる。


トンガでは中国人の移住者が多くなり、商店経営等の経済活動に対する影響力が非常に大きくなったために、2006年暴動が発生しました。



5/1 PIR
 中国政府がトンガ首都再建のための支援を行う。

昨年11月の暴動によりトンガの首都ヌクアロファのビジネス街の80%が破壊され、2億米ドルの損害がでたとされる。

トンガ政府は、中国政府に対して5500万米ドルのソフトローンを申請した。現在、中国を訪問している、トンガのセヴェレ首相は、中国による経済支援の詳細について両国間で合意されつつあると述べた。

また、ヴァヴァウ島、トンガタプ島における医療施設の改善のために245万米ドルの無償資金援助を中国政府が行うことに合意した。

セヴェレ首相は「両国は、台湾は中国の一部であるという「一つの中国政策」を再確認した。中国の古代文明とともに、著しい経済成長に目を見張った。」と語った。



グアムでは戦時中の日本軍による様々な被害に対する戦時賠償請求を現在においても議会に提出しており、チャモロ人にとって戦争は過去のものであるとはいえません。
尚、同法案は現代にいたるまで成立していません。


5/10 PIR
 グアムの戦時賠償法案が米下院議会を通過した。

第二次世界大戦中、日本軍統治下にあったグアムの犠牲者に対し総額1億2600万米ドルの支払いを求める法案が米下院議会を通過した。

今後、同法案は米上院で審議される予定である。上院での同案支持者には、ハワイ州選出のダニエル・イノウエ民主党議員がいる。

同法案は、2004年に設置されたグアム戦時賠償再検討委員会による、「グアムの人々が戦争賠償問題に関して他のアメリカ国民と同様な扱いをされていない。」という見解に土台としている。

同法案が成立すれば、1941年から44年までの間、グアムを統治していた日本軍の占領の結果死亡した約千人の遺族に対し一人当たり2万5千米ドルが支払われるだろう。

また、日本統治時代に、負傷、レイプ、強制労働・行進、収容されたグアム住民またはその遺族に対し一人当たり7千米ドルから1万5千米ドルの支払いがなされるだろう。

さらに、日本軍統治に関する、調査、教育、記念等の諸事業に対し500万米ドルが支出される予定である。

自治とは何か5

自分のことは自分でするという、自助が自治の基本です。行政に何もかも住民が頼むことは官治です。自治団の活動に政党を関与させるべきでないという考えは、後藤自身が政争の問題を自ら体験し、政党に対して距離をおいて、事をなしてきたことに基づいています。行政だけなく、政党依存も自治とは対極の関係にあります。





一本ずつを善くするには、一々何もかも国で世話を焼くのでは、なかなか行き届かないことが多い。どうしても各人の自奮自発にまたなかればならない。

すなわち、自分たちのことは自分たちで処理するという自助の精神を発揮しなけらばならない。

ただ行政を巧妙に執行するというならば、官治といって政府の力で、町や村の行政まで全部引き受けた方が、俗にいう餅は餅屋で、かえってその方が便利であろうが、これでは何時まで経っても生命や力が吹き込まれない。





ここに提唱する自治団の経営を進めるには、自治団の結社が最も適切である。

国政の流派に偏らず、真面目な人が寄り合ってよく相談し、いかにしてよい学校を作り、いかにしてよい水を飲み、いかにしてよい米を沢山得るか、という事を他の干渉に頼らないで、お互いに関係者同志で相談して始末するという、いわゆる自主的な寄り合い、これがすなわち自治団の本領である。

このような寄り合いが各地にでき、真面目な共同生活の改善に努力すること、これほど現在の急務はない。




市町村の行政はもとより、農会や農工銀行や産業組合のようなものは、きわめて質実に、ただ地方の福利を増進させるために、各員が何のわだかまりもなく、さっぱりと広く平かに共同して事を処理しなかればならない。

この中に党争を引き込み、あるいは一党一派の専断に任せるようなことがあってはならない。いったん政争をこれらの中に引き入れれば、あたかも作物に害虫が付いたように、ついに栄養不良となって枯死するほかはない。

ゆえにわが自治団は、意を最もここに用い、自治体を擁護するために、このような機関を何時までも純粋無色澄明に置くよう努力したい。

フィジーラウ諸島、ミクロネシア連邦とグアムの基地、米国とミクロネシア三国、パラオと中国

2007年6月の太平洋諸島のニュースを紹介します。
今から12年ほど前の大学院生時代に、フィジーラウ諸島と琉球を比較した論文を書いたことがあります。フィジーとトンガとの境目にあるラウ諸島は歴史的にも文化的にもユニークな特徴をもった島々です。また大きな島と小さな島との間で、カヌーによって交易をして生活の不足を補っていました。船舶の近代化によって以下のような問題が発生しています。



6/13 PIR
 フィジーのラウ諸島におけるコスト高の海上交通と食糧の不足問題

ラウ諸島にある小売店において基本的な食糧が不足している。その原因は、船舶が島嶼間を定期的に訪問することが困難であるからである。

フィジーのラウ諸島とは、トンガと国境を接した、フィジーの南東部にある島々である。船舶会社側は、島嶼間輸送は非常にコストがかかるため、政府の力でこの問題を解決すべきであると述べている。

ラウ諸島への1回の航海において、燃料代だけで6266米ドルかかり、船員の給料、船員や乗客のための食糧等は15776米ドル必要となる。

定期船が月に一度しか来ないため、幾つかの島々では、砂糖、塩、米、小麦粉、調理用油、茶、洗剤等が不足する状態に陥っている。


グアムに沖縄から海兵隊が移設する予定ですが、それは周辺の島々にとっても大きな関心事項であることがわかります。


6/15 PIR
 ミクロネシア連邦は、グアムにおける軍事基地建設に関心を持っている。

ミクロネシア連邦は、グアムにおける基地建設に関心を持ち、自国の労働者を派遣したいと考えている。

現在も、グアムの建設会社は多くのミクロネシア連邦出身者を労働者として雇っているが、基地工事が始まればさらに多くの同国出身者を採用するだろう。

今年10月、グアムにおいて「ビジネスチャンス会議」が開催される。その会議では、太平洋にある米国と特別な関係をもつ島嶼地域における民間主導の経済発展を促進することについて話し合われる予定である。

また同会議では、米本土と島嶼の企業家が互いに協力してグアムにおいてビジネスを行う道を開くことをもう一つの課題としている。同会議には、グアムの他、米領バージン諸島、北マリアナ諸島、米領サモア、パラオ、マーシャル諸島、ミクロネシア連邦から代表団が参加する予定である。


ミクロネシア三国は、独立とともに、米国がこれらの海、空、陸において軍事権を有し、そのかわりに、膨大な援助金を投下してきました。沖縄と同様、外からのカネによって島は自立するものではありません。


6/20 PIR
 マーシャル諸島、ミクロネシア連邦とも米国のコンパクトマネーからの自立が困難な状況にある。

マーシャル諸島、ミクロネシア連邦と米国との間に新しい自由連合協定が締結されて3年が過ぎたが、両国とも財政自立という目標に近づいているとはいえない。

コンパクトマネーの一部が信託基金として積み立てられ、その基金をもとにして金融投資が行われる予定であったが、投資されず、基金の資金は低金利の預金口座に放置されたままである。

米国は2023年まで、ミクロネシア連邦に対して7600万米ドル、マーシャル諸島に対して3500万米ドルを提供する予定である。

毎年の監査、支出計画の提出など、厳しい資金管理が求められている。米国からの援助金から自立するために、信託基金が設けられた。しかし、現在、信託基金にある資金によって、コンパクトが終了した後に両国が経済自立することはいまのままでは不可能であろう。



パラオは台湾と外交関係を結んでいますが、同島には多くの中国人が住んでおり、企業投資も行われています。中国と台湾がそれぞれとの外交関係締結を目指して、島嶼国に様々な形で接近しています。


6/25 PIR
 中国がパラオとの外交関係締結を提案している。

中国政府との関係が強いNPO組織である、中国人民外交機構の王副会長は、パラオのパレシアホテルで行った記者会見において、パラオが台湾との外交関係を取りやめるならば、中国はパラオと外交関係を締結する用意があると述べた。

駐パラオの台湾大使館関係者は「本当の友好関係は無条件のものである。共産中国は常に何らかの支援をする前に条件をもうける。

その背景には政治的意図が隠されている。共産国は真の同盟国にはなりえない、信用できない。」と述べた。

王氏等一行は、副大統領、上院議会議長、下院議会議長等と会談した。王氏は「中国経済は急速に発展している。現在、世界の大半の国は、中国と貿易し、投資を引き出す機会を求めている。

パラオもこの機会を逃すべきでない。中国と台湾はすぐに再統一するだろう。両地域の経済は融合しており、相互依存している。

平和的な方法、外交会議等を通じて再統一の過程が進展している。」と述べた。

自治とは何か4

自治の楽土・浄土をこの世にいながらにして実現するのが、「自治の本願」であるという後藤の言葉から、自治の奥深さを改めて実感しています。

沖縄島那覇市にも公務員共済組合が運営する「自治会館」があり、私もホールなどを利用したことがあります。後藤がいう「自治会館」は日常的に社会の各階級が相集い、会い語り合い、相互の理解を深める場所です。

このような場所を琉球にては、公民館として存在しています。公民館、本来の自治会館をさらにつくり、自治によって人間と人間とのわけ隔てをなくして、共助の精神と実践を広めていくことで、自治の浄土が実現するものと考えます。

自治体も行政という狭い意味ではなく、広い意味で自治体をとらえるべきであり、自治は住民一人ひとりの課題であるといえます。





特にわたしが、最も多くを期待しているのは、各種階級、各種生活団体の人々が、一日の仕事を終えた夕方より、この[自治]会館に集まって、放論談笑の間に、各自の生活、各自の気分を、相互に理解し合うことである。

このような間に、各種階級各種生活に対する特殊な理解もでき、したがって人類間の同情というものが、非常に広く、深く、強くならざるを得ない。

こうして人類相互間の同情が灼熱に達する以上、いつどこでも、必ず不思議な意思の疎通をもたらす活性作用を起こして、何ものをも融解せずにはおかないものとなる。





大礼服と印半纏とに、いかなる隔ての意識もなく、握手し、談笑する勇気と、度量と、理解と、道場が起こったならば、労働問題、特に資本家対労働者問題を始めとし、人類の知力が最難問題とする幾多の諸案件なども、人類の心と心の間にのみ相通う、同情と理解との力により、普通の事として解決されるはずだと信ずる。

このような妙境が自治の生み出す楽土である。

仏教の言葉に倶会一処阿弥陀の浄土に往生して上善人と一処に会することがある。これは仏も衆生も倶に浄土に生まれ会うという意味であるが、我々は、仏陀の本願によって、浄土を後生あの世に求めないでも、自治の本願によって、この世ながらに倶会一処の浄土が拓かれるのである。





国家全体の政治はもとより大切な事柄であるが、その基礎を形作るものは地方自治体の振興である。

ここに自治体というのは広い意味であって、府県郡市町村の団体をいうだけでなく、農会、同業組
合、産業組合等の公共団体より、青年団の類にいたるまで、およそ各地にあって、その一郷一里の福利のために、各員が相集まって自ら自分たちの仕事を処理していこうとする団体を指すのである。

そして健全な国家の立憲的発達は、この自治的な振興に頼るよりはかにはないのである。

復帰37年を振り返る八重山諸島の人の声

5月15日の八重山毎日新聞に八重山諸島の振興開発についての社説記事がありますので、ご紹介します。復帰後、八重山の島々がどんどん、大手資本の支配下にはいり、現在も土地買収が進んでおり、経済自立はすすまず、このまま道州制に移行することへの疑問が出されている。真っ当な議論であると思う。八重山諸島の声を那覇や沖縄島の人々の耳に届いているのだろうか。




復帰37年、沖縄振興計画も残り3年

早いものであさって15日は沖縄が本土に復帰して37年目になる。それはそれだけ沖縄戦とその後の27年間の米軍統治時代を知らない世代が増え、逆に知っている人がそれだけ減ったということだ。

八重山は恒例の「5・15」の平和行進や集会の参加も少なくなり、沖縄戦同様、「本土復帰」も年々遠くになりにけりで風化が進んでいる。しかし本土に復帰して八重山は何がどう変わり、今後どうあるべきか、節目に当たりその意義を問い直すのも決して悪いことではないだろう。

■何もかもが変わった八重山
 復帰37年、沖縄がいつまでも変わらないのは広大な米軍基地、全国一多い失業者、そして全国一少ない県民所得イコール「自立できない沖縄」ということだろう。

これが今後も続く永遠の課題だとするとあまりに悲しいし、一体誰に責任があるのだろうと思う。これで道州制を進めるのはどういう展望があってのことかと疑問に思う。

 ひるがえって八重山は変わらないものがないというほどに、町も風景も経済も何もかもが変わった。

 産業構造はそれまでの農業、漁業にかわり、観光産業がリーディング産業になった。恐らく農業・農村振興策のまずさなのだろう。

市街地に人が集まり、石垣市の農村部はじめ西表島は学校の統廃合が進められている。しかしそこはむしろ農漁村振興の施策強化が求められているということだろう。

■公共事業は半分以下に
 八重山経済を支えてきた公共事業はピーク時の95年に397億円あったものが、本年度はこれが184億円となり、半分以下になった。

建設業者は新空港建設工事が大きな支えであり、県は地元業者に優先発注すべきだろう。
 沖縄の公共工事を支える高率補助の第4次振興計画も残り3年を切った。このまま打ち切りとなるのか状況は厳しいが、八重山はまだまだ整備すべきものは多いはずだ。

赤土対策事業の国営化など今後を見据え第5次振興計画や泡盛の酒税軽減など特別措置の延長も今のうちから対策を考えるべきだ。

 この先八重山の自然や文化、暮らしはどうなるのかと心配された急激な移住ブームは収まりを見せているが、今度はその後遺症が懸念される。

さらに本土資本の進出や移住による“本土化”に加えて、ホテル業界には外資が次々参入し、南の小さな島もグローバル化は一段と加速している。

スーパーなどの商業施設も本土や本島などの資本が次々進出、地元業者はどこにいるのかと思うほど存在は薄い。

■見えない地元業者
 いくら自由経済とはいえ、このまま野放しでいいのか、地域経済のあり方としてこのままでいいのか、この場合の行政のあり方はどうなのか、議会などで論議もないことを疑問に思う。

 しかも本土資本の進出や土地買収は石垣港周辺はじめ至るところで今なお進んでいる。この先八重山経済はどうなるのか。これで手放しで復帰してよかったといえる状況なのだろうか。

 世界的な不況で八重山経済はさらに厳しさを増している。復帰以前からの八重山支庁も廃止になった。離島行政の後退はないのか気になる。自衛隊の誘致や配備の問題も新たに出てきた。

 一方で最近は本土からの若者らに支えられて船浮や鳩間などの音楽祭や黒島、小浜などの手作り祭りが元気だ。いずれも過疎の島だが、人々は希望を持って島おこしにがんばっている。復帰37年、課題も多いが、明るい材料もないではない。未来志向で解決に努力し展望を切り開きたい。

自治とは何か3

国が経済振興計画をつくり、国が金を与えるような開発政策が沖縄県では37年間も続いています。これは自治とはとうていえません。根本から自治の在り方を考え直すべきであると考えます。国家の社会政策に対して、自治社会政策を立て、何を持っても自治を第一義とする、後藤新平の自治の思想に基づく自治的自覚が琉球において、求められています。




元来、国家的生活以外に、個人的生活の処理までをも、ことごとく官治に委ねようとするようなことは、旧思想旧形式の政治であって、決して新しい思想、新しい形式の政治とは言えない。

自ら治めるということは、ただ道徳上のみならず、政治上においても、最も必要な条件でなければならない。




自治生活の要義は、国民各自の公共的精神を徐々に養い育て、広め、一致団結、それによって相互協力の美風をふるいおこすことにある。

換言すれば、しっかりとした協同観念に則って、地方団体の文化的、ならびに経済的発展を促し、国民相互の福利を増し、各部各体の調和融合を図り、それによって国家機能をより活性化することを目的とするものである。

したがって、自治生活は、国家の活動力の源泉であり、国民の憲政的活動の練習所ともなるから、国家憲政の建立は、健全な自治生活を基礎としなけらばならない。




およそ世に、自分を最もよく理解する者は自分自身よりほかにないから、社会生活に関する諸般の欲求希望を、最も鋭敏に最も的確に自覚し理解するのは、各々、その生活の自治体でなければならない。

したがって、彼らの生活を彼らの自治に委ねるのは、自分の生活を自分が支配し、自己の運命に対しては事故が責任を負うとうことになる。




わたしは、一にも自治第一義、二にも自治第一義、三にも自治第一義と、自治精神をふるいおこす必要を強説せざるを得ない。




諸般の社会政策は、これを国家の政策に委ねるよりも、自治の機能に任せるほうが、その効果が一層適切なものであると信ずるから、いわゆる国家社会政策というものに対して、自治社会政策が特に必要である理由を強説せざるを得ない。

| ホーム |


 BLOG TOP  » NEXT PAGE