NPO法人ゆいまーる琉球の自治

特定非営利活動法人ゆいまーる琉球の自治では、琉球に住む人々が自治を自らの問題として考え、住民一人一人が自治の担い手として実践することを目的としています。 また、琉球の人々が自治について互いに学び、励ましあうための車座の集いを定期的に催します。 同NPO法人の活動を支援いただける個人・団体の会員を募っております。また、NPO活動に対する寄付、カンパも歓迎いたします。 一口の年会費は以下の通りです。個人会員/年会費3,000円 法人会員/年会費 50,000円 <振込口座>: ゆうちょ銀行 、口座名義 特定非営利活動法人 ゆいまーる琉球の自治      記号 12370 番号 32052841 入会申込書は、カテゴリーの中のNPO法人の中にありますので、メール添付にてお送り下さい。  e-mail: matusima345@yahoo.co.jp

プロフィール

松島 泰勝(まつしま やすかつ)

Author:松島 泰勝(まつしま やすかつ)
1963年石垣島生まれ。石垣島、南大東島、与那国島、沖縄島にて育つ。その後、東京、グアム、パラオ、沖縄島、静岡、京都、滋賀にて学び、働き、生活する。

那覇中学・那覇高校卒業。東京狛江市の南灯寮で4年近く生活。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。早稲田大学大学院経済学研究科博士後期課程履修単位取得。早稲田大学から経済学の博士号を取得。

在ハガッニャ(グアム)日本国総領事館、在パラオ日本国大使館専門調査員、東海大学海洋学部海洋文明学科准教授を経て、現在、特定非営利活動法人ゆいまーる琉球の自治の代表、龍谷大学経済学部国際経済学科准教授。

著書に『沖縄島嶼経済史―12世紀から現在まで』
『琉球の「自治」』(ともに藤原書店)
『ミクロネシア―小さな島々の自立への挑戦』早稲田大学出版部がある。

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皆様へのお願い

昨年の琉球は強烈な台風が多く、特に八重山諸島では9月,10月と大型台風が来襲し住民が大きな被害を受けました。 現在、申請中のNPO法人「ゆいまーる琉球の自治」の理事に就任されている、石垣金星さんの工房にも大きな被害がでました。 「ゆいまーる」とは島々の相互扶助を意味します。皆様の志を、どうぞ宜しくお願いします。 口次の振込口座まで、お振込みください。 琉球銀行八重山支店・普通・348372(イシガキキンセイ) (石垣金星さんにつきましては、『環:今こそ、琉球の自治を』30号、藤原書店をご覧ください。)

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沖縄県、泡瀬裁判に控訴の方針

21日の琉球新報に、県知事が泡瀬裁判に控訴の方針を出したことについて報じていますので、お伝えします。自然を破壊する開発主義を前面に主張する県知事は、間違ったメッセージを発しています。「観光立県」の政策にも矛盾しています。

泡瀬開発が経済合理性がないとの指摘を受けたなら、多くの人が納得する開発の経済合理性を示すべきですが、そのようなこともなく現在に至っています。




仲井真弘多知事は21日午前の定例記者会見で、泡瀬干潟沖合埋め立て事業で県の公金支出差し止めを命じた那覇地裁判決を受け、「せめて第1区部分は完成させたい」と述べ、控訴する方針をあらためて示した。

差し止めの理由で「経済的合理性が認められない」との指摘について「(計画立案)当時と現在では、利活用の中身が変化することはままある。経済的合理性を欠くとは思えない」と述べ、判決内容を不服とした。

 県が控訴するには、地方自治法に基づき県議会の承認を得る必要があるが、仮に認められない場合は、一審判決が確定し、埋め立て事業の中止が決まる。

 野党多数の議会対応について知事は「理解を得られるようにやりたい。最悪の場合にどうするか、悲観的な見通しはその時点で考えるしかない」と述べるにとどめた。

 11月定例会に必要経費を再提案する知事訪米の目的について、地位協定見直しや米軍関係事件事故問題に加え「約8000人のグアム移転とか、嘉手納よりも南の基地の返還はきちっと進めてもらいたい。必要があれば、必要に応じ、話をしていきたい」と基地の整理縮小も強調。

「大統領就任前に行きたい」と述べ、来年1月20日の就任式前に訪米したい考えを示した。
 さらに「政権が変わるとかなりのメンバーが変わるようなので、5月か6月か7月ごろでもあらためて参りたい」と再訪米の意向も重ねて示した。

 会計検査院が2007年度決算で調査した12道府県すべてで不正経理があった問題を受けた県の対応について、知事は「総務部を中心に、独自の調査をしたい。1年分なら年内に(結果を)把握できると思う」と答えた。調査対象期間は過去1―5年分を検討しているとした。

西表「船浮」 土地買取りに住民の不安広がる

本NPO法人の理事の石垣金星さんから、「西表「船浮」 土地買取りに住民の不安広がる」と題する、
琉球朝日放送に船浮での土地買い占め問題についての放送についてお知らせがありましたので、その内容を次のお伝えします。

石垣さんは、14日から西表島祖納で始まる集いの受け入れ側として、いま準備をされています。集いでもこの問題が徹底的に話し合われる予定です。





西表のリゾート問題です。4年前に浦内川の河口にオープンした大型リゾートホテルをめぐって、地元住民らが環境を破壊すると訴え、去年最高裁まで争われました。

第一次訴訟は住民敗訴で終わりましたが、その被告になった企業が今度はさらに奥地、船でなければ渡れない船浮という小さな集落の土地を16ヘクタールも買っていることがわかり、地元では不安が広がっています。

西表島の一部でありながら、船でしか渡れない「船浮集落」。人口42人。小中学校の生徒は4人で車もなく、まさに手つかずの自然が残る地域です。

その船浮でも最も美しいイダの浜を含む16.5ヘクタールが、今年5月から宮古・八重山でリゾートを施設を経営するユニマットグループの所有になっていたことがわかりました。

池田豊吉さん「(土地を買って)何をするのか。これは計画によっては抵抗せんといかん」

集落より北の大部分が、住民の知らぬまにユニマットの手に渡っていました。

もともとは集落の共有地にしていたものが、戦前、税金の関係で一部が個人に売却され、長く那覇の資産家が持っていましたが、今年4月に石垣の不動産会社が買取り、翌月にユニマットに転売されたものです。住民が畑として使っていた個人の所有地も囲まれた形です。

池田さん「進入路も全部今ユニマットのものになってしまって、そうするとわれわれの個人所有地は中にあって、どこからも行くことができない」

寝耳に水の船浮公民館では早速アンケートを取ったところ、8割以上の住民が企業の進出に反対でした。

嘉目信行・公民館長「こういう業者が入ってきても、地域には何のメリットもない。ただ、うるさく、汚されるだけ。地域の人たちは自分たちで生活をしている、民宿をやったり」

ユニマット不動産は「まだ事業計画はない」としていますが、一説には10階建ての大型ホテルの構想があるいわれ、不安はますばかり。

西表は、世界遺産の登録に向けた調査予算もついたばかり。衝撃は島全体に及んでいます。

ユニマット訴訟原告団長・石垣金星さん「世界遺産の登録に際して一番障害になるのが、ユニマットが計画しているような大型ホテル。いったん生態系が破壊されると、取り返すことはまず不可能。それを何とかこれ以上の乱開発、むちゃくちゃな開発は、なんとしてでもやめさせないといけないというのが今の正直な思いですね」

リゾート会社の土地の取得自体にはなんら法的な問題もない中、自然と共に暮したい住民の権利をどう守るのか。小さな集落に今、重い空気がのしかかっています。

石垣島移住ブームの沈静化

10月22日の八重山毎日新聞に石垣島への移住ブームが沈静化しつつあるとの社説が掲載されていますので、お知らせします。今年8月に石垣島に行った際にも、同じような話を伺いました。今週も石垣島に行きますので、実情をみて島の方から話を聞いてきます。

ブームは必ず去ります。外からのブームに左右されにくい、足腰の強い島の政治経済構造の構築が求められます。

「夢の島」「楽園」などはなく、現実の様々な諸問題に直面している生きている人々が島には住んでおり、移住者もその中の一人となります。移住者から生活者になれるのか、「島の論理」を受け入れ、島の人間とともに汗を流せる人になれるかが問われています。





ここ数年続いていた石垣市の移住ブームが沈静化しているようだ。2007年の人口動態で転入者から転出者を差し引いた社会増が前年の467人から58人に大幅に減少しているというのだ。この5月の本紙報道「移住ブーム沈静化」に安どした市民は少なくないはずだ。

 それというのもNHKテレビの朝のドラマ「ちゅらさん」で一気に火がついた沖縄ブーム・離島ブームで観光客とともに本土からの移住者が増加。

市内いたるところでアパート・マンションの建設ラッシュの一方で、米原はじめ市内各地域の海岸線などでも無秩序な開発や住宅・店舗建設が相次ぎ、さらに観光産業に本土資本や外資が相次いで参入、このまま行くと八重山の自然、文化、経済はどうなるのかと、石垣市「風景づくり条例」が制定されるなど非常に懸念されていたためだ。

■癒しの島の理想と現実
 確かに3市町の人口を見ると、01年1月現在与那国町は1800人余が今年8月現在で1600人余に減少して依然過疎が続いているが、

石垣市は4万5149人が4万8084人に2935人増え、竹富町も同じく3644人が4151人に507人増加し、全国の離島・山村地域の中ではまれな活気のある地域となっている。

 そしてこのうち石垣市の社会増は、02年46人が03年110人に増加。04年355人、05年348人、06年467人とピークを迎え、昨年は一転して58人に激減したというのだ。

住民登録をしていない“幽霊人口”を含め移住者は実際はどれくらいいるのか、人口が増えた分すべてが移住者とはいえないし、与那国も人口は減っているが移住者はいるのである。

 沖縄移住支援センターの説明では2年前は月に70件ほどの問い合わせがあるなど異常だったが、いまは10件ほどと完全に落ち着いているという。

 その理由としてはテレビや雑誌、芸能人などのPRもあって海のきれいな石垣島に移り住んだが、就職や安い賃金の問題、島の風習・暮らしなど「郷に入らば郷に従え」など理想と現実の問題もあって1、2年で挫折する人が出るなど、これらが口コミやインターネットなどで発信されて沈静化に結びついている部分もあるようだ。

■世界的金融不安の中で
 ブームの再燃はあるのか、このまま収束していくとなると、供給過剰で空き室も目立ってきた中で依然建設が進んでいる市内のアパートやマンションはどうなるのか、移住者はこのまま定着するのかしないのかなど今後“移住バブル”の後遺症も心配される。

 2013年の新石垣空港開港をにらんで西表の船浮や伊原間牧場、川平など各地域で再びリゾート計画が動き出し、さらに全国展開のルートインに続いて東横インも石垣市での建設に着手し、“ホテル戦争”も激烈だ。

 一方で新空港予定地の土地所有者でもあった不動産業者や銀行が倒産するなど、原油・物価高騰に加えて世界的な金融不安が日本経済にも暗い影を落としている。

これらは八重山の観光や産業経済に確実に影響を与えるだろうし、石垣市は新空港開港後もにらんだ新たなビジョンを策定すべきだろう。

 人口や移住者、観光客の適正規模はどの程度が理想か、本土資本や外資が進出する中で弱小の地元企業をどう保護育成するか、さらに新空港へのシャトルバス運行など交通体系づくりも含め5年後に迫った開港に向けて早急にビジョン作りに着手すべきだろう。

石垣島の新石垣空港建設反対運動

10月31日の八重山毎日新聞に、新石垣空港建設反対運動についての記事が掲載されていましたので、お伝えします。本当に、新空港が必要なのか。島の宝が建設によって失われる恐れが大きいです。一度失ったものを取り戻すことはほとんど不可能です。

米軍基地と同じように強制収用で土地を奪い、無理やり島に開発という暴力がさらに広がろうとしています。市長の代理署名は、かつて、大田沖縄県知事の代理署名を思い起こさせます。

「石垣島白保に空港をつくらせない大阪の会」の栄篤志代表には、昨年、大阪で開かれた学習会でお会いしたことがあります。奄美諸島のご出身で、三線がうまい方であり、信念の人だと思いました。



新石垣空港の計画地内で700人余りの反対地主が共有している土地2筆合わせて1557平方メートルの強制収用に向けて、県は30日午後、この土地の測量を行った。

現地では共有地主9人が抗議行動を行い、「測量調査を断念し、ただちに引きあげていただくよう要請する」とした文書を県に手渡した。

土地収用法に基づく土地の強制収用では、国の事業認定から1年以内に県収用委員会に収用を申請しなければならない。

 県は8月27日付で、新空港建設に必要な土地を同法によって取得することを認める事業認定を国から受けており、来年8月までに申請を行うことになる。

申請から収用までは1年程度かかることが多いという。県は新年度にこの土地を取得したい意向。申請に向けた作業を急ぐ。
 県は今月9日付で立入通知書を反対地主に送付し、測量の日時を伝えた。

今後、▽今回の測量に基づく地積測量図を含む土地物件調書の作成▽地主らに土地物件調書への署名や押印を求める▽補償金の算定などの手続きを経て、申請する。

地主が土地物件調書への署名や押印を拒んだ場合には、石垣市長に代理の署名と押印を求める。


強制収用に向けた作業について、「石垣島白保に空港をつくらせない大阪の会」の栄篤志代表(64)は「この空港は本当に必要なのか。県は行政の法的な手続きだけを行い、協力を強要している」と強く反発している。

現地では、県職員や測量業者ら合わせて40人近くが午後1時半ごろ、待機していた反対地主らに調査の開始について説明を始めた。

地主らは「協力できない。お引き取り下さい」などと拒否し、栄代表が八重山支庁新石垣空港建設課の比嘉定利用地総括に測量の断念を要求する文書を手渡した。

このあと、午後1時45分ごろ、県側が測量調査の開始を宣言し、測量業者が作業を始めた。反対地主は作業員に、調査をやめるよう再三話しかけたが、測量は続き、約40分で終わった。

基地依存と振興開発

久高島で行われた、第一回のゆいまーるの集いに参加された、沖縄国際大学の佐藤学先生からメールにて、次のような基地依存と振興開発に関するシンポジウムについてご教示くださいました。
最初の記事は10月20日の琉球新報のもので、2つ目は同日の沖縄タイムスのものです。

基地依存からどのように脱却するのか、振興開発の枠組みをどうして国に36年間も決定され続けるのを琉球人は認めてきたのか、基地と財政移転との交換関係をどうして琉球人は許してきたのか、
自らがどうするのかを徹底的に問わなければならないと考えます。

「思いこまされた」という受動的な琉球人ではなく、「我々はこのように考え、行動する」という能動的な琉球人として歩みたい。




経済の視点から沖縄の基地問題を考えたシンポジウム「押しつけられた常識を覆す―つくられた依存経済」

 沖縄の経済振興と米軍基地との関係を考えるシンポジウム「押しつけられた常識を覆す―つくられた依存経済」(同実行委員会主催)が19日、那覇市の沖縄大学で開かれた。

講師の有識者3人が、財政に大きく依存した沖縄の経済構造が、復帰以降の沖縄政策によって形成されてきたことを報告した。

 全体討議では、国からの財政移転が基地の受け入れと引き換えという側面をますます強める中で、基地経済から脱却することが経済自立につながる方向性であると確認した。

 政府の沖縄政策について歴史を解説した元沖縄総合事務局調整官の宮田裕氏は、事務局発注工事額の45・4%を県外業者が受注している点を強調。

「財政投資の3分の1が県外に逆流するザル経済だ。財政依存経済が沖縄の自立を阻害した。沖縄振興費はインフラ整備だけにしか使えないが、教育、福祉、医療といった生活と密着した分野にも使えるよう、体系を組み替えるべきだ」と指摘した。

 琉球新報社論説副委員長の前泊博盛氏は沖縄関連予算について「基地を維持するための防衛省の予算が増えて、純粋な沖縄振興開発事業費は減っている」と述べ、沖縄振興策の“安保維持装置”への変質を指摘した。

 普天間飛行場代替施設の受け入れを表明した名護市について「北部振興策や島田懇事業(米軍基地所在市町村活性化特別事業)で国から財政投資が増えたにもかかわらず、市債残高の増加など財政の硬直化が進んだ。

振興予算の投入で、ますます財政依存を強める結果になった」と説明した。

 沖縄国際大教授の佐藤学氏は、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物の処分場建設をめぐり、財政力が弱い自治体からも反対に遭い、国の作業が難航している事例を紹介。

「処分場建設は国策であり地域に金も落ちるが、末代まで残る施設に対して住民は反対の自己決定をしている」と述べた上で、「沖縄は長年にわたり、落ちてくる金に依存する仕組みがつくられてきた。

国からの財政移転が、すべて基地との交換だと思い込まされていないだろうか」と財政依存が深まることに伴う自治の弊害を指摘した。




基地依存政府が誘導/日米の政策検証シンポ
「補助金漬けで自立阻害」20日

 沖縄経済の政府への依存構造は、米軍基地を長期・安定的に維持するため日米政府が意図的に進めてきた政策の結果であることを検証するシンポジウム「押しつけられた常識を覆す―つくられた依存経済」(主催・いまこそ発想の転換を!実行委員会)が十九日、那覇市の沖縄大学であった。

 識者らが、それぞれの視点から、政府の高率補助が「自立」との名目とは裏腹に、産業基盤の脆弱化、財政依存の加速を招き、「基地がないと沖縄はやっていけない」と県民に思い込ませた、と指摘。

県民自身の手で将来展望を描く重要性を訴えた。

 元内閣府沖縄総合事務局調整官で、第三次振興開発計画まで担当者としてかかわった宮田裕氏(琉球大、沖縄国際大非常勤講師)は、国の資料を基に、復帰後の日本政府の県内への財政投資八兆五千億円のうち、三割以上が「県外に逆流した」と指摘。

 二〇〇七年度実績では、総合事務局発注の45%、沖縄防衛局の55%を県外企業が受注していると例示した。

 その上で、第一次、第二次産業が復帰時より衰退し、雇用を支える産業を創出しなかったことを最大の問題に挙げ、「補助金漬けが自立を阻害した」と述べた。

 沖縄国際大学の佐藤学教授は、県や市町村の政策立案段階で、国の補助事業獲得が優先され、民間業者も県や市町村から仕事をもらう、という考え方が、「長年の高率補助政策で、県民に埋め込まれてしまった」と説明。

 一方で、「補助が基地との交換条件と思い込まされている」とし、基地を拒否しても、弱い地域を全体(国)が支える「地域間支援」は生存権保障の当然の権利とした。

 その上で、国、県、市町村の役割と、民間業務を明確化し、自分たちに必要なことを吟味する「『自治の力』が重要」と訴えた。

宮古島市の財政危機 1

昨年5月31日の宮古毎日新聞に、宮古島市の財政危機についての記事が掲載されていましたので、お伝えします。トゥリバーとは埋め立て事業であり、計画どおりに土地の売却が進まないために、市財政の危機がもたらされています。

高率補助により公共事業が推進されていますが、その維持管理、運営は自治体、住民の負担となるという構造は、他の琉球の島でも同じです。行政主導の島の自治では駄目であることがわかります。





宮古島市の財政破綻が現実味を帯びてきた。今月二十九日には、伊志嶺亮市長が緊急メッセージを発表。市職員に「不退転の決意」で財政再建に取り組むよう命じた。

迫り来る財政破綻危機とどう向き合い、どのように累積赤字十三億円を圧縮させるのか。市の現状と課題、再生団体回避の道筋をシリーズで探る。

累赤13億円 圧縮は至上命題/迫る破綻、カギはトゥリバー

◇市の焦り
 「第二の夕張」、「いま動かないと、やばいことになる」−。こんな財政論議が職員間で交わされている。市幹部が指摘するように、「破綻」まで意識してきた職員は皆無だったが、北海道夕張市の財政破綻、今国会審議中の「地方財政健全化法案」が尻に火を付けた。

 特別会計を含めた連結実質赤字比率は三二・九%と県内ワースト。「少なくとも二五%に落とさないと、財政再生団体になる」と市幹部らは危機感を募らせている。

 その焦りが、伊志嶺市長の緊急メッセージという形で表れた。各庁舎では「不退転の覚悟で財政再建を」「宮古島市の将来を左右する二年」「失敗は許されない」という厳しい言葉が市職員らに向けられた。

 しかし、具体的な健全化策が示されないままのメッセージに、どこまで説得力があるのか。一部では「ただのパフォーマンスだ」とする冷ややかな意見もあった。

 ◇地方財政健全化法案
 現行の「地方財政再建促進特別措置法」が単年度の赤字を示す「実質赤字比率」を基準としているのに対し、新法案は地方公共団体に、一般企業の連結決算に当たる「連結実質赤字比率」をはじめ▽実質赤字比率▽実質公債費比率▽将来負担比率−の四つの指標を基準としているのが特徴だ。

 いずれかの指標で基準を超えると「早期健全化団体」、将来負担比率を除く指標のいずれかの基準を超えると、「財政再生団体」となる。早期健全化団体は健全化計画を策定し、議会の議決を得ながら財政再建に取り組むが、財政再生団体は国の監督下に置かれ、自治体の自由裁量は事実上なくなる。

 ◇再生団体の基準比率
 市は、連結実質赤字比率を二年間で二五%にするという目標を掲げた。
 地方財政に詳しい専門家の意見を取り入れ、再生団体転落の危険性がある自治体を全国約千八百自治体の一%に当たる十八自治体と設定。

これらの自治体の連結実質赤字比率が三〇%台になると予測。この予測を基に再生団体になる比率を三〇−三五%、軽度の早期健全化団体の比率は、県の指導に従いながら一〇%以上と見込んでいる。

 ◇財政健全化策と課題
 市は歳出入予算を徹底的に見直し十三億円を圧縮する方針で、トゥリバー地区の土地売却は見込んでいない。仮にトゥリバーが売れても連結実質赤字比率は一四%で、早期健全化団体は免れないのが現状。

早期健全化団体になることについては市幹部も「仕方がないことだ。再生団体になるのを避けるしかない」とあきらめムードだ。

 ただ、トゥリバーが売れれば、財政状況は大きく好転する可能性も残されている。歳出入改革によって十三億円を圧縮できれば、トゥリバー売却費の四十億円と合わせて累積赤字の圧縮は一気に進む。

 「売却」が大前提になるが、もともと売るために造成したのがトゥリバーだ。売却を急ぐことが大きな課題であり、最も効果的な財政健全化策ともいえる。
 (山下誠、砂川拓也)


奄振の延長が満場一致で決議された

6月19日の南海日日新聞に奄美群島振興開発特別措置法の延長についての記事が掲載されていましたので、ご紹介します。沖縄振興、奄美群島振興開発はともに、琉球の経済自立を実現させるのかを問う必要があると思います。上からの開発により、環境破壊、中央政府への依存、地場産業の衰退等がもたらされています。

南琉球では内閣府沖縄担当部強局、奄美諸島では国交省がそれぞれ開発行政の所轄官庁であり、審議会の議論を経たうえで開発法の内容が具体化します。現在、沖縄振興事業の延長も議論されていますが、開発行政によっては島は自立しないというのが私の考えです。島嶼の小規模地域における内発的発展の積み上げという、地道な発展の道を歩むべきではないかと思います。





奄美群島振興開発審議会(会長・宮廻甫允鹿児島大学教授)が十八日、国土交通省会議室で開かれ、最大の焦点となっている二〇〇八年度末で期限切れとなる奄美群島振興開発特別措置法の延長問題を審議した。

この結果、事実上「〇八年度以降も奄振法は必要不可欠」とする意見具申(案)を満場一致で決議。
一部文言の検討、修正後、近く国交、総務、農水の所管三省大臣に意見具申する。法延長問題は同審議会の「お墨付き」を得たことで、国政レベルの審議段階に入る。

 会には伊藤祐一郎委員(県知事)や金子万寿夫委員(県議会議長)、民間有識人ら十一人の委員が出席。

平井たくや国交省副大臣が「奄美振興は、人材育成をはじめ自立的発展を具体化する段階に入った」などとあいさつ。

 審議では、これまで重ねてきた会合で審議、交わされた意見を集約した内容を下に、事務局側(国交省)がまとめた意見具申(案)の検討に入った。

 九項目にわたる内容。委員から「沖縄振興施策と奄美振興施策を関連づけているのは初めてではないか」と評価する意見が出る一方、「(沖縄との)調和も考慮すべき」の文言について、「あいまいな表現」と修正を求める意見も出た。

 また、「厳しい財政事情の中、同案の内容が絵に描いたもちにならないように」「ソフト施策にもっと積極的な支援対策を」などの意見が出た。

このほか、NPOなどの「新たな公」の文言について具体的な説明を求める意見、奄美群島振興開発基金の在り方や同基金に関する文言に”注文”を付ける意見などもあった。

 〇四年度から施行された現行法は、民意をより反映させるため、国の基本方針の下に、地元市町村が振興開発案を作成、県が同計画を策定する制度に改正された。

 法延長に向けての今後のタイムスケジュールは法延長を前提に、八月末の〇九年度予算概算要求に向けて予算案を策定。並行して国の関係省は新法律案の作成や税制改正要望案の各作業を行う。

 一方、政府与党では自民党奄美振興委員会などを開き、法延長を決議し、後押し。翌年には同法律案が閣議決定され、国会へ提出。国土交通委員会などで審議された後、衆参本会議での可決、成立を経て「新奄振法」が施行される見込み。

「自然や景観が心配」85% 島の未来シンポアンケート結果

昨年7月10日の『八重山毎日新聞』に「自然や景観が心配」85% 島の未来シンポアンケート結果」と題する記事が掲載されていましたので、ご紹介します。

開発に危機感もち、自らの手で島を守りたいと考えている人が多くいることがわかります。このような住民の危機感を行政が真摯に聞いて、ともに島づくりを進めていくことが求められているように思います。




93%が開発に危機感

6月24日の「緊急、島の未来シンポジウム」を開催した実行委員会は9日までに、来場者を対象に行ったアンケート結果をまとめた。

 島の現状について70%が「問題が多い」と感じ、85%が島の自然や景観について「変わりすぎてとても心配」と回答した。

 回答者数は89人で、来場者の40%前後。内訳は地元43人、本土31人。アンケートは質問8項目について4択から選ぶ方式で行った。

観光客が増えている現状には52%が「今の程度でよい」と現状維持を望んだ。「もっと増えてよい」が7%に対し「減ってほしい」と思っている人が33%もいた。

移住者の増加についても55%が「好ましいとは思わない」と回答した。

 島の自然や景観を守る活動について「積極的に参加したい」「たまには参加したい」を合わせると94%と高くなった。

 リゾート開発計画については「ある程度規制すべき」35%、「これ以上の開発は反対」63%、大規模宅地造成計画でも「自然や景観を壊すなら反対」93%と高くなるなど、開発に危機感を感じてシンポに参加した実態が浮き彫りとなった。

今日から沖縄島、伊江島へ

今日の午前中、沖縄島に向かいます。

31日には生まれて初めて伊江島に行きます。伊江島ではわびあいの里のほか、島の各地に行き、多くの方からお話を伺いたいです。

「沖縄のガンジー」とも言われている阿波根昌鴻の生き方、島の方が基地とどのようにかかわってきたのかについて学びたいと思います。

伊江島の方にはお世話になりますが、どうぞ宜しくお願いします。

私の実家がある那覇からバスで名護までいき、そこから別のバスに乗り換えて本部港までいき、そしてフェリーで島に渡ります。バスから今の沖縄島をしっかり見てきたいと思います。

石垣島の開発

今回、私が生まれた石垣島でも一泊し、地元の方から島の開発についてお話を伺うことが出来ました。

今年6月に午後2時から8時まで、島の開発を問うシンポジウムが開催され、その後、島民会議が結成されたことについては先にお伝えしました。今回は、シンポジウムの模様を紹介したいと思います。

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現在、島では観光客、移住者が増加し、乱開発が進んでおり、写真のような売り地の看板も目立っています。急激な社会変化が発生しています。

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人口の増加ととも集合住宅も増え、地域社会のまとまりが衰退していくという懸念の声も聞こえます。最近、アパートなどで空室が目立ってきているという情報もあり、経済バブルの崩壊による悪影響も心配です。

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乱開発の中で開催されたのが「緊急、島の未来シンポジウム」でした。このシンポジムの実行委員会は、新旧の住民によって構成されています。

石垣島各地でリゾート計画等の開発に反対し、これからの島の方向性を住民を主体にして考え、実行していこうという方々が定期的に集まり会合をもってシンポの準備をしてきました。

会合の話し合いの過程で、新旧の住民が意見を交換し、共に島の現状を考え、未来を語ってきたと聞いています。

新旧の住民が交流し、互いに理解し、お互いの違いを認めながら新たな関係性をつくる上でもシンポジウムの準備過程は重要であったと思います。

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石垣市民会館の前の横断幕。会館中ホールには多くの方が集まり、6時間の議論を熱心に聞いていました。それだけ住民の方々の危機感が大きいといえます。

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会場入り口で開かれた島の写真展。現在、また、過去の島の自然、風景、住民の顔等を見ることができ、改めて島の豊かさを実感しました。

それとともに、乱開発によってカネで買えないもの、人の気持ちが失われ、人間の記憶、生き方が消されていくという、開発という暴力性を感じました。

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基調報告をされる田島共同代表。住民の力で今、島が抱えている問題を考え、島の未来の姿を提示して、つくっていくという自治に対する熱い思いを語っておられました。

シンポの実行委員会は、現在、島の未来を考える島民会議として結成し、会員をあつめ、会報も発行し、さまざまな活動を実施しております。(会報につきましては、前にこのブログでもご紹介しました。)

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「復帰」前の石垣島の映像について解説される山里さん。島が開発される前の島の様子を、カラーでしまも動画で初めて見ることが出来ました。過去へのノスタルジーではなく、現在の乱開発を問い、石垣固有の未来像を構想するときに、先人が歩んできた道を振り返ることは重要だと思います。


西表島の開発

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サミットの翌日に、本ブログで紹介しました「西表島開発(上)(下)」で論じたリゾートを見てきました。このようにリゾート計画の一部は完成しており、営業をしております。

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リゾート前の海岸は以前見たように、砂浜がえぐられており、樹木の根がみる状態になっています。

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この浜は「トゥドゥマリの浜」と地元の方から呼ばれ、島の神が降臨してくる浜として親しまれてきました。海ガメも産卵し、「鳴き砂」と呼ばれ、歩くとキュッキュッという音を奏でます。

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リゾートに至る道路標識には「トゥドゥマリの浜」と記されていますが、観光客に受けるように「月が浜」と変えられた名称がバス停に書かれています。

琉球の観光化によって、地元の人間が継承してきた文化が、観光客が好むように変えられていくという一側面を見るような気がします。

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ユニマットが経営するリゾートは、島の人々の反対を押し切る形で建設され、石垣金星さんを中心にした裁判も行われてきました。

同リゾートは、竹富町役場が所有する広大な土地を借りて営業を行っています。写真のように、反対する住民が自らの意思を示す「工作物」を設置することを役場が禁止しているといえます。

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しかし、役場の管理が及ばない場所であり、観光客がリゾートに入る道路の近くに反対の意思を示す看板が設置されています。

観光客はこの看板を見ながらリゾートを利用するのでしょう。「島で癒される」とはどのような意味があるのでしょうか。

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ホテルの汚水により海が汚れ、海ガメの産卵がなくなり、新種のトドマリハマグリの絶滅が危惧されており、ホテルの撤去を求めています。

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日本魚類学会、日本生態学会、日本ベントス学会もこの開発に反対しています。経済学者はこの開発をどのように考えるのかが問われています。

地元民が納得するまで徹底的に話し合ったのか。役場は税収増加という短期的な経済利益を優先し、住民の日常生活、地元業者の生活、カマイ、海ガメ等を含む豊かな島の生態系を軽視しているのではないか。さまざまな疑問がこの開発から湧いてきます。

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