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プロフィール

Yasukatsu Matsushima

Author:Yasukatsu Matsushima
1963年琉球石垣島生まれ。石垣島、南大東島、与那国島、沖縄島にて育つ。

その後、東京、グアム、パラオ、沖縄島、静岡、京都、滋賀にて学び、働き、生活する。

著書に『沖縄島嶼経済史―12世紀から現在まで』藤原書店、2002年
『琉球の「自治」』藤原書店、2006年
『島嶼沖縄の内発的発展―経済・社会・文化』(編著)藤原書店、2010年、
『ミクロネシア―小さな島々の自立への挑戦』早稲田大学出版部、2007年
『琉球独立への道』法律文化社、2012年
『琉球独立論ー琉球民族のマニフェスト』バジリコ、2014年
『琉球独立ー御真人の疑問にお答えします』Ryukyu企画、2014年
『琉球独立宣言ー実現可能な5つの方法』講談社文庫、2015年
『民際学の展開ー方法論・人権・地域・環境の視座から』(編著)晃洋書房、2012年
『琉球列島の環境問題ー「復帰」40年・持続可能なシマ社会へ』(編著)高文研、2012年
『3・11以後何が変わらないのか』(共著)岩波書店、2013年
『島嶼経済とコモンズ』(編著)晃洋書房、2015年
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『沖縄島嶼経済史:一二世紀から現在まで』の紹介

 私が書きました『沖縄島嶼経済史:一二世紀から現在まで』を紹介したいと思います。
 
 本書は、藤原書店より2002年に出版されました。

琉球が歴史的・伝統的に生かしてきた「内発的発展論」と「海洋ネットワーク思想」の緻密な史的検証を通して、新世紀を迎えた今、基地依存、日本本土からの援助依存をのりこえて琉球が展望すべき新たな道を提言しました。


第1章 アジア型世界秩序における島嶼経済の位置付け(一二世紀~一八七九年)
(海洋と島嶼 中国型華夷秩序と琉球経済 日本型華夷秩序と琉球
琉球型華夷秩序の形成)

第2章 近代国家日本の中の沖縄経済(一八七九~一九四五年)
(近代沖縄における島嶼経済問題 近代沖縄社会の内発的発展 近代沖縄における経済思想)

第3章 米軍統治下の島嶼経済(一九四五~一九七二年)
(島嶼経済の問題とその解決策 復帰前の沖縄軍事基地と島嶼経済 米軍統治下における経済思想)

第4章 日本本土復帰と島嶼経済(一九七二~二〇〇〇年)
(復帰後沖縄経済の構造 本土復帰後における沖縄の経済思想 二一世紀に向けた沖縄経済発展のための政策提言)


2002/05/26朝刊書評
日本経済新聞

 一九七二年に本土に復帰して三十周年を迎えた沖縄。ここを芸術家の岡本太郎は「現代日本をながめかえす貴重な鏡」と表現した。

本書は、十二世紀の琉球王国時代から現代まで、絶えず外部の力に支配されてきた沖縄の歴史を掘り下げた「島嶼(とうしょ)経済史」でありながら、日本政治史、アジア史の広がりも持つ。

 沖縄の経済思想は日本とのかかわりを中心に展開される。復帰後、沖縄には七兆円近い振興開発事業費が投じられたが、米軍基地はそのまま残り、補助金依存の経済構造が強まった。

自前の産業が育たず、失業率が全国平均の約二倍という沖縄の現状は、この国の抱える様々な課題や矛盾を小さな島に追いやって経済大国路線をひた走ってきた「思考停止国家ニッポン」の姿をも映し出している。

 沖縄が基地依存、補助金依存を乗り越えて展望すべき新たな道として、沖縄の歴史・文化を生かして住民の自助努力で生産性を高める「内発的発展論」と、これまで培ってきた外部世界との経済的つながりを強化する「海洋ネットワーク思想」の二重戦略を提唱する。

 それでも著者は「沖縄経済自立のためのモデルは、この地球上に存在しないだろう」と指摘し、「問題の原因を常に外部に押しつけていたのでは、沖縄問題は永遠に解決しない」と説く。

沖縄の自立にはアイデンティティーの確立こそ重要と訴えている。

(C) 日本経済新聞社 1997-2001
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『琉球弧の精神世界』の紹介

安里英子さんの『琉球弧の精神世界』を紹介したいと思います。

安里さんは琉球の御嶽(ウタキ、オン)、それを取り巻く島社会の在り方を五感で触れ、目に見えない世界と島社会との関係について考えてこられた方でもあります。

女性祭祀、生命としての島嶼、そして自治がひとつにつながっていることが本書によってわかります。また琉球がアイヌ、アジア太平洋と結ぶ開かれた世界であることが明らかになります。

  
御茶の水書房より1999年に出版。

第1章 自己に向かう旅(琉球弧の深層世界と「生命の環」;自己存在への認識と生命のリレー―琉球弧の祖霊信仰と魂の再生について;奥武(オールー)島幻想 ほか)

第2章 自立するシマ―共同体の可能性(女性祭祀の息づく島―村落自治と相互扶助;シマ共同体からの出発―住民自治エネルギーを追って;宮古島、闇と光と ほか)

第3章 環境・平和・自立(「島が生命」へ―海枯れ・山枯れの危機;「沖縄振興開発計画」と住民によるオルターナティブな視点―開発・環境・自立;39年目の島ぐるみ闘争―軍用地土地強制収用の経緯と土地を奪われた人々 ほか)

第4章 世界へ(うるまのクニからアイヌ・モシリへ;台湾の独立運動;アジア・太平洋の共生―北京国際シンポジウムに参加して ほか)

『沖縄・共同体の夢―自治のルーツを訪ねて』の紹介

現在申請中のNPO法人ゆいまーる琉球の自治の理事に就任されている、安里英子さんの『沖縄・共同体の夢―自治のルーツを訪ねて』を紹介したいと思います。

安里さんの本はシマジマの人間が自らの手でつくりあげた自治の実践を女性の視点と感性から示してくれるものです。これまで展開されてきた琉球の多くの住民運動には安里さんの姿があり、行動する女性として注目されてきた方です。

榕樹書林より2002年に出版

第1章 村落共同体の夢と可能性(「無政府の事実」と『シマの話』;「久高島土地憲章」と土地総有制の現代的意義)

第2章 シマのくらし(沖縄の近代と共同店;ユイ(相互扶助)について)

第3章 女性と祭祀(海人と神人の世界;沖縄の女性原型)

第4章 環境と自治(環境問題からみた戦後沖縄の自治とアイデンティティ;沖縄の水問題とダム開発 ほか)

第5章 自治の未来(日本の沖縄政策;新しい価値体系の提案)

国際開発学会沖縄大会のお知らせ(続き)

10月26日に「国際開発学会沖縄大会」についてお知らせいたしました。
大会事務局に一般の方の参加について問い合わせ、以下のことがわかりました。
11月23日のプレイベントは、無料で一般の方にも公開しています。

ただ、24日、25日の各セッションへの参加には以下のような費用と申込みが必要となります。

私は無料かと思い一般の方々にもお知らせいたしましたが、失礼いたしました。

参加費 正会員3,000円、学生会員1,500円
      一般 6,000円、学生  3,000円
  懇親会費 正会員4,000円、学生会員3,000円

(一般、学生の方も懇親会に参加できます。会費はそれぞれ4,000円、3,000円です)

     *参加費、懇親会ともに当日支払い
     *懇親会は「沖縄都ホテル」で開催(タクシー移動になります)
     
一般の方の参加は、事務局までメールでお申し込みいただき、連絡先、御名前をお知らせください。

申し込み先

全国大会実行委員会事務局(沖縄大学)
メール:jasid@okinawa-u.ac.jp
電話:098-832-3252

『しまぬゆ1―1609年、奄美・琉球侵略―』の紹介

『しまぬゆ1―1609年、奄美・琉球侵略―』を紹介いたします。

本書の編集には、新元さんのほか、奄美大島に行った際にはいつも励ましていただいている親里さん、学生や私が常にお世話になっている、あまみ庵の森本さんや、環境ネットワークの薗さん等がかかわっています。

あと1年と2か月足らずで1609年から400年目となります。奄美諸島では島津軍に対して戦い、命を落とした住民の慰霊祭が行われるとともに、島津藩の侵略と支配を問う同書が出版されました。

いうまでもなく、奄美諸島は島津藩だけでなく、南の琉球王国からも侵略、支配されてきました。

歴史の重みと痛みを少しでも感じることができる感性が自分に残っているのかと常に振り返りながら、奄美諸島のことを考え、地域の方々と語ることができたらと思います。また自らが有する歴史性の罪深さをも考えさせられます。

南琉球の人間は1609年をどのように総括するのかが、奄美諸島によって問われているといえるのではないでしょうか。



「しまぬゆ」刊行委員会編 A5判並製 256ページ
定価2100円(本体2000円+税)

2009年、奄美・琉球侵略
四百周年を迎える。

1609年、幕府の内諾を得た薩摩島津軍は、奄美・琉球を侵略した。これを境に、琉球は日華両属を余儀なくされ、奄美は薩摩の植民地支配を受けることになる。

今、侵略四百周年を目前にして、シマ島から過去と未来を探る試みが始まった。


■内容(目次から)

巻頭言 山下欣一(鹿児島国際大学名誉教授)
特別企画 義 富弘(本誌編集委員)
「1609年、奄美・琉球侵略」

1南島と大和
2琉球王国
3奄美・琉球侵略の背景

4奄美・琉球侵略経過
5戦後処理

奄美・琉球と日本の歴史を解く


■編集委員
親里清孝、薗 博明、新元博文、森本眞一郎、
義 富弘、故藤井勇夫

南方新社ホームページより

『アマシンダ』の紹介

現在申請中のNPO法人ゆいまーる琉球の自治の理事であり、奄美大島平田在住の新元博文さんが書かれた『アマシンダ』を紹介します。

新元さんには、来月開かれる予定の車座の集いの受け入れにつきまして大変お世話になっています。

同書は1987年に海風社から発行されました。

同書には次のような記述があります。

「奄美はこれでいいのか。これでいいという人はほとんどいないはずだ。じゃどうすればよいか。その前になにがよくないのか、それを問題にしなければならぬ。

立場によって様々な問題がある。問題ばかりが山積している。それは奄美だけではない。ただ問題の解決には奄美の人々が真剣に取り組むしかないということだけがはっきりしているのである。」(6ページ)

「快楽のみを求めれば畜生道に落ちる。個人的利害を先んずればこれまた畜生道だ。

人間が本当に人間としての道を歩むためには我々が個人的利益なるものをできるだけ排し、すべての人々がお互いのために働くことである。」(7ページ)

宇検村の枝手久島に予定されていた石油備蓄基地計画を廃止に追い込む住民運動を展開し、現在は森林組合の組合長として島興しに取り組んでいる新元さんの生きざまがこの本に濃縮されています。

島に住む人間しか島のことを真剣に考えないし、島の人間が問題解決の中心的担い手になると思います。

新元さんの言葉である「すべての人々がお互いのために働くこと」はまさに「ゆいまーる」のことであり、このような気持ちと実践をどれだけ地域の人が共有しうるかが問われているのだと考えます。 


『田舎の町村を消せ!―市町村合併に抗うムラの論理』の紹介

『田舎の町村を消せ!―市町村合併に抗うムラの論理』を紹介します。本書は久岡学さん、前利潔さんなどにより執筆された本です。

久岡さんは、学生の海洋実習、卒業研究等におきまして奄美諸島が抱える課題や可能性についてお話をして下さり、また来月の平田での集いについても南海日日新聞で取り上げて下さいました。

平田がある宇検村は市町村合併に抗った村でもあり、多くを学ぶことができると思います。


久岡学他著 2002年発行

執筆者:久岡 学、土井 裕之、平井 一臣、皆村 武一、歌野 敬、続 博治、河原 晶子、前利 潔

定価1890円(本体1800円+税)

国の大号令のもと、日本全国で「平成の大合併」の嵐が吹き荒れている。過去の合併で、村はどうなったのか。事例を検証しつつ、合併特例債等のアメに隠された落とし穴を探る。

2003年3月、大きな山場を迎える合併論議に衝撃の一石。


南方新社ホームページより

『奄美と開発―ポスト奄振事業と新しい島嶼開発』の紹介

前利潔さんの論文が掲載されている論文集『奄美と開発』を紹介します。

「復帰」35年を迎えた南琉球の島々と北琉球の奄美諸島とは、開発による生活世界の破壊と中央への従属、開発への期待と失望という同様の問題を抱えています。



鹿児島大学プロジェクト「島嶼圏開発のグランドデザイン」編
定価1890円(本体1800円+税)
南方新社より2004年出版

日本復帰50年。この間、奄美で繰り広げられた巨費を投じた公共事業。
従来の手法の行き詰まりは、誰の目にも明らかであり、新たな模索が始まっている。


目次より●

第一部 シンポジウムの記録

一、総合シンポジウム「奄美研究と開発の接点」
二、研究討論会1「奄美研究の過去・現在・未来」
三、研究討論会2「島嶼圏開発をめぐる諸問題」

第二部 各論

一、農民体質と歴史的背景
二、滞在型ツーリズムと持続可能な経済発展
三、奄美、沖縄の水産業
四、赤土・サンゴ礁海浜・水循環
五、沖縄からの奄美研究

第三部 「島嶼圏開発のグランドデザイン」の目指すもの
ポスト奄振事業と新しい島嶼開発


【執筆者・パネリスト等紹介】

上田不二夫(沖縄大学法経学部教授)
叶 芳和(拓殖大学国際開発学部教授)
北村良介(鹿児島大学工学部教授)

坂田裕輔(近畿大学経済学部助教授)
迫田 昌((財)かごしま産業支援センター専務理事)
地頭薗 隆(鹿児島大学農学部助教授)

菅沼俊彦(鹿児島大学農学部教授)
薗 博明(環境ネットワーク奄美代表)
堂前亮平(久留米大学文学部教授)

西 隆一郎(鹿児島大学工学部助教授)
平井一臣(鹿児島大学法文学部教授)
前利 潔(知名町役場勤務)

皆村武一(鹿児島大学法文学部教授)
山田 誠(鹿児島大学法文学部教授)

南方新社ホームページより
http://www.nanpou.com/index.html

『奄美戦後史:揺れる奄美、変容の諸相』の紹介

申請中のNPO法人「ゆいまーる琉球の自治」の理事であり、沖永良部島在住の前利潔さんが、編集・執筆にかかわっている『奄美戦後史:揺れる奄美、変容の諸相』を紹介します。

奄美諸島にとって「復帰」「開発」とは何であったのかを考えさせられます。

来月は奄美大島の平田で「琉球のシマジマの自治について話し合う」車座の集いを持つ予定です。


鹿児島県地方自治研究所編
定価2100円(本体2000円+税)
出版社:南方新社
2005年発行


奄美を知るための基礎資料
奄美の戦後史を特徴づける数々の事実がある。
奄美独立憲法草案、二島分離返還、ワトキンス文書、象のオリ、奄振、

マングース、枝手久闘争、奄美市誕生、本土の奄美人……。
本書は、揺れる奄美の変容の諸相を記録する。
知られざる事実、忘れえぬ記憶

目次

第一部 復帰問題再考

   〝阪神〟の復帰運動に至る奄美出身者の慟哭
    復帰運動史の中の南二島分離問題
    「北緯三〇度」とは何だったか
    奄美群島の分離による地域の政治的再編成と政党

第二部 戦後社会の変容と奄美

   鹿児島市のシマ
    沖永良部島の戦後史から現在をみる
    奄美開発再考
    「奄美を語る会」が語ってきたもの

第三部 奄美のいまとこれから
 
  軍事基地問題と奄美
    復帰後の奄美の変容
    奄美市誕生の軌跡
    奄美振興開発事業と産業・財政・金融の分析
    《座談会》開発の政治と復帰運動  

執筆者紹介 

大橋愛由等(神戸奄美研究会会員)
川上忠志(沖永良部郷土研究会会員)
杉原 洋(南日本新聞記者)

黒柳保則(愛知大学等非常勤講師)
本山謙二(日本学術振興会特別研究員)
高橋孝代(放送大学等兼任講師)

桑原季雄(鹿児島大学法文学部教授)
仙田隆宜(「奄美を語る会」世話人)
丸山邦明(「喜界島の豊かな自然と平和を守る町民会議」代表)

薗 博明(環境ネットワーク奄美代表)
久岡 学(南海日日新聞記者)
皆村武一(鹿児島大学法文学部教授)

前利 潔(知名町役場勤務)
平井一臣(鹿児島大学法文学部教授)
山本一哉(鹿児島大学法文学部助教授)

南方新社ホームページより

『西表民謡誌と工工四』の紹介

石垣金星さんが執筆された『西表民謡誌と工工四』を紹介します。
工工四とは琉球民謡の「楽譜」です。

この本は、「西表をほりおこす会」の会長でもある金星さんが、西表島の歴史と文化を自らの手と足でほりおこした結晶でもあるといえます。

後日、金星さんが唄い、三線を弾いたCDも発売されるそうです。本ブログの中にあるカテゴリー「石垣金星さんへのカンパのお願い」もお読みください。


目次

はじめに
西表の歴史と文化
祖納の民謡

干立の民謡
浦内の民謡
上原の民謡

舟浮の民謡
網取の民謡
崎山の民謡

あとがき


装丁:紅露工房 石垣昭子 
出版社: 西表をほりおこす会 
発行年: 2006

売価(税込み) \5,000

問合せ先:kinseijin@hotmail.co.jp

 

清(ちゅ)ら海の真振(まぶい)

海勢頭豊

沖縄の言葉の謎

 沖縄は謎に満ち溢れた所。そもそも何故、台湾に近い与那国島までの琉球が、日本語圏なのか。長い中国との関わりがありながら、何故に古代の日本語を伝え残しているのか。何故、友という言葉を使わずに同士(どうし)を使うのか。

何故、魂のことをマブイと言うのか。言葉の謎は数えあげたら切りがない。

 逆に沖縄からヤマトに目を向けると、何故、大きな和と書いて大和(やまと)と無理な読ませ方をしているのか。何故、沖縄では平気に部落という言葉を使うが、ヤマトの国では差別用語にしているのか。

何故、二十一世紀の今日まで、日本政府は沖縄を差別し続け、日本の歴史の真実を隠し続けて美化しようと努力しているのか。考えたら切りがない。

清ら島に生まれ、人類の罪とは何かを考える

 私は、沖縄本島中部、太平洋側に点在する島々のひとつ、平安座島(へんざじま)に生れ育ち、戦後、現代文明に破壊され、汚染され続ける、琉球の自然と清らな精神に心を痛めてきた。

そして、世紀末から二十一世紀初頭にかけて訪れるであろう破局に対処するために、人類の未来に対する罪とは何かを考えるようになった。そしてその罪を総括する武器としてギターを独習し、作詞作曲をして自ら歌いながら沖縄問題を訴え続けてきた。

自らの日常を美化する弱い心を打ちながら、音楽の罪のみならず、社会的常識を価値として疑わない全ての事象の罪を見つめて「破局総括試論」を書いたのは、今から三〇年前のこと。しかし、この程度のことは誰にも考えられることだからと思い、それは闇に葬った。

だが、人類社会は益々文明の罪を総括できずに混迷し、混乱してしまっている。

守り続けられてきた美しい祭祀

 しかしながら沖縄では、世界の崩壊現象を他所に、女性中心の祭祀が、今も静かに行われている。その神女たちが祭祀を仕切る時の祈りの言葉や、威厳ある振る舞いを見る時の感動は、こどもの頃から、今も変らない。

特に、海の彼方にあるとされるニライカナイの理想郷に向って、世を願う真剣な姿は幻想的で美しい。
 しかしこれは幻想ではなく、具体的事実として、沖縄が守り通してきた神との約束である、と認めざるをえない。

 何故、神女たちの祭祀が古代ヤマトの古墳時代の衣装に似て、頭には木や草の葉の冠を被り、首には勾玉をかけているのか。

 その古風な祭祀が、神国日本の皇民化教育を受けようが、琉球処分を受け続けようが、伝統は古代から延々と絶えることなく、守り続けられてきた。

 結局、沖縄戦に到ったヤマトの皇軍による琉球支配は失敗し、日本復帰後の沖縄でも、その祭祀の伝統を見る限りに於いて、今も成功しているとは言えない。

 沖縄戦終結後の島々の神女たちは、素早く立ち上り、沖縄本来の祭祀を取り仕切る時の真振りを魂に込め、ヤマト魂に汚染された心を清めていったのである。

 絶対平和を尊い思想として祈り続ける大きな和の島を差別し、沖の縄で縛り続けるヤマトは、大和を名乗る資格はまだない。ニライカナイに大和の心を持ち帰り、平和の国造りを約束した古代のたちの活躍の跡が、私の故郷である島々に、数多く残っている。

その何もない岩場を聖地として、神女たちは約束を待ち望んでいるのである。

 このようなことを考えている私が、藤原さんのインタビューを受けた。まともな話になったかどうかは疑問だが、とりあえず仕方なく本が出ることになった。


(うみせど・ゆたか/音楽家)
【藤原書店PR誌『機』2003年6月号】藤原書店ホームページより

『真振 MABUI』の紹介

現在申請中のNPO法人「ゆいまーる琉球の自治」の理事である、海勢頭豊さんの著書『真振MABUI』を紹介します。海勢頭は琉球の魂の歌い手の一人であると思います。

歌手であることはもちろんですが、バレエ舞台の演出・監督、映画監督(「月桃の花」)、詩人でもあります。



 沖縄の解放が、日本の解放である――沖縄に踏みとどまり、魂(MABUI)として生きる姿が、本島をはじめ、本土の多くの人々にも深い感銘を与えてきた伝説のミュージシャンの初の半生の物語。

喪われた日本人の心の源流である沖縄の最も深い精神世界を初めて語り下ろす。
 代表曲「月桃」「喜瀬武原」を収録したCD付。176頁 2940円
(2003年6月刊)


月 桃
作詞・作曲 海勢頭豊
  月桃ゆれて 花咲けば
  夏のたよりは南風
  緑はもえる うりずんの ふるさとの夏

  月桃白い 花のかんざし
  村のはずれの石垣に
  手にとる人も今はいない ふるさとの夏

  摩文仁の丘の 祈りの歌に
  夏の真昼は青い空
  誓いの言葉 今もあらたな ふるさとの夏

  海はまぶしい 喜屋武の岬に
  寄せくる波は 変わらねど
  変わる果てない 浮世の情 ふるさとの夏

  6月23日 待たず
  月桃の花 散りました
  長い長い煙たなびく ふるさとの夏

  香れよ香れ 月桃の花
  永遠に咲く身の花ごころ
  変わらぬ命 変わらぬ心 ふるさとの夏


喜瀬武原(キセンバル)
作詞・作曲 海勢頭豊

1.喜瀬武原 陽は落ちて 月が昇る頃
  君はどこにいるのか 姿もみせず
  風が泣いている 山が泣いている
  みんなが泣いている 母が泣いている

2.喜瀬武原 水清き 花のふるさとに
  嵐がやってくる 夜明けにやってくる
  風が呼んでいる 山が呼んでいる

  みんなが呼んでいる 母が呼んでいる
  闘い疲れて ふるさとの山に
  君はどこにいるのか 姿もみせず

3.喜瀬武原 空高く のろしよ燃え上がれ
  平和の祈りこめて のろしよ燃え上がれ
  歌が聞こえるよ はるかな喜瀬武原

  みんなの歌声は はるかな喜瀬武原
  闘い疲れて家路をたどりゃ
  友の歌声が心に残る


藤原書店ホームページより

『琉球文化圏とは何か』の紹介

2003年に発刊された『琉球文化圏とは何か』をご紹介したいと思います。琉球文化圏に関して琉球のシマに住む多くの人々が執筆した本です。

この本が発行されたあと、沖縄島那覇にある八汐荘で、出版記念会を開き、岡部伊都子さんも京都から駆けつけて下さいました。


別冊『環』6
琉球文化圏とは何か


日本の周辺ではなく、アジアの中心に位置する琉球をひとつの文化圏として捉え直す初の試み。

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〈特別対談〉「『清ら』の思想」
海勢頭豊+岡部伊都子
 婚約者を沖縄で失ったエッセイストと琉球の美を探り続けた伝説のミュージシャンが琉球の歴史と思想の根源を語り合う!


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■琉球にとって豊かさとは何か――基地・産業・自然

 沖縄米軍基地の歴史
高嶺朝一
 沖縄経済と基地問題
来間泰男

 琉球の環境問題
宇井 純
 物語が終わった後で――真の豊かさとは何かを考える
安里英子

 神々の島に舞いおりた厄病神――ユニマット西表リゾート狂想曲
石垣金星
 琉球観光の歴史とその課題
渡久地明

 グローバリズムの中の琉球
松島泰勝

〈コラム〉
  浦島悦子/高江洲義英
■琉球の歴史――島嶼性・移動・多様性

 閉ざされた原初ヤマトを沖縄から開く
名護 博
 島嶼性と海上交通からみた近世の琉球社会
豊見山和行

 神々の琉球処分
後田多敦
 歴史からみた出稼ぎ・移民――「雄飛」から「棄民」へ
比嘉道子

沖縄人と台湾・満州
又吉盛清
 文化的ホットスポットとしての奄美諸島
前利 潔
 
琉球文化圏の中の宮古文化
下地和宏
 琉球文化圏の中の八重山文化――来訪神のことなど
石垣博孝

〈コラム〉
  嘉手納安男/安里進/真久田正/島袋まりあ/上勢頭芳徳/米城惠
■琉球の民俗――言語・共同体・伝統

琉球民俗学は可能か
比嘉政夫
琉球の食生活と文化――異文化接触は食文化形成にいかに影響したか
金城須美子

基地・動物供犠・社会運動――問題構成の民族誌へ向けて
前嵩西一馬

〈コラム〉
  西岡敏/波照間永吉/嘉手納安男/具志堅邦子/ルバース吟子/高嶺久枝

■琉球のアイデンティティー――帰属・主体・表象

「尖閣騒動」と「琉球・領土問題」
多和田真助
復帰運動とは何だったか
川満信一

歴史と自決権の奪還
高良 勉
近代沖縄におけるマイノリティー認識の変遷
屋嘉比収

風景の誘惑――文化装置としての「南島」イメージ
田仲康博

〈コラム〉
  島袋純/目取真俊/与那嶺功/米倉外昭
〈小特集〉 琉球の生んだ偉人たち

玉城朝薫(幸喜良秀)/平敷屋朝敏(仲本瑩)/恩納ナビィ(宮城公子)/富川盛奎〔毛鳳来〕(西里喜行)/大田朝敷(比屋根照夫)/謝花昇(伊佐眞一)/當山久三(石川友紀)/伊波普猷(中根学)/東恩納寛惇(真栄平房昭)

/宮良長包(三木健)/宮城文(宮城信勇)/佐喜眞興英(稲福日出夫)/仲宗根貞代(宮城晴美)/千原繁子(由井晶子)/阿波根昌鴻(新崎盛暉)/新垣美登子(三木健)/金城芳子(由井晶子)/山之口獏(高良勉)

〔シンポジウム〕21世紀・沖縄のグランドデザインを考える

岡部伊都子/松島泰勝/櫻井よしこ/我部政明/大城常夫/仲地博/高良勉/上原美智子/川勝平太

〔発起人からのメッセージ〕大田昌秀/岸本正男/呉屋守將/榊原英資/佐喜眞道夫/陳舜臣/西川潤

藤原書店のホームページより

琉球人よ、目を覚ませ

いま、琉球は危機的状況におかれている。

 日本復帰」後、琉球の全域を対象にした労働、土地、貨幣の市場化が怒涛のように推し進められてきた。膨大な補助金が投下されたが、共同体が衰退し、環境が破壊され、島の商品化が進み、失業率も高いままである。経済自立はいつまでたっても達成できない。

 琉球を日米政府に依存させることを目的にカネが投じられてきたのだ。日本政府による支配・管理体制が強化されたのであり、琉球を支配するための開発であった。

琉球弧で近代化、開発をこれ以上推し進めたらどうなるのだろうか。日本政府による琉球の経済振興策を検証し、琉球開発を後押ししてきた経済学を批判し、新しい「琉球弧の経済学」を提示する時期にきている。

琉球では活発な基地反対運動がみられる。しかし、日米両政府による振興策、経済的妥協策が反対運動を沈静化させてきたのも事実である。琉球人自身が経済振興と引き換えに、基地の存続を許し、開発を求めてきた。

われわれ琉球人が琉球を食い物にしてきたという、自己批判が求められている。

 われわれ自身が変わらなければ基地はなくならない。自分たち(琉球)は善であるが、他者(日本や米国)は悪であると訴えただけでは、琉球の問題は解決されない。

開発、近代化の意味を問い直し、「本当の豊かさ」について考え、これまでの生き方を改め、自らの力で外部からの誘惑を跳ね返し、基地と補助金との連鎖を断ち切らないと、基地はいつまでも琉球の地に存在し続けるだろう。

軍事基地とともに近代化のあり方をも再検討することで、「琉球の平和」を実現する可能性がみえてこよう。

 太平洋戦争において琉球は「本土防衛」のための捨石となった。戦後、日本は琉球を切り捨て、米軍による基地拡大を認めることで、自国の経済成長を達成しようとした。琉球の犠牲の上に日本の経済成長があった。

 現在、日本国民である琉球人が、基地によって日常的に心身の被害をうけているにもかかわらず、日本政府は日米同盟の強化に邁進している。

大半の日本国民は、琉球人の生活や生命を脅かす米軍基地や日米地位協定を認める政党を投票によって支持している。琉球の米軍基地は振興開発と交換される形で維持されてきた。

つまり日本国民の税金によって基地が維持され、開発が行われているのである。

 琉球の基地・開発問題は、日本、日本人の関与を前提としている。日本人、米国人等の非琉球人が自らだけの生存、経済的繁栄、軍事戦略のために、琉球を「捨石」にし続けることは、植民地としての処遇であるといえる。琉球は植民地状況から脱しなければならない。

 本書の自治論は、琉球のさらなる開発を志向する自治・独立論とは異なる位置に立つ。市場原理主義を掲げ、琉球の完全な市場化を目指し、米軍基地を押し付ける日本の国家体制から自立する必要がある。

 奄美諸島から先島諸島までの島々は一体の存在であり、独自な歴史、文化、政治経済体制、生活様式等を有する地域であることを明示するために、本書では「琉球、琉球弧、琉球人」という言葉をあえて使うことにした。

 本書によって、米軍基地を琉球に押し付け、開発しようとする日米両政府、日本企業、日本人、また近代化や開発に期待する琉球の行政機関、琉球人に対して問題提起をし、特に琉球人の目を覚まさせたい。
 
松島泰勝

【藤原書店PR誌『機』2006年10月号】藤原書店ホームページより

「琉球の自治」を考える

奪われた尊厳

 「復帰」後、インフラが整備され、便利になり生活が改善されたとの声を聞くことがある。しかし、イバン・イリイチは、開発を「サブシステンス(それぞれの地域が有する環境に適合した自存自立の生活)に対する戦争」とみた。

そして「開発は、決して埋めることのできないニーズを生み出し、決して提供されることのないサービスの要求を生み出すことで終わる」と語った。開発は島々のサブシステンスを破壊し、人間はニーズやサービスを限りなく求めるようになった。

狭い島を次から次へと開発することでニーズやサービスが充足されるとの幻想が拡がった。開発は人の欲望を煽り、熾烈な競争を促し、「敗者」「落伍者」を生むシステムである。まさに「戦争」。

 琉球では学校、道路、ダム、病院等、社会的インフラの整備が格段にすすんだ。しかし、近代化とは人間を束縛し、管理し、人間の生きる力を減退させるための装置が増えたことを意味する。

「自動車の量は移動性を窒息させ、読書の困難は教育経費に沿って増大し、医療は、それが治癒するのと同じ位多くの病気を作り出す。」島嶼という限られた空間における道路整備、自動車の増加によって、渋滞が日常化し、排気ガスが撒き散らされる。

地域で運営してきた簡易水道からダムに水を依存するようになった。少数のエリート養成のための学校も建設されたが、多くの落伍者を生み出し、失業問題はいまだ解決されない。そして、病院や医者の増加は人間の自然治癒力を減退させ、実際、琉球人の男性寿命は短くなっている。

開発によって地域の自治力が減退するのと同じく、人の自己治癒力も劣ってきたのではないか。開発によって島と人間はともにダメージを受け、「自ら治る力」が奪われつつある。

 目に見えるインフラ施設だけではなく、琉球に適用される様々な法律、制度、規則等によっても琉球は縛られた。公的資金、税金や諸制度の優遇措置を琉球は求め続けている。これらに依存することで日本政府からの要求(基地の押し付け)を拒否できなくなった。

 開発によって奪われたのは、琉球人の尊厳である。自ら近代化に惑わされ放棄した場合も多い。外部から流入するカネ、開発手法、振興開発策に身を委ねてきたのである。

それは島内で培われてきた自治の歴史や実践の軽視につながり、自らが立つ土台を掘りくずすことになる。

 琉球の人々が過去何百年も営々と実践してきた自治は、琉球の風土と歴史に根差した現実的で具体的な営みである。地域の文化、歴史、自然に根差さない、外来の開発手法や、地域住民を担い手としない経済政策は破綻する運命にある。

「現実的対応」とは名ばかりの開発政策に琉球人はいつまで安住し続けるのか。

「琉球弧の経済学」の提唱

 しかし、振興開発が経済自立に役立たないこと、島の本来の豊かさを大きく損なうことを自覚し、振興開発に依存しない生き方を選択するか否かはすべて琉球人自身にかかっている。

 かつて、私は経済学を専攻していると自己紹介した際、「経済学は悪魔の学問ですね」と言われたことがある。人間が利益を追求する欲望に駆られた存在であることを前提とし、競争原理、開発により生産性を高め、経済格差、貧困を生み出す学問だという意味である。

経済学は琉球の開発を理論的に正当化し、悪魔の使者となって琉球社会を荒らしまわり、平和を奪ってきたのである。

 悪魔に呪われた経済学ではなく、住民自身の力で社会を建て直し、互いに助け合う「経世済民」の学としての「琉球弧の経済学」を、車座の集い〈ゆいまーる「琉球の自治」〉において提示したい。

この経済学は、住民が島の厳しい現実と格闘しながら自らの手で作り上げた、自治的な生き方の集大成である。自治によって何を目指すのか。

慣習法、コモンズ、サブシステンスの意味を問い直し、近代化、開発をこれ以上暴発させない、また開発、カネ、近代生活の便利さ、法制度等への依存から脱却して人間としての尊厳を回復する、そのために今年3月、第1回の〈ゆいまーる〉を久高島で開いた。

(まつしま・やすかつ/島嶼経済論)
【藤原書店PR誌『機』2007年7月号】 (藤原書店ホームページより)

国際開発学会沖縄大会のお知らせ

11月23日から25日まで沖縄大学において、国際開発学会が開催されます。本年は1972年に南琉球(沖縄諸島、宮古八重山諸島)が日本に「復帰」して35年目となります。

35年間における振興開発を問い、開発路線ではない、もう一つの生き方を考える場になると思います。お時間がおありの方はご参加ください。

 また、「ゆいまーる琉球の自治」関係者が発表する24日、25日の各セッションをご紹介します。


2007年11月23日(金)午後2時~5時
会場:沖縄大学3号館101教室
第18回開発学会全国大会(沖縄大学大会)プレイベント
(無料公開)

【第1部】14時~15時
 岸田大臣の特別講演『これからの沖縄政策』
 東審議官の基調講演「沖縄政策の現状と課題」

【第2部】15時~17時
 シンポジウム「沖縄振興開発の回顧と展望」
 
  
講演者:清成忠男((財)沖縄協会会長。前法政大学総長)
    富川盛武(沖縄国際大学教授)、松島泰勝(東海大学准教授)
司 会:吉川博也(沖縄大学教授)

11月24日8:30~10:20
セッション2:企画―開発の反面教師としての沖縄   C会場=3-305教室 司会 松島泰勝

1 沖縄の開発行政の落とし穴をふさごう-1割に低下した沖縄人の思考能力、その回復への道   真喜志好一
2 沖縄に見る開発による環境破壊  桜井国俊
3 豊かな沖縄に開発はいらない―地方自治を実体化する逆格差論 安里英子

4 石垣島における開発と環境-生物多様性の保全と持続的な地域づくり- 上村真仁
5 本土型追従モデルからの脱却-アクション・リサーチの展開- 吉川博也

11月25日 8:30~10:20
セッション15:企画―沖縄―内発的発展の展望         C会場=3-305教室 司会西川潤

1 沖縄の豊かさをどう計るか?  西川潤
2 沖縄における財政問題の諸相と内発的発展の可能性  只友景士
3 地域社会の持つ豊かさー共同売店を中心とした島嶼のサブシステンスに見る松島泰勝

4 西表における環境保全と地域社会発展 石垣金星
5 基地の跡地利用における3つの道―企業主導型、自治体主導型、そして住民主導型 真喜屋美樹


詳しい内容は、縄大学地域貢献室のホームページをご覧ください。
http://www.okinawa-u.ac.jp/chiikiEtcpages.php?eid=00002

『人類館―封印された扉』の紹介

申請中のNPO法人「ゆいまーる琉球の自治」の理事の金城馨さんが
編集、執筆に関わった、『人類館 封印された扉』を紹介したいと思います。

この本を読んで、かつて人類館があった大阪天王寺動物園周辺を歩いたことがあります。大阪大正区に住む沖縄人からも、琉球に対する思いの深さを聞き、同じ在日琉球人として励まされたこともあります。

「琉球諸島外にある琉球」の人々の力によって生み出された本だと思います。




編著:演劇「人類館」上演を実現させたい会
A5判・460頁・ソフトカバー
定価:2,310円(本体2,200円+税)
ISBN4-939042-11-1 C0036

扉をあけて
第一扉●第五回内国博覧会と人類館事件
第二扉●場所の記憶に耳をすます
第三扉●ぬーがぬーやらぬーんわからん 沖縄の虚像と実像

第四扉●演劇「人類館」大阪公演
第五扉●展示された側の叫び 過去から未来へ
隠し扉●資料編 当時の新聞記事・人類館関連年表ほか
扉の向こう側は


「人類館事件」とは
今から約100年前、大阪で開催された第五回内国勧業博覧会に、「学術人類館」なるパビリオンが出現した。

館内では、「未開人」として「琉球人」「北海道のアイヌ」「台湾の生蕃」「朝鮮人」など生身の人間が「陳列」され、鞭を手にした説明人が「こやつは…」という侮蔑的な調子で解説したという。

しかし、「琉球人」の「陳列」は、「我を生蕃アイヌ視したるものなり」という沖縄側からの批判で中止になったが…

『人類館 封印された扉』は
「人類館事件」100年目の2003年、関西の沖縄人たちが演劇「人類館」大阪公演実現に向けて人類館事件の背景に迫った。

当時の資料を丹念に検証することで真相が明らかになる一方、パネルディスカッションなどで「人類館事件」から現在の沖縄に提起する問題が浮かび上がった。

沖縄を見るヤマトの視線とその視線に応えようとする沖縄の虚構など、「人類館事件」と沖縄の姿を考える上でウチナーンチュ、そしてヤマトンチューに問いかける必読の書!


お問合わせは 関西の沖縄情報発信基地 関西沖縄文庫 へ
住所:〒551-0011 大阪市大正区小林東3丁目13-20 にあります
             Tel/Fax (06)6552-6709

関西沖縄文庫のホームページより

石垣金星さんへのカンパのお願い

今年の琉球は強烈な台風が多く、特に八重山諸島では9月,10月と大型台風が来襲し住民が大きな被害を受けました。

現在、申請中のNPO法人「ゆいまーる琉球の自治」の理事に就任されている、石垣金星さんの工房にも大きな被害がでました。

「ゆいまーる」とは島々の相互扶助を意味します。皆様の志を、どうぞ宜しくお願いします。

口次の振込口座まで、お振込みください。

琉球銀行八重山支店・普通・348372(イシガキキンセイ)


(金星さんにつきましては、『環:今こそ、琉球の自治を』30号、藤原書店をご覧ください。)

『環―今こそ、琉球の自治を』の紹介

今年、藤原書店より発刊された『環:今こそ、「琉球の自治」を』を紹介します。今年は南琉球が「復帰」して35年目となります。

35年間の「開発とは琉球に対する戦争」ではなかったかという問題意識があります。これまでの歩みを振り返り、これからの進む道を考える車座の集まりが久高島で開かれ、その際の討議の内容も収められています。

琉球の問題は、琉球人自身で考え、実践しなければ、解決できないという、自治の基本にもう一度立ち返るべきではないかと考えます。



学芸総合誌・季刊
 (KAN)
【歴史・環境・文明】
Vol.30[特集]今こそ、「琉球の自治」を 

目次

久高島で考える「琉球の自治」 松島泰勝
久高島の思想 【海と共に生きる聖地の人々】内間 豊
久高島留学とは何か 【現代社会が失いかけている学びの場】坂本清治

久高島・自治の可能性 【島の霊力と「久高島土地憲章」】安里英子
久高島と竹富島 上勢頭芳徳
奄美―久高―沖縄 【神々の自立・独立論】新元博文

国策に翻弄された奄美社会 前利 潔
幻想としての沖縄タウン・大正区 金城 馨

「自治」と「地域主義」の具体化
【〈ゆいまーる「琉球の自治」〉に参加して】 真喜屋美樹
相生の島
【〈ゆいまーる「琉球の自治」〉に参加して】鈴木一策

琉球の自治と憲法 川満信一
自治の夢 高 銀
自治・自立か植民地化か 高良 勉

“琉球の自治”とは何か 目取真俊
夢のまた夢、実現の可能性 由井晶子
復帰とは何か 【シマづくりの困難を引き受けること】 比嘉道子

「清ら」による世直し 海勢頭豊
琉球文学の固有性と主体性 波照間永吉
琉球・沖縄史における「自治問題」西里喜行

轍のない地平 【未清算の琉球国併合】 後田多敦
帰属意識の行方 【復帰・独立・自治】 石垣博孝
緩んだ自治に「活」を 久岡 学

自治の原型NPO 下地和宏
西表島をほりおこす 【西表と私の戦後史】 石垣金星
自治を生きる人々―池間苗・上原成信・船道賢範・国吉昌則・石垣昭子
   松島泰勝

与那国島の国境交流と自治 田里千代基
沖縄の豊かさをどう計るか【沖縄の“豊かさ”を考えるための基礎作業】 西川 潤

人が其処に住むこと 子安宣邦
東アジアにおける琉球と韓国 【内発的発展論とネットワークの間】
崔元植

貨幣経済の虚構と琉球の自治【日本人全体を視野に入れた書】大石芳野
開かれた「自治」にむけて 玉野井麻利子
琉球弧の持続可能な経済 高成田享

ラディカルな提案をいかに受けとめるべきか 佐藤 学
「ウチナー/ヤマト」をめぐる現実の複雑さと二重性 多田 治

(藤原書店ホームページより)

久高島で第一回「ゆいまーる琉球の自治」を開催

 2007年3月10日から12日の間、久高島において琉球列島、大阪大正区、東京、静岡等に住む、琉球に関わりのある人々が集まり、琉球の自治について語り、励ましあいました。

島々における自治のための実践活動、自治の思想等を学びあいました。同会議において、自治のための交流活動を側面から支援していくために法人の設立を発起させ、申請することを参加者間で合意しました。

 久高島における議論の内容に関しては『環―今こそ、琉球の自治を』藤原書店をお読みください。

第二回の「ゆいまーる琉球の自治」が奄美大島の宇検村で11月17日から19日まで開かれます。

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久高島の筆者

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会場前での集合写真

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ゆいまーるの話し合い

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住民が土地を共有するという総有地制度の島

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久高島の朝日

特定非営利活動法人ゆいまーる琉球の自治を沖縄県庁に申請中

この法人は、琉球の島々に住む人々を中心とするアジア太平洋の人々に対して、交流・研究・地域経済自立・地域文化発展等に関する事業を行い、琉球の島々やアジア太平洋の人々が自治について自覚し、行動するという社会の利益に寄与することを目的としています。

琉球の島々における自治を実現するために必要な活動を行います。法人の行う事業により、琉球に住む人々が自治を自らの問題として考え、住民一人一人が自治の担い手として実践することを目指しています。

琉球の人々が自治について互いに学びあい、実践するとともに、アジア太平洋地域の人々とも自治について定期的に交流し、環境の保全を考慮した地域経済自立のための事業や地域文化発展のための事業等を展開したいと考えています。

法人化することにより、会費収入、NPO法人に対する公的、私的助成金や寄付を受け、財政的基盤を確立し、本会の運営を円滑に行なうことが可能になると考え法人格の取得を目指しました。

沖縄県の島々とともに奄美諸島をも活動の対象にした理由は、共に琉球文化圏に属する島嶼地域であり、自治に関する問題についても共有することが多く、両地域住民の交流によって問題解決の糸口が見つかる可能性があると考えたからです。

正式に発足した際、詳しい内容をお知らせいたします。

どうぞ宜しくお願い致します。


『琉球の「自治」』の紹介

『琉球の「自治」』
松島泰勝


いま、琉球人に訴える!

軍事基地だけでなく、開発・観光のあり方から問い直さなければ、琉球の平和と繁栄は訪れない。琉球人である著者が、豊富なデータをもとにそれぞれの島が「自立」しうる道を模索し、世界の島嶼間ネットワークや独立運動をも検証する。

琉球の「自治」は可能なのか?
352頁 2940円
(2006年10月刊)

_______________________________
●目 次●
序論
第一部 開発によって島々は自立したのか
第1章 石垣島の開発史
第2章 西表島の開発史
第3章 「日本復帰」と奄美諸島の開発

第二部 琉球の開発と密接に結びつく米軍基地
第4章 琉球の開発と米軍基地
第5章 米軍基地の経済学

第三部 島々の「経世済民」
第6章 琉球弧の経済学
第7章 八重山諸島における「経世済民」の実践

第四部 琉球の真の自治とは何か
第8章 琉球独立を巡る動き
第9章 世界の独立運動と琉球
第10章 琉球の将来像

あとがき
〔附録〕関連年表・地図
________________________________________


藤原書店ホームページより 
http://www.fujiwara-shoten.co.jp/book/book640.htm


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