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プロフィール

Yasukatsu Matsushima

Author:Yasukatsu Matsushima
1963年琉球石垣島生まれ。石垣島、南大東島、与那国島、沖縄島にて育つ。

その後、東京、グアム、パラオ、沖縄島、静岡、京都、滋賀にて学び、働き、生活する。

著書に『沖縄島嶼経済史―12世紀から現在まで』藤原書店、2002年
『琉球の「自治」』藤原書店、2006年
『島嶼沖縄の内発的発展―経済・社会・文化』(編著)藤原書店、2010年、
『ミクロネシア―小さな島々の自立への挑戦』早稲田大学出版部、2007年
『琉球独立への道』法律文化社、2012年
『琉球独立論ー琉球民族のマニフェスト』バジリコ、2014年
『琉球独立ー御真人の疑問にお答えします』Ryukyu企画、2014年
『琉球独立宣言ー実現可能な5つの方法』講談社文庫、2015年
『民際学の展開ー方法論・人権・地域・環境の視座から』(編著)晃洋書房、2012年
『琉球列島の環境問題ー「復帰」40年・持続可能なシマ社会へ』(編著)高文研、2012年
『3・11以後何が変わらないのか』(共著)岩波書店、2013年
『島嶼経済とコモンズ』(編著)晃洋書房、2015年
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琉球・沖縄・島嶼国及び地域の平和分科会 2

昨日に続きまして、日本平和学会に設立させてもらいました、「琉球・沖縄・島嶼国及び地域の平和」分科会のご紹介をします。




●本分科会において想定される研究分野
本分科会では、琉球・沖縄・島嶼国及び地域の平和を次のような多面的な視点から考察する予定であり、多くの会員、研究者、市民の参加を期待したい。

(A)近代主権国家、国民国家の形成とともに生じた民族的少数派に対する構造的な暴力という視点から、アイヌ民族、被差別部落、在日朝鮮人・韓国人等の先住民族やマイノリティとの比較を行う。

(B)中央統治権力中心の歴史観あるいは陸地中心の歴史観ではなく、周辺地域からの歴史観または海洋交流史中心の歴史像や社会像から、琉球・沖縄・島嶼国及び地域が抱える諸問題を明らかにする。

(C)島嶼地域に特有の環境上の脆弱性、島嶼地域特有の植民地的側面に着目しながら研究を進めていく。島嶼地域は面積が狭く、貴重な動植物が存在し、繊細で脆弱な自然環境を持つゆえに、開発行為によって島嶼環境が大きな影響を受けやすく、経済自立を実現する上での困難性も抱えている。

島嶼の脆弱性と経済自立の困難性を原因として外部の国家や中央政府に対する政治的、軍事的従属が生まれ、それが島嶼国及び地域の自律をむしばむという悪循環が生じやすい。太平洋諸島では自治領または独立国にかかわらず、実質的に植民地的特徴が顕著な場合が少なくない。

島嶼性を原因とする政治経済的従属の悪循環をどのように断ち切るのかという問題意識に立った研究を行う。

(D)島嶼の自律性の喪失状態を断ち切る方法として実施されている特別な統治形態に関する研究を進める。島嶼には、特別な法制度や内政権、一定の外交権が認められた一国二制度、特別行政区、自治区自治領、コモンウェルス、自由連合国を構成している場合が多くみられる。

それらを相互に比較し、その特殊な政治及び経済の形態に関して平和学的に考察する。

(E)自治領や特殊な統治性をとる島嶼部が実質的に植民地化していく事例もあれば、自立と自律が達成されている島嶼国及び地域もあり、それを分けるものは何なのかを明らかにする。

島嶼部が従属状態を脱して内発的発展を実現するための可能性についての実証研究を行う。その際、島嶼の内発的発展が広域の地域統合とどのように関係しながら進展しうるかについても検討する。

(F)島嶼における比較歴史研究を多様な観点から実施する。これまで多くの島嶼は交易や植民地の拠点、移住先になり、地上戦が展開され、基地が建設された場合が多かった。

交易史、植民地史、移民史、軍事基地形成史、米軍統治史、アジア太平洋における戦後補償問題史、島嶼地上戦史等、島嶼間の歴史的共通性に基づきながら、住民の視点に立って島嶼の歴史を比較して、その相違点、類似点を明らかにし、現在、島嶼が抱えている問題群に対する解決の糸口を見出す。

(G)島嶼における画一的な開発による諸問題の原因について分析するとともに、これらの諸問題を解決するために実施されてきた島嶼における内発的発展に関する議論を行う。

具体的には、ODAや国の振興開発事業が島嶼の社会経済に与えた影響、大規模リゾートを中心とした観光開発による環境破壊や経済支配等の問題、

振興開発や大規模開発へのオールタナティブとして島嶼独自の文化・歴史・自然環境を踏まえた住民が主体的に参加する内発的発展の具体的事例、島嶼におけるコモンズ、サブシステンスの意義等に関して各島嶼の政治経済、法制度上の違いを踏まえながら比較検討する。

(H)国際人権法の観点から琉球・沖縄の人々、島嶼国及び地域の住民の人権問題について検討する。1996年以降、国連人権委員会先住民作業部会を初めとする各種の国連機関に琉球・沖縄の人々が参加して、様々な人権問題を国際社会に対して主張し、他の抑圧下にある人々との連帯を強化してきた。

国際人権法、国連における市民活動等を活用した琉球・沖縄における平和創造の過程を、他の先住民族、マイノリティのケースと比較しながら考察する。

(I)地球温暖化を原因とする海面上昇の影響を受けている世界の島嶼国・地域が直面している問題と対応策に関して分析する。

例えば、人口1万人足らずの太平洋島嶼国・ツバルでは、海面上昇により、海岸浸食、大潮時の洪水による床上浸水、海水の土壌への浸透による食用植物の枯死、輸入食料品への依存による病気の多発等、住民の生存にかかわる諸問題が発生している。かつてツバル国首相は全国民の他国への「環境難民」としての移住を世界に向けて訴えたことがある。

海抜の低い島嶼国にとって海面上昇問題は地域の平和、住民の生存、社会経済構造にとって深刻な問題になりつつある。平和学の観点から海面上昇に直面する島嶼国及び地域の実態、これらの諸問題への対策や支援の可能性等について考察する。

●本分科会設立の緊急必要性
 2009年、自民党から民主党に政権が交換し、政府の琉球・沖縄政策に対しても大きな変更がみられるようになった。

日米政府間で締結されたグアム協定の見直しに関する議論も高まっている。沖縄市の泡瀬干潟埋め立て事業に対して那覇地裁、福岡高裁はその経済的非合理性を指摘する判決をだし、前原沖縄担当大臣も事業の一時中断を表明した。

2012年3月には第四次沖縄振興計画が終了する予定であり、これまでの振興開発と米軍基地とをリンケージする政府政策の見直しと、島嶼社会における内発的発展の具体的な展開が期待されている。

 太平洋諸島においても、琉球・沖縄と同じく平和、開発の問題を抱えている。琉球列島と太平洋諸島は米国の軍事戦略において一体化されており、平和研究においても両地域を比較検討することにより島嶼の軍事化計画を批判し、平和運動を推し進めることができよう。

 本分科会はこのような社会的な必要性を背景にして、研究会活動を活発に行い、多くの学会メンバーの参加を促すとともに、研究成果を対外的に発信することで、日本平和学会が社会的に有する責任を果たしたいと考えている。
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琉球・沖縄・島嶼国及び地域の平和分科会 1

日本平和学会に「琉球・沖縄・島嶼国及び地域の平和」分科会を設立しました。学会員とともに、学生、住民が琉球、島嶼の平和について議論できる場になればと願っています。同分科会の設立趣旨を以下にご紹介します。




具体的な地域の中で平和を考えることで、人々の痛みを共感し、顔が見え、構造的暴力下にある人々と連帯できるような研究が可能になると考える。

現在、本学会においてアフリカや東南アジアの分科会は存在するが、琉球列島や太平洋諸島を中心とした島嶼国及び地域の平和を検討する分科会がないことも本分科会設立の大きな理由である。

琉球・沖縄は太平洋戦争において地上戦が展開され、多くの住民が戦争に巻き込まれるとともに日本軍人による住民虐殺、集団死の強制等も発生した。日本政府によって集団死強制の事実が教科書から消されようとし、琉球・沖縄住民から大きな反発を受けたように、沖縄戦は過去の問題ではなく、現在の問題でもある。

さらに沖縄県は日本国土面積全体の0.6%でしかないが、米軍専用基地の約75%が集中しており、住民は構造的暴力に日常的に晒されている。平和を考える上において重要な場所である琉球列島において、これまで何度か日本平和学会の全国大会も開催され、学会メンバーの琉球・沖縄に対する関心も高く、本分科会への多くの会員の参加も期待される。

イバン・イリイチの「平和と開発を結びつけて考える」という考えからみても、琉球列島は重要な研究対象であるといえる。1953年に北琉球(奄美諸島)、1972年に南琉球(沖縄諸島、宮古諸島、八重山諸島)が日本に「復帰」した後、日本政府が主導する振興開発事業が展開されてきた。

同事業により琉球列島の自然が大きく破壊され、近代化が推し進められ、振興開発によって米軍基地が押しつけられ、国からの振興開発に大きく依存する状態に陥っている。奄美諸島では振興開発にもかかわらず、自然が大きく破壊され、人口減少傾向もみられる。

1609年、島津藩が琉球国を侵略し、それ以降、奄美諸島を直轄領とし、琉球国に対し政治経済的な支配を及ぼした。また1879年、日本政府は軍事力を使い琉球国を崩壊させ、国王を東京に拉致した。それ以降、琉球・沖縄は日本の同化政策、差別の対象となり、地上戦が展開され、戦後は住民の土地が奪われた上で米軍基地が建設され、住民の人権や命が踏みにじられてきた。

現在も過重な基地が押し付けられ、基地関連の事件事故が発生する中での生活を強いられている。今年は島津侵略から400年、日本国による琉球併合から130年の年である。この節目の年にあたり、琉球・沖縄に対する植民地支配の意味を世界史の中で理解し、太平洋諸島における植民地支配と比較し、島嶼国及び地域の自治、自立、平和を実現するための可能性を本分科会において議論したい。

琉球列島と関係が深い地域が太平洋諸島である。戦前、現在の北マリアナ諸島、パラオ、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島が日本の委任統治領になった際、琉球列島の多くの住民が移住し、ミクロネシアの人々との交流がみられた。太平洋戦争において、太平洋の島々でも地上戦が行われ、多くの住民が犠牲になった。

現在、グアム、北マリアナ諸島、ハワイ、マーシャル諸島等には米軍の基地・訓練場・実験場等が存在し、琉球列島とともに米国の軍事戦略下におかれている。

パラオ、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島が独立する際に米国と締結した自由連合協定に基づき、戦略的信託統治領時代から引き続き米国はこれらの島嶼国における軍事権を今でも保有している。

琉球・沖縄からグアムに約8000人の海兵隊が移設する計画にともない、沖縄島辺野古における新基地建設計画、グアムにおける基地機能強化に対する反対運動も高まっている。米軍の戦略において琉球列島と太平洋諸島は一体化され、それにともない平和運動においても島嶼間の連携がみられる。

さらに琉球列島と同じく、太平洋諸島においても開発によって島々のコモンズ、サブシステンスが破壊されているという問題もある。琉球列島と太平洋諸島は「島」として、政治経済的、歴史的、軍事的、生態的、文化的共通性を持っている。

それぞれを個別に議論するのではなく、双方の関連性、相互間の影響、大国の統治・支配戦略等について検討することで、問題の構造や原因を明らかにし、平和創造のための方法を見い出し、島嶼間の平和運動ネットワークを形成することも可能になるだろう。

普天間基地の琉球内での移設―琉球に対する構造的差別

3月19日、24日、26日の南海日日新聞に普天間基地の徳之島移設案反対の動きについての報道がありましたのでお伝えします。

現在、鳩山政権は辺野古陸上、勝連半島沖合、徳之島への普天間基地移設を検討しています。いずれも琉球内です。徳之島は沖縄県外ですが、琉球文化圏に含まれる琉球です。いずれも琉球内での移設を検討しており、日本による琉球差別が現在までも続いているといえます。

いやなものは南の島々に押し付けるという、構造的差別が鳩山政権において今なお続いています。





 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設候補地をめぐる問題で、一部報道で政府が米軍の訓練を徳之島を含む沖縄県外に移設する方向で調整を始めたと発表した件は、群島にまたも波紋を広げた。

これを受けて徳之島3町は、反対決起集会を開催する方向で検討することを決めた。「徳之島案」が消えることのない移設問題に徳之島3町長らは憤りを訴えている。

 一部報道によると、鳩山由紀夫首相が訓練先を「沖縄県以外の九州内に」と周囲に伝えていたことが明らかになった。

 徳之島3町長は7日に島民ら約550人が集まり徳之島町であった反対集会で、移設反対を表明。3町議会も反対の決議で一致している。

 これまで報道で徳之島案が浮上するたびに大久幸助天城町長は「基地移設には断固反対」と強く訴えており、高岡秀規徳之島町長は「3町で反対を表明している。政府から要請があっても慌てないこと」と冷静な対応を呼び掛けている。

 結論を先延ばしする政府に不信感を示す大久保明伊仙町長は「マニフェストのためのポーズ。離島をばかにしないでほしい」と反発。「大規模な反対集会を開きたい」と語気を強めており、時機を見ながら3町で反対決起集会を行う計画だ。




鹿児島県の伊藤祐一郎知事や金子万寿夫県議会議長らは25日、総理官邸を訪れ、平野博文官房長官に「米軍普天間基地代替施設の本県内への移設は県民の理解が到底得られる状況にない。県民の不安を解消し、安全を確保する立場から本県内の移設を行わないよう強く要請する」などとした反対要請書を手渡した。

 伊藤知事は要請後、報道陣に対し、「わが国の安全保障に責任を持つ政府としての基本的な認識を示すこともなく、地元への説明や意見もなく、住民は強い不満と衝撃を受けていると訴えた」

「長官は戦後の米軍の在り方などについては述べたが、具体的なことについては言及しなかった」と話した。
 要請には知事と議長のほか、県内で基地の候補地として名前が挙がっている徳之島3町長、西之表市・馬毛島の長野力市長らが同行。

 天城町の大久幸助町長は「徳之島は農業の島としてビジョンを描いている。今回の官邸訪問は『島民は基地移設に反対ですよ』という意思表示をしっかりと伝えるための要請」などと述べた。

 伊仙町の大久保明町長は「長官の話は総論的なことだったが、ただ、沖縄県民の基地負担を分散するために本県内に移設では困る。今後、地元3町含めて断固反対の立場を訴えていきたい」などと話した。



 米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の訓練施設移設案の一つに徳之島が浮上して波紋が広がる中、徳之島3町長は23日、記者会見し、28日に天城町総合運動公園野球場で移設反対郡民大会(同実行委員会主催)を開催すると正式に発表した。数千人規模の大会を見込み参加を呼び掛けている。
 
会見は天城町役場町長室であり、大久幸助天城町長が「徳之島への移設案が消えない。島民は落ち着かない状態が続いており、大々的にアピールする必要がある」などと大会を計画した経緯を説明した。

 政府に徳之島を含む県外移設案があることを警戒する大久保明伊仙町長は「現実的な問題になりつつある。賛成派がいることも一部で報道されており、郡民が一体となった大々的な反対の大会を開催し政府に訴える必要がある」と述べた。

 高岡秀規徳之島町長は「候補に挙がる前に3町であらためて表明する必要がある」と述べ、「移設反対だけでなく米軍基地の廃止も同時に訴えるべき」と指摘。大久保、大久両町長も同調した。

 ?M日夜に予定されている普天間基地移設をめぐる関係閣僚の協議で、徳之島案が持ち上がった場合について大久町長は「要請があっても絶対会わない」と拒否の姿勢を示し、高岡町長は「個人的には反対の立場で話を聞くべきだと思うが、いずれにしても3町長で歩調を合わせて対応する問題」と語った。

 同実行委員会は徳之島3町と3町議会を中心に奄美群島市町村会や市民団体など約60団体で構成。大会には代議士や県議らも出席予定。各種団体決意表明や大会決議表明を行う。同日午後1時半開始。雨天時は同野球場近くの屋内施設「スパーク天城」である。

当日はカンパも募る予定。問い合わせは電話0997(82)0412同実行委員会事務局(徳之島の自然と平和を考える会)へ。

ミクロネシア諸島への日本人観光客の訪問、マーシャル諸島大統領の台湾訪問、ナウルの経済危機

2004年11,12月の太平洋諸島ニュースをお伝えします。
ミクロネシア諸島で圧倒的に多いのはグアムへの観光客です。次に北マリアナ諸島、パラオと続きます。
パラオ、ミクロネシア連邦ではエコツーリズムに重点をおいた観光政策が実施されています。



11/30 PIR
 ミクロネシア諸島への日本人観光客数が増加している。

日本旅行業者連合(JATA)によれば、ミクロネシア諸島への日本人観光客数は、同地域への日本人観光客数が最大値になった1997年の数値の80%に達した。

1997年においてミクロネシア諸島に日本人が約160万人訪問したが、2003年には約100万人に減少した。また、2004年における日本人の海外旅行者は、2002年の水準である約160万人にまで回復する見込みである。2004年のJATA会議においてミクロネシア小委員会が設立された。

ミクロネシア政府は、日本人観光客市場の性格が変化した今日の状況に適応した観光キャンペーンを展開し、観光促進のための資金を確保するべきであるとの提言もある。

マスツーリズムから個人旅行、伝統的な観光から活動的、体験的、教育的、文化的な観光へと、日本人観光客の嗜好内容が変化している。特に活動的な老齢者、ベビーブーマー世代、30代の女性が今後成長する日本人観光客市場として注目されよう。


航空会社の提携、財政支援等、マーシャル諸島と台湾との関係は非常に深まっています。首都マジュロでは台湾人経営のスーパーがあちらこちらにあります。



12/3 PIR
 マーシャル諸島の大統領が台湾を訪問する。

ケサイ・ノート大統領が来週、台湾を訪問する。今回の訪問は陳総統の招待によるものである。ノート大統領と陳総統との会談内容は、2005年における台湾と外交関係を有する太平洋諸国への陳総統の訪問、中華航空とエアーマーシャル航空との提携(航空機のメンテナンス等)、マーシャル諸島信託基金への台湾資金の提供等についてである。

陳総統は来年の3月から4月にかけてマーシャル諸島、パラオ、ソロモン諸島、キリバス、ツバル、バヌアツを訪問する予定である。今年、米国とマーシャル諸島はそれぞれ700万米ドル、2500万米ドルを提供してマーシャル諸島信託基金を創設したが、台湾からの資金提供が期待されている。


ナウルはかつてリン鉱石の採掘と販売で太平洋島嶼国の中でも一番繁栄していたのですが、現在は経済危機に陥っています。資源依存の経済発展は一時的であり、得た利益の活用においても十分検討する必要があることをナウルの事例から学ぶことができます。

経済的に苦しいと、豪州のように援助金と交換で、ナウルに自国に来た政治難民の収容を実施させるという、新たな植民地主義を招くことにもつながっています。


12/8 PIR
 太平洋諸島フォーラムがナウルを支援する。

来年、太平洋諸島フォーラムがナウルに対する支援をさらに強化する予定である。特にナウルの法律、司法部門の強化に対して太平洋諸島フォーラムは支援を行う。

今年の初め、ナウルは太平洋諸島フォーラムに対して、現在、経済危機にあるナウルを支援して欲しいと要請した。太平洋諸島フォーラム事務局のアーウィン事務局長は「太平洋諸島フォーラムは既にナウルに同事務局の代表部をおき、立法府の改革を支援している。また我々は選挙監視員を派遣し、選挙に関する技術協力も実施している。」と述べた。

ソロモン諸島の海面上昇問題、ニューカレドニアのカボチャ、豪州の太平洋諸島に対する「グッドガバナンス」政策

2004年、2005年の太平洋諸島ニュースをお伝えします。
海面上昇はツバル、マーシャル諸島、キリバス等の海抜が低い島々で大きく問題になっていますが、ソロモン諸島のように大きな国の離島においても深刻化しています。



1/27 Pacnews
 ソロモン諸島の離島において海面上昇が報告されている。

ソロモン諸島の幾つかの島々の首長達から、ここ数週間における海面上昇が報告されている。
マライタ州に属するルアニウア島の首長達が、島々周辺海域の海面が上昇し、大波が海岸に押し寄せていることに対し懸念を示した。

モレル警視総監が同島を訪問して住民から海面上昇に関する状況を聴取した。警視総監が離島を訪問するのは初めてのことであったので、島の住民は大歓迎をした。モレル警視総監は、離島に警察署を設置するのは困難であるが、諸問題に対応しうるように警察官が定期的に離島を訪問することが必要であると述べた。



南半球にあるトンガから日本へのカボチャ輸出は有名ですが、仏領のニューカレドニアからもカボチャが日本に輸出されています。季節の端境期を利用して、日本との経済関係が形成されています。



2/2 Pacnews
 ニューカレドニアからカボチャが日本に輸出される。

ニューカレドニアのカボチャ栽培農家が少なくとも3500トンのカボチャを輸出する予定である。今年の主要な輸出先は日本であり、日本ではニューカレドニア産のカボチャに対し大きな需要がみられる。

2004年には洪水により500トンのカボチャが被害をうけ、その結果、2700トンが日本に輸出された。49人の農家が主にニューカレドニア本島の南部でカボチャを栽培している。



豪州は「良い統治(グッドガバナンス)」を旗印にして、太平洋島嶼国への支配、管理政策を強化しています。
援助金によって自国の政策を押し付けようとしており、新しい植民地主義であるといえます。



11/29 PIR
 ダウナー豪州外相がバヌアツへの援助金を削減すると脅している。

ダウナー外相は、公共サービスや良い統治を後退させるようなバヌアツ政府の諸政策を改めさせるために、豪州政府からバヌアツ政府への援助金を削減すると脅している。

豪州の野党、労働党は、太平洋諸国に対しより厳しい対応を取るべきだと主張しており、今回のダウアー外相の対応を支持している。バヌアツに対する最大の援助提供国である、豪州政府は年間2450万米ドルに相当する援助事業を実施しているが、その事業が削減されるかもしれない。

豪州政府は、バヌアツ政府のボホール首相が重罪を犯した人物を再任命し、公的サービスに大きな支障を与えたと非難している。また豪州政府は、バヌアツ政府が、金融取引に関する法律を緩和し、首相護衛隊を創設しようとして、司法制度に介入していることをも非難している。

鳩山首相の嘘と琉球

3月25日の沖縄タイムスに普天間基地移設問題に関する記事がありましたので、お伝えする。

鳩山首相は、選挙前に琉球人の前で普天間基地の県外移設を約束したにもかからわらず、結局は嘘をついた。
琉球人はこれまで何度も日本人に騙されてきましたが、首相による嘘は琉球人にとってもつ意味が大きく、「屈辱の日」として後世の人々も鳩山首相を批判するのではないか。

民主党県連も、民主党中央に対して怒りをあらわにしています。県内移設を強行しようとしている鳩山政権の本体は民主党にあり、民主党県連の国会議員は離党して、新たな政治勢力を結成すべきではないか。それが琉球人への納得のいく説明となろう。琉球人の意地を見せてほしい。






鳩山由紀夫首相は24日夜、官邸で記者団に米軍普天間飛行場移設問題をめぐり、「一番大事なことは危険性除去であり、まず最初に行いたい。普天間の全面返還を求めて選択肢を選定しようとしている」との考えを示した。政府高官は同日、取りまとめを急ぐ政府案に関して「(普天間の機能を)沖縄から5割以上県外に出せるかがポイントだ」と述べ、キャンプ・シュワブ陸上案や勝連沖埋め立て案を軸に、県外への分散を増やすよう模索していることを示唆した。

 鳩山首相は同日の参院予算委員会で、移設先について「県外をあきらめていない。当然選択肢に含まれている」とする一方、普天間の継続使用の可能性を問われ「あらゆる選択肢をゼロベースで検討している」と見解を明確にしなかった。

 平野博文官房長官は同日の会見で、23日の関係閣僚協議について、与党内の議論や情報提供を含め、10以上の移設候補案を報告したと説明。25日から沖縄を訪問する北沢俊美防衛相と仲井真弘多知事の会談内容については「政府の考え方が示されない中、(検討状況は)伝えないと思う」と述べた。

 普天間返還後の原状回復について、鳩山首相は参院予算委で「土壌汚染を含めて(米側の負担部分を)日米地位協定の議論をしたい。環境に特化して交渉したい」と指摘。岡田克也外相は地位協定上、米は原状回復義務を負わないとしつつ、2000年に環境基準に関する日米共同声明があると説明。米側の負担は「(地位協定と声明の)二つをどう解釈するかの問題だ」との認識を示した。

小沢氏「県外は約束」
民主県連の要請で認識

民主党の小沢一郎幹事長は24日、民主党県連の喜納昌吉代表、連合沖縄の仲村信正らと会談し、米軍普天間飛行場の県外移設について「県民との約束」との認識を重ねて示した。鳩山由紀夫首相が昨年の衆院選で「最低でも県外」と訴えたことを念頭に置いた発言だ。一方、喜納代表は政府が県内移設を決めた場合の対応として、内閣総辞職を求める考えを明らかにした。

 民主県連は14日の定期大会で「県内移設を断念し、国外・県外への移設を求める」ことを決議。24日は決議文を小沢氏、平野博文官房長官、岡田克也外相に手渡した。仲村会長も「普天間の早期閉鎖・返還と県内移設断念」を求める要請書を小沢氏に提出した。

 出席者によると、小沢氏は民主県連との会談で「鳩山首相も選挙の時に『最低でも県外』と言った」と指摘。仲村氏との会談でも首相発言に言及し「それこそ県民に(県外・国外移設を)約束したみたいな感じになる」との認識を表明したという。

 県連によると、小沢氏は勝連沖案について「あれは埋め立てなのか」と指摘。案の内容を詳細に把握していない様子だったという。シュワブ陸上案は「下地君(国民新党の下地幹郎国対委員長)が言っている案だよな」と述べるにとどめ、会談内容を「(政府に)しっかり伝える」と答えたという。

 民主県連の玉城デニー、瑞慶覧長敏の両副代表らは一連の会談で「参院選に向け沖縄では民主党への風当たりが非常に強い」「針のむしろで、裏切り者と罵(ば)声(せい)も浴びている」と政府の検討が県内移設に収束している状況への危機感を強調。

 喜納代表は県内に決まった場合の対応について「これだけ公約を守れない内閣は替わった方が民主党の未来に良い」と強調した。

奄美大島宇検村の島おこし活動

3月14日の南海日日新聞に宇検村において新元さんを中心とした島おこし活動が展開されていることについての報道がありましたので、お伝えします。

新元さんは、本NPO法人の理事であり、久高島の最初の集いから毎回、集いに参加してきました。宇検村の人口減少という課題に対して、久高島に行かれ、留学センターについて調査されたと聞いていました。また、島の内発的発展の方法についても、各島々で住民主体の独自の取り組みが行われており、それらも島おこしに参考になるのではないでしょうか。

ゆいまーるの活動がこのように、島々のネットワークを結び、島おこしにつながろうとしており、大変うれしく思います。

これからも、島々の中に埋め込まれた内発的発展の知恵を互いに共有していける関係をつくりあげたいと思います。





 近い将来、休校の恐れのある宇検村立阿室小中学校(藏滿直子校長、児童3人、生徒3人)を存続させようと、住民で組織する「崎原校区・阿室小中学校活性化対策委員会」(山下春英会長)が動き出している。

2009年度から3カ年計画でU・Iターン世帯の誘致活動を展開。12日は村当局、村児童生徒減少対策検討委員会(新元博文委員長)との3者で初の合同協議会が開かれ、村側は転入生への助成、空き家改修などの方針を打ち出した。

 阿室校の児童生徒数推移予測でみると、中学校は13年度から14年度にかけての2年間がゼロ。村内で最も早い段階で休校する可能性が高い。

 このため宇検村は昨年6月、村教育委員会に児童生徒減少対策検討委を立ち上げた。10月には校区民が独自に活性化対策委を組織した。

 活性化対策委は(1)阿室校班(募集計画立案など)(2)崎原校区班(移住世帯の住居、就業支援など受け入れ態勢整備)―の2班で構成する。おおむね12年度の本格導入を目標に、生徒数確保へ向けた活動を主体的に行う。

 受け入れ方法は(1)U・Iターン(2)山村留学(3)留学センター方式―の3パターン。留学制度はPTA運営が難しく、里親や寮監の負担も大きい一方、人口増が見込める世帯移住は校区の活性化につながることから、当面はU・Iターンの誘致を目指す。対象は群島内在住者。

 このほか、稲作体験などの教育活動を生かした体験入学生の受け入れを並行して行う。早ければ10年度中にも募集する。

 合同協議会は阿室いこいの家であり、活性化対策委が班会報告後、意見交換した。
 委員からの支援要請に対し、國馬和範村長は「強力にバックアップしたい」として家屋改修(1軒当たり上限400万円、最大5軒まで)、家賃補助、転入生助成(1人につき月3万円、3年間限定)などを提示した。また、空き家になっている教員住宅を体験入学世帯用に改修、提供する方針。

 山下会長は「一つの学校が消えることほど悲しいことはない。10年前から考えるべきだったが、今が出発点。一つ一つ着実にものにしていきたい」と語った。

藤原書店創設20周年の集い

22日に東京で藤原書店創設20周年を祝う集いが開かれました。シンポジウム、講演会、日本、琉球、中国の太鼓、唄、踊り等で盛大にお祝をしました。

私も第二部でスピーチをする機会を頂戴し、現在の琉球の状況、ゆいまーるの集いの活動について紹介しました。
同じコーナーで在日の金時鐘さん、アイヌ民族の結城幸司さんも話されました。この集いには、海勢頭さん、前利さんも参加されました。

二次会でも多くのかとの出会いがあり、まさに、藤原書店は人と人とをつなぐ出版社であると改めて感じ入りました。

翌日、藤原書店におきまして、海勢頭さん、結城さん、そして私で話し合いをしました。アイヌ民族から私はこれまで多くを学びましたが、結城さんのお話は生活に根差したアイヌの生き方がよくわかり、とても心に残りました。現在、アイヌと世界の先住民族をつなぐ具体的な活動をされており、狩猟民であり、海洋民であるアイヌ民族が世界に大きく飛翔しているという印象も持ちました。

海勢頭さんも高い精神性を踏まえた観点から琉球の古代、今の話を聞くことができました。穏やかな語りで、物事の本質を静かに語る姿が心に沁み入りました。このような精神性を持った方が琉球の政治、つまり知事になった方がよいのではないかと思います。現在の利権、利害に超然として琉球の豊かさをさらに深めることができるのではないでしょうか。

今回の集いの内容は藤原書店の『環』に7月ごろ掲載される予定です。


藤原社長、藤原書店とのお付き会いは10年近くになりますが、多くの人との出会い、考え、研究や活動を前に進める機会を与えてくださった、藤原社長、藤原書店に心よりお礼申し上げたいと思います。

台湾の軍艦外交、マーシャル諸島の核実験賠償要求、太平洋における捕鯨をめぐる政治

2005年1、2月の太平洋諸島ニュースをお伝えします。

台湾は太平洋諸国と外交関係を結ぶとともに、自国の軍艦を島嶼国に寄港させています。


2/22 Pacnews
 台湾の「軍艦外交」が始まる。

3隻の台湾海軍の軍艦が、初めて世界巡航を始める。フランス製のラファエット級のフリゲート艦、米国製のペリー級のフリゲート艦、水陸両用揚陸艦が来月、台湾を出港する。

3隻は台湾と外交関係のある、セネガル、ガンビア、セントビンセント、グレナディン、パナマ、マーシャル諸島、キリバス、パラオに寄港し、外交関係を強化する予定である。同艦隊は、台湾と外交関係を有しない国々にも寄港するだろうが、詳細は明らかでない。

陳水扁総統も同じころマーシャル諸島、キリバス、ツバルを訪問し、島国で十分な宿泊施設がない場合、数日を軍艦の中で過ごすだろう。

事前に航路が明らかになれば、北京政府が寄港を妨害する恐れがあることから、具体的な航路は明らかにされていない。過去数ヶ月の間に、バヌアツとグレナダは台湾から中国へと外交関係を切り替えた。



核実験による人体の影響は現在でも続き、放射能で汚染された島には人が住みなく、強制移住させられた島では缶詰依存の生活によって病気がちになっています。


1/10 Pacnews
 ブッシュ政権がマーシャル諸島からの核実験関連の賠償金要求を拒否した。

マーシャル諸島政府は、1946年から58年まで同国で実施された67個の核兵器による実験で被爆した住民に対するさらなる賠償金として30億米ドルの支払いを米議会に求めている。

しかし、米国務省のグロスマン次官補は、ビンガマン米上院議員に対する書簡の中で、追加の賠償金を支払う法的な根拠はないとの見解を示した。

ブッシュ政権による報告書においても、1983年に合意された最終的な解決の一部として提供された1億5000万米ドル以上の賠償金を米議会は支払うべきでないと勧告している。



豪州と日本とは捕鯨において太平洋上で対立しており、豪州は南太平洋において捕鯨を禁止するサンクチュアリー案を提出してきました。日本につくか、豪州につくかで島嶼国は選択を迫られています。



1/19 Pacnews
 捕鯨国が太平洋においてIWCメンバーを増やそうとしている。

キリバスが太平洋島嶼国として3番目に国際捕鯨委員会(IWC)に加盟した。キリバスはツバル、ソロモン諸島に次いで同委員会に加盟したが、キリバスの主要な輸出相手国である日本に同調した投票をするのではとの懸念がもたれている。

豪州の影の環境大臣であるアルバニーズ氏は「反捕鯨に関して島嶼国から支持を得るという豪州の政策が失敗してきた。

キリバスは捕鯨国家ではないが、なぜIWCに加入したのかという疑問は当然出てくる。」と述べた。豪州の南太平洋鯨サンクチュアリー案は、昨年、IWCにおいてソロモン諸島が棄権しツバルが反対票を投じたこともあり成立することができなかった。


普天間移設問題に対する政治家の意見

昨日は、大阪で反APECの集いで、太平洋諸島、琉球における自由主義的経済政策が軍事、政治とつながり、新植民地が太平洋上において形成されているという内容の話をしました。集いの関係者の皆様に大変お世話になりました。お礼申し上げます。


3月16日の琉球朝日放送で、普天間移設問題に対する政治家の議論についての報道がありましたので、お伝えします。

琉球人と同じ境遇にあるチャモロ人が基地反対をしているグアムになぜ社民党は基地を移設すべきといえるのか。
県内移設を提案する下地議員は本当に琉球人なのか。自らの利権によって琉球を日米に売り渡そうとしているのではないか。

琉球人のことを考えているふりをして、民主党を批判する自民党は自らの辺野古海上案を総括していないのではないか。

琉球人に期待を持たせ、今、裏切ろうとしている民主党、鳩山首相は、自らの嘘をどのように琉球人の前で弁解するのだろうか。日本人の品性が問われます。

琉球人はこのような混乱した状況において、自らの意思で基地を廃除する意思を示すだけでなく、基地に結びく生活の在り方を問い直す必要があります。








鳩山政権は普天間基地の移設先について、今月中に政府案をまとめ、アメリカ政府や地元自治体との交渉に入る方針を示していますが、政府内から伝わってくるのは「県内移設」を前提とした案ばかりです

一方、野党の自民党は、こうした鳩山政権の姿勢を「公約違反」と追求し、与党の支持率低下と政権の奪還を狙っています。この普天間問題を巡る与野党の攻防と平野官房長官がまとめようとしている政府案の中身について岸本記者の報告です。

仲井真知事「新聞にいろんな案が出てきますよね。これは一体何ですかというのを含めて伺ったんですが、(平野官房長官は)ゼロベースで検討していると・・」

今月8日。普天間基地に関する与党の検討委員会で、社民党は「グアムやテニアン」を中心とした移設案、国民新党は、15年の使用期限をつけた嘉手納統合案とシュワブ陸上案を提案。

下地幹郎議員「自分が出した案が実現可能性があり、将来、沖縄県民のためになると思ってますから」平野官房長官は今月中に政府案をまとめる作業を水面下で進めていてこの問題を巡る駆け引きは、激しさを増しています。

社民党 新里米吉県議「沖縄からの間違ったメッセージが一部伝わっているだろうけども沖縄では、議会も市町村長も経済界からも県外・国外の声が出てき ていると」「間違った情報が政府にとって都合がいいとか耳触りの良い話であるから、そこにすり寄っていくようなことがあったら県民の怒りのマグマは爆発すると伝えた」

県内移設ありきで検討を進めているのではないか?県選出の国会議員も疑いの目を向けています。

照屋寛徳議員「ホワイトビーチから津堅島を埋め立てる案、あんなところ出来っこないですよ」仲井真知事「あそこはもずく漁とかやってるでしょ」先週土曜日、2人が、息をひそめて議論したのは、平野官房長官が私案として検討しているとされる勝連半島の沖に普天間の替わりの施設を作り、航空自衛隊那覇基地や那覇軍港も合わせて移転する案。

仲井真知事「ゼロベースで勉強してるという回答で、あれはいったい何なの?」平野官房長官「もろもろ雑談の中の話ですよ。いろんな人と会うと、そこで会話したことがみんな出て行ってこんがらがっているんじゃないかと思いますから」と、平野官房長官ははぐらかせましたが、民主党県連の喜納代表は、官房長官本人からこの案について直接、説明を受けたと話します。

民主党県連 喜納昌吉代表「しばらく考えてね。与勝という話が出てきたのね。Q、官房長官から与勝という話があった? そうそう」「与勝はまず、首長が反対しないだろうとということと漁業組合が反対しないという言い方をしていたな」

しかし、島袋うるま市長はQABの取材に対し、「国外・県外というまとまった県民意思があり、市としてもこれ以上の負担は受け入れられない」と反対する意思を強調しています。

自民党 大島幹事長「沖縄県民を弄ぶのはやめなさい!」「選挙の時に、県外・国外に持っていくと言ったじゃないですか!」一方、この問題を政局に利用し、政権奪還を狙う自民党は鳩山政権への攻勢を強めています。

谷垣自民党総裁「5月までに結論が出ないということになると」「これが出来なかったら、やはり総理は退陣されるべきではないか責任を取るべきではないか」Q、内閣不信任案の提出も考える?「それも一つの手法でしょうね」

そして、足並みが揃わず、不協和音が高まる与党。国民新党 下地幹郎国対委員長「私に仕事をやれって言ってるんでしょ!県外・国外は仕事をしない人の言うことだよ!」照屋寛徳議員「非常に悔しい思いをしております」民主党県連

 喜納昌吉代表「ただ私は平野さんに聞いた。平野さんと鳩山総理の思いは同じですかと聞いた。いや、実は私は鳩山総理がまだ何を考えているのか判らないと言ってますから。」

そして、最終的な判断を下す総理。鳩山総理「沖縄県民のみなさんの理解が得られる案に集約させるプロセスがこれから必要になってくると思う」 県内移設の案ばかりが浮上する展開に県民の不安は強まっています。鳩山総理は、今月中に政府案をまとめると明言していますから残された期間はもう2週間しかありません。

崖っぷちに立っているはずの総理は、あまり危機感を感じているように見えませんが、その総理に今の沖縄の声を伝えるのが、国会議員の役目であり知事の役目のはずです。この重要な時期だからこそ、県民の声を代弁する形で「県外」への強いメッセージを発してほしいと思います。

竹富島のリゾート開発計画問題

今日、沖縄県議の上里さんのご紹介で、竹富島のリゾート開発計画に反対している「竹富島憲章を生かす会」の上間さんと電話で話しました。現在、「竹富島憲章を生かす会」というHPを運営しています。島のうつぐみの精神で、島の方々がともに助け合って生きていけるように島の生活を守ってほしいと思います。

島民による、島民のための、島民の生活や発展を島人が合意して決めた竹富島憲章は、竹富島、そして琉球の宝です。
島外資本による大規模開発を拒否してきた竹富島のこれまでの生き方を守るかどうかが今問われています。

2009年12月1日の八重山日報に竹富島リゾート開発計画についての記事が掲載されていましたので、お伝えします。



 竹富島憲章を生かす会が12月1日、川満栄長竹富町長を訪れ、竹富リゾート開発に関する給水、建設予定地の電柱設置についての行政からの説明を求める事項と、臨時総会で議決された住民投票を行うように竹富公民館への勧告を求める事項が記された要望書を手渡した。

同会は「地域社会における身近な問題に対しては住民投票が一番適切。町長に正しい判断をして頂くために住民投票はするべき」と訴えた。

 同会では竹富公民館の臨時総会で議決された、竹富リゾート開発に対しての住民投票が4カ月経過しても実施されていないことを挙げ、竹富町から公民館へ勧告を行うことを要望。「臨時総会を設けて住民投票を行うと決まったのにも関わらず、それを行わないのはおかしい。町長が責任を持って判断を下すためには住民投票しかないと思う。その点、町長には意思表明をはっきりとしてほしい」と話した。

 これに対して、川満町長は「公民館は地域においての最高議決機関として認識している。(町としては)これからどうしていくのか推移を見守っている状態。竹富島の将来を決する重要な事項であるので、住民を網羅した話し合いを行い、結論を出してほしい。住民投票を行うと決議をしているので、総意としての答えを待ちたい」と、住民合意を最優先とする考えを示した。

 また竹富リゾートに対する給水については、石垣市との分水協定を結んでいることから、リゾート営業用に給水を行うことは協定に規定された「住民の生活用水」ではないとして、申請許可を出したことについての回答を求めた。同じくリゾート建設予定地への新たな電柱の設置許可を行ったことについても説明が求められ、「地下埋設」を遵守することを要望した。

 そして「水不足問題は石垣市議会でも取り上げられている。きちんとした裏付けや根拠を元にして許可を出すべきではないのか。電柱設置の許可についても、まずは住民に説明をすべき」との意見に対して、町は「今一度、石垣市や関係機関に確認を行う」としたものの明確な回答はなかった。

アイヌ民族、琉球民族に関する人種差別撤廃委員会の日本政府への勧告文

人種差別撤廃委員会のによる日本政府への勧告でアイヌ民族、琉球民族、マイノリティの教育に関する部分について、北海道アイヌ協会による日本語訳文が届きましたがので、ご紹介します。




人種差別撤廃委員会
第76会期
2010年2月15日―3月12日
条約9条にもとづき締約国が提出した報告書の審査
人種差別撤廃委員会の総括所見
日本

B. 肯定的な側面
4. 委員会は、締約国が、先住民族の権利に関する国連宣言(2007年9月)を支持したことを歓
迎する。
5. 委員会は、締約国がアイヌの人々を先住民族として認識したこと(2008年)に祝意を表し、
アイヌ政策推進会議(Council for Ainu Policy)(2009年)の設置を関心とともに留意する。

C. 懸念と勧告

20. 委員会は、アイヌ民族が先住民族として認識されたことを歓迎し、象徴的な公共施設の設
置に関する作業部会や北海道外のアイヌのおかれた状況についての調査を行うための作業部会な
ど、締約国のなした確約を反映する諸施策を関心とともに留意するが、その一方で、次の点に懸
念を表明する:

(a) 有識者懇談会(Advisory Panel of Eminent Persons)や各種の協議体におけるアイヌの
人々の参画が不十分なこと。

(b) アイヌの人々の権利の伸長ならびに北海道におけるその社会的地位の改善についての、い
かなる全国調査もなされていないこと。

(c) 先住民族の権利に関する国連宣言の実施に向けて、これまで限られた進展しか見られない
こと(第2条、5条)。

委員会は、アイヌ民族の代表との協議の結果を、アイヌの権利に明確に焦点を当てた行動計画
を含む政策やプログラムに結実させるべく、アイヌ民族の代表とともにさらに歩みを進めるよう、
また、そうした協議へのアイヌ民族の代表者の参加を増大させるよう、勧告する。

委員会はまた、締約国が、アイヌ民族の代表との協議のもと、先住民族の権利に関する国連宣言
など国際的な公約を吟味し実施することを目的とする3
つ目の作業部会の設置を検討するよう、勧告する。

委員会は締約国に対し、北海道のアイヌ民族
の生活水準に関する全国調査を実施するよう要請するとともに、締約国が委員会の一般的勧告23
(1997年)を考慮するよう、勧告する。委員
会はさらに、締約国が、独立国の先住民・種族民に関するILO第169号条約の批准を検討するよう、
勧告する。

21.
ユネスコが数多くの琉球の言語(2009年)、そして沖縄の人々の独自の民族性、歴史、文化、
伝統を認知したことを強調しつつ、委員会は、沖縄の独自性について当然払うべき認識に関する
締約国の態度を遺憾に思うとともに、沖縄の人々が被っている根強い差別に懸念を表明する。

委員会はさらに、沖縄への軍事基地の不釣り合
いな集中が、住民の経済的・社会的・文化的な権利の享受に否定的な影響を与えているという、
現代的形態の人種主義に関する特別報告者の分析をここで繰り返す(第2条、5条)。

委員会は締約国に対し、沖縄の人々の被っている差別を監視し、彼らの権利を推進し適切な保
護措置・保護政策を確立することを目的に、沖縄の人々の代表と幅広い協議を行うよう、奨励す
る。

22.
委員会は、2言語を話す相談員や7言語で書かれた入学手引など、マイノリティ集団の教育を促
進すべく締約国によって払われてきた努力を、感謝とともに留意する。しかし、委員会は、教育
制度の中で人種主義を克服するための具体的なプログラムの実施についての情報が欠けているこ
とを遺憾に思う。のみならず、委員会は、子
どもの教育に差別的な効果をもたらす以下のような行為に懸念を表明する:

(a) アイヌの子ども、もしくは他の民族集団の子どもが、自らの言語を用いた、または自らの
言語についての、指導を受ける機会が十分にないこと。

(b) 締約国においては、外国人の子どもには義務教育の原則が、本条約5条、子どもの権利条
約28条、社会権規約13条(2)――日本はこれらすべての締約国である――に適合する形で全面
的に適用されていないという事実。

(c) 学校の認可、同等の教育課程、上級学校への入学にまつわる障害。
(d) 外国人のための学校や、締約国に居住する韓国・朝鮮や中国出身者の子孫のための学校が、
公的扶助、助成金、税の免除にかかわって、差別的な取扱いを受けていること。

(e) 締約国において現在、公立・私立の高校、高等専門学校、高校に匹敵する教育課程を持つ
様々な教育機関を対象にした、高校教育無償化の法改正の提案がなされているところ、そこから
北朝鮮系の学校を排除すべきとの提案をしている何人かの政治家の態度(第2条、5条)。

委員会は、市民でない人々への差別に関する一般的勧告30(2004年)に照らし、締約国に対し、
教育機会の提供に差別がないようにすること、そして締約国の領土内に居住する子どもが就学お
よび義務教育達成にさいして障害に直面することのないようにするよう、勧告する。

この点にか
かわって、委員会はさらに、締約国が、外
国人のための多様な学校制度や、国の公立学校制度の外に設置された代替的な体制の選択に関す
る調査研究を行うよう、勧告する。委員会は締約国に対し、マイノリティ集団が自らの言語を用
いた、もしくは自らの言語に関する、指導を受ける十分な機会の提供を検討するよう、奨励する。

そして、教育における差別を禁止するユネ
スコ条約への加入を検討するよう促す。

25. 委員会は、条約のもとで保護されている諸集団の日本社会に対する寄与について正確なメッ
セージを伝えるために教科書を改訂するという点について、締約国が不十分な措置しかとってき
ていないことを懸念する(5条)。

委員会は、締約国が、マイノリティの文化や歴史をもっと反映するように既存の教科書の改訂
を図るよう、また、締約国が マイノリティの歴史や文化についての書籍その他の出版物を奨励
するよう(その言語によるものを含む)、勧告する。

とりわけ、委員会は締約国に対し、義務教
育のなかで、アイヌ語・琉球語を用いた教育
、そして両言語についての教育を支援するよう、奨励する。

国連人種差別撤廃委員会による日本政府への勧告

3月17日の朝日新聞と毎日新聞に国連人種差別撤廃委員会による日本政府への勧告についての記事がありましたので、ご紹介します。

琉球に関しては、その歴史や文化の独自性を認め、基地を琉球に集中させることの問題性を指摘し、琉球語の教育を義務付けることを国連が日本政府に勧告したことは大変、評価されます。

本来は国連の勧告を受けないでも、日本政府自らが自覚して琉球の独自性を認め、差別しない政策を行うべきです。

国連で演説を行った鳩山首相は国連勧告を受けてどのように行動するのかを注視したいと思います。



朝鮮学校無償化除外の動きに懸念 国連人種差別撤廃委 【朝日新聞】

ジュネーブにある国連の人種差別撤廃委員会は16日夜
(日本時間17日未明)、日本の人権状況についての見解をまとめた報告書を公
表し、朝鮮学校を高校無償化の対象から除外する動きについて「懸念」を表明し
た。

 国際的な差別問題の専門家18人でつくる同委員会は人種差別撤廃条約に基
づき、加盟国の人権状況を審査。日本の審査は2001年以来9年ぶりとなる。

 朝鮮学校の除外問題については「子どもたちの教育に差別的な影響を及ぼす
行為」の一つとして言及し、在日コリアンや中国人の子弟の学校が「公的支援や
補助金などの面で差別的扱いを受けている」と指摘。朝鮮学校の生徒らへの嫌が
らせが続いていることにも懸念を示した。

 委員会はまた、被差別部落の問題について「就職や結婚などで差別が続いて
いる」とし、部落問題を担当する公的機関がないことを批判。インターネット上
の差別的な書き込みを防ぐことを含む幅広い対策を政府に勧告した。

 一方、北海道のアイヌの人たちを政府が先住民と認めたことは歓迎したが、
アイヌの代表が地位向上の施策作りに十分かかわっていないと指摘し、生活状況
調査をするよう強く求めた。

沖縄については「琉球語や民族性、歴史、文化が独特」と認めたうえで、基地の過密配置に言及。政府に対し、アイヌ語や琉球語を義務教育で教えるべきだと勧告した。

 この見解について、NGO「外国人学校ネットワーク」は「勧告に反して朝
鮮学校外しを強行するなら、国際的批判を浴びるだろう」との声明を出した。



高校無償化:国連委、朝鮮学校除外に懸念を表明【毎日新聞】

国連の人種差別撤廃委員会(事務局・ジュネーブ)
は16日、欧州本部で2月下旬に行った対日審査の最終所見を発表した。所見は、
朝鮮学校など外国人学校への公的支援における差別待遇が、子供の教育に与える
影響に懸念を表明した。
 
所見は、日本政府が高校無償化で朝鮮学校を除外するのは人種差別に当たり、
人種差別撤廃条約の「教育に関する権利の平等保障義務」に違反していると警告
し、改善を勧告したものだ。

 また、日本で朝鮮学校の生徒らに対する嫌がらせや攻撃、インターネットな
どを通じた人種差別的な表現が依然として続いていることにも懸念を表明し、政
府に善処を促した。

 政府は2年後と定められた次の審査までに、改善状況を報告しなければなら
ない。

 所見はこのほか、アイヌ民族▽在日外国人▽被差別部落▽沖縄などの差別問題を
多岐にわたり指摘している。

 同委員会は人種差別撤廃条約を解釈し、各国を監視する最高機関。日本は9
5年に同条約を批准した。委員は各国の国際法や人権問題の有識者18人で構成
され、日本も人選に同意した。規定では、各国は2年ごとに審査を受けるが、日
本の審査は9年ぶり2度目だった。

戦争と貧困と飢餓、不平等を拡大するAPEC反対3・20集会

今週土曜日20日に、横浜APEC反対実行委員会が主催する講演会が開催されます。



講師は私で、テーマは「琉球、太平洋諸島の先住民族による自決権の行使―自由主義的経済政策と軍事支配への抵抗」です。


参加費は800円(経済的に厳しい方は受付に申し出てください)


場所:エルおおさか 南館7階734号室


時間午後1時半から4時半


実行委員会の連絡先は06-6304-8431です。


また受付で、私の『琉球の「自治」』を販売する予定です。


お時間がおありの方はご参加ください。真剣な議論をしましょう。

徳之島での基地移設反対運動

3月8日、 10日の南海日日新聞に普天間基地の徳之島移設計画に反対する動きについての記事が掲載されていましたので、お伝えします。

反対運動が大変盛り上がっています。官房長官はこの声を無視できるでしょうか。色々な案が出るたびに、日本中で反対運動が激しくなっています。



米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設候補地の一つに徳之島が浮上している問題で、徳之島への移設に反対する集会が7日、徳之島町の町文化会館で開かれた。市民団体メンバーや住民など500人余り(主催者発表)が参加。反対を表明する意見が会場から相次いだほか、3町長が移設に反対する決議表明を行った。
 
市民団体「徳之島の自然と平和を考える会」の主催。米軍再編ドキュメンタリー映像「基地はどこにもいらない」の上映に続き、徳田毅衆院議員のメッッセージを紹介。荒川譲鹿児島大名誉教授が「長寿・子宝の島に基地はいらない」、沖縄県民主医療機関連合会の山田義勝事務局次長が「米軍基地被害の状況」、琉球新報社の前泊博盛論説副委員長が「基地依存経済という神話」のテーマでそれぞれ講演した。

 荒川教授は「米軍は歓迎されないところには駐留しないと表明したことがある」と指摘。「徹底して反対運動を強化する必要がある」と強調。騒音の実態をビデオ上映で報告した山田事務局次長は「沖縄県民の願いは普天間基地の即時無条件返還」と訴えた。

 米軍基地の経済効果について説明した前泊論説副委員長は「基地は直接県民の需要の対象になるサービスをほとんど生み出さない。大手ゼネコンなどに吸い上げられるのが実態」と指摘、「経済効果はない」と述べた。

 質疑応答があり、「住民投票」について山田事務局次長は「国の圧力はものすごい。アメを使って分裂を迫る。死に物狂いで運動を」、前泊論説副委員長は「住民投票はすべきでない。首長は覚悟が必要。住民はバックアップを」、荒川教授は「住民投票を出発点にしてはいけない。議論を慎重に」とそれぞれ発言した。

 3町長が登壇し、移設に反対する決議表明を行ったほか、「基地移設に絶対反対」などと参加者全員で頑張ろう三唱を行って気勢を上げた。




米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設候補地の一つに徳之島が取りざたされている問題で、奄美市議会は9日、徳之島移設反対の決議を全会一致で可決した。決議は、戦後の奄美群島が米軍の占領下に置かれ、群島民一体となった激しい復帰運動の末、1953年12月25日に日本復帰した経緯を明記。

「日米2国間合意に基づくものでなく、住民や国民への説明や合意形成を得ることもない現状において、米軍基地の移設という新たな形での負担を再び奄美群島に一方的に課すことが繰り返されることがないよう、強く抗議する」などと批判している。

 本会議があり、2009年度一般会計補正予算案(第7号)など11件を可決。奄美和光園の医療・福祉の充実と医療の地域開放の推進を求める請願、350万人のウイルス性肝炎患者の救済に関する意見書採択の陳情、子どもの医療費の無料化に関する陳情、奄美空港発着航空路線の維持及び確保に関する陳情を採択し、意見書を可決した。

 米軍普天間基地徳之島移設反対及び米軍普天間基地の無条件撤去を求める陳情、米軍普天間基地の徳之島移設反対を求める陳情は文言の削除などを経て一部採択とし、小規模工事登録制度の創設を求める陳情は不採択とした。

普天間基地の勝連半島沖移設案の疑問

3月14日の沖縄タイムスに普天間基地の勝連半島沖移設案に関する記事が掲載されていましたので、お伝えします。

勝連半島、平安座島、宮城島、浜比嘉島は昨年のゆいまーるの集いで訪れたところです。平安座島、宮城島にはCTSがあり、軍用機事故により大惨事が発生するおそれがあります。また、宮城島には「ぬちまーす」の工場がありますが、基地建設により良質の海水がとれなくなる心配があります。

日本政府は琉球人の生活を考えず、軍事的な観点からのみ移設先を探しています。島人の反発を生むのは当然です。

次から次に移設案を出して、琉球各地から反発を生むだけに終わっています。鳩山政権は本当に皆が納得できる移設先を提示できるのでしょうか。




米軍普天間飛行場移設をめぐり、米軍ホワイトビーチから津堅島の間を埋め立てる案に、航空自衛隊那覇基地や米軍那覇港湾施設(那覇軍港)も併設することを政府が検討していることに対し、地元首長や普天間飛行場の国外・県外移設を求める意見書を全会一致で可決した県議会関係者、識者からも「流れに逆行している」「県民世論は国外・県外だ」と反発の声が上がった。

 島袋俊夫うるま市長は「県民世論は『国外・県外』で一致し、わたしも既にその立場を示している。この考えに変わりはない。ホワイトビーチなどの案については政府から正式に示されたものでなくコメントする立場にない」と述べた。

 高嶺善伸県議会議長は「意見書の趣旨からしてもどの議員も容認できないはずだ。ゼロベースの検討から県内移設を完全に除外することが政府に対する県民の希望だ」と強調。基地集約について「整理縮小は県内のたらい回しでなく、原則論でいかないといけない。県内移設を認めることは、あらゆる選択肢を認めることになる。県内での地域間対立も起こしかねない」と指摘した。

 1999年に結成した「普天間基地・那覇軍港の県内移設に反対する県民会議」で共同代表を務めた佐久川政一沖縄大名誉教授は、県内で移設先の名前が次々と挙がることに「11年前から状況は進展していない」と話す。那覇軍港などの併設案には「どの案であろうと県内移設は受け入れられないというのは県民がずっと言い続けてきた。政府はもう沖縄以外で移設先を探すつもりがないとしか思えない」と憤った。

 我部政明琉球大教授は同案について「無理だ」と断言。「巨大で長期的に使われる基地をまったく新しく造ることになり、埋め立ても広大になる。SACO合意以降の流れにすべて逆行しており、県民が利点を感じられる要素がない」と指摘する。

「県民は那覇空港から空自がいなくなることより滑走路増設を望んでいる。那覇軍港を併設するなら牧港補給地区の返還と浦添市の港湾整備はどうなるのか」と疑問を示した。

 昨年の県民大会で共同代表を務めた玉城義和県議は「自衛隊を抱き合わせるなど、保守層が反対しづらい状況をつくろうという姑息(こそく)な手段ではいつまでも解決しない」と糾弾。「政府が県内移設が可能だという幻想を捨てなければ、この問題はまた何十年も泥沼化する」と語気を強めた。

フィジーと国連、米国のミサイル迎撃実験、豪州とパプアニューギニアとの関係

2005年2月の太平洋諸島ニュースをお伝えします。
フィジーは国連の平和維持活動に積極的に参加しており、それが認められ、アジア太平洋地域において中心的な役割を果たす平和維持活動訓練センターがフィジーに設立されることになりました。




2/10 Pacnews
 フィジーに国連平和維持活動の訓練センターが設置される。

国連は数百万ドルを投じて、新しい国連維持活動のための訓練所をフィジーに設置すると発表した。国連加盟国のうち103カ国が同センターの設置場所として自国への誘致を望んでいたが、最終的にフィジーが選ばれた。フィジーのほかには、アフリカのソマリアに同様な訓練施設が設置されている。

フィジー政府のタボラ外務大臣は、国連から正式な決定通知は届いていないが、フィジーが選ばれた理由として、長い間、国連に貢献してきたからであろうと述べた。来月、米陸軍退役軍人を含む12人の軍関係者がフィジーを訪問し、軍事訓練学校の設置に関する協議を行う予定である。

この訓練センターはアジア太平洋地域における国連の中心的な施設になる。



米国はマーシャル諸島のクワジェリン環礁にあるミサイル迎撃実験場を活用して、自国の戦略核の実験をしています。いわば太平洋を実験場にしているといえます。太平洋の島々と琉球の米軍基地をトータルで捉える必要があります。




2/15 Pacnews
 米国のミサイル防衛実験が失敗した。

マーシャル諸島のクワジェリン環礁にあるミサイル防衛システムは、ミサイル迎撃実験に失敗した。ミサイル防衛局によれば、これはミサイル防衛実験における2度目の失敗例となる。現在、実験失敗の原因が調査されている。

クワジェリン島におけるミサイル実験地上支援機器において、実験当初から不具合があった。8500万米ドルをかけて実施されたミサイル実験のこのような失敗を、大きな後退であると考える人もいる。



豪州による太平洋島嶼国に対する支配、管理、統一化、植民地化が進んでいます。豪州政府は、警察、官僚の派遣をパプアニューギニア政府に対して行っています。そのような過程で、このような事件が発生したのです。



2/18 Pacnews
 豪州軍がパプアニューギニア軍の情報を盗んだとして非難されている。

モロベ州のウェング知事は、豪州軍がパプアニューギニア軍の秘密情報を集めており、同国の安全保障が侵されていると批判した。また同知事は、パプアニューギニア軍の戦闘戦術等も豪州軍に流出しており、国を護ることができない状況にまでなっていると述べた。

他方で、豪州軍とパプアニューギニア軍は30年にわたり防衛協力をしてきおり、両軍の人的交流によりパプアニューギニア軍の実力が低下することはないとする意見もある。

パプアニューギニアの警察は国内における武器の違法取引を取り締まることができない。特に同国の国境地帯において違法な武器取引が行われているが、警察は武器取引を取り締まるために必要な方法を身につけていない。この問題は、豪州政府が資金援助する、今年6月に開催される武器サミットにおいて議論される予定である。

太平洋島嶼国自由貿易合意とフィジー、ソロモン諸島と中国、英国のセキュリティー会社とフィジー

2005年3がtの太平洋諸島ニュースをお伝えします。

現在、豪州、NZ主導で太平洋諸島を対象にして自由貿易主義が推進されていますが、同地域で規模が大きく、産業が割と育っているフィジーが「一人勝ち」するという状況がでてきています。


3/10 Pacnews
 太平洋島嶼国自由貿易合意(PICTA)によりフィジーの貿易収入が増大している。

フィジーは過去3年間において、太平洋地域における貿易において年間6130万米ドル以上の貿易収入を得てきているが、その理由は太平洋島嶼国自由貿易合意(PICTA)の効果によるものであるとされている。

PICTAは太平洋諸島フォーラムに属する14の加盟国により2001年に調印され、2013年までに太平洋諸国において生産される全ての商品に対する関税が撤廃される予定である。


ソロモン諸島と中国との経済関係が強化されています。



3/18 Pacnews
 ソロモン諸島の野党議員が中国を訪問する。

ソロモン諸島議会野党のリーダーである、ヒリー議員が10日間の予定で中国を訪問する。ヒリー議員は、中国政府の招待で、野党議員7人の団長として訪中する。中国政府からの招待状は全議員に送られた。

ビリー議員は出発前に、ソロモン諸島政府に対し、同国首都のホニアラに中国の貿易施設の設置を認めるように求めた。

ビリー議員は、22年前にソロモン諸島は台湾と外交関係を締結したが、その間、毎年、台湾政府から提供される6600万ソロモンドルの援助金を除くと、台湾との貿易上の利益はほとんどないと述べている。同議員は、無償資金援助は短期的にはいいが、長期的にみると持続可能な資金ではないと語った。

2003年におけるソロモン諸島から台湾への輸出額は100万ソロモンドルであるのに対し、台湾からの輸入額は450万ソロモンドルと貿易赤字であった。

他方、同年におけるソロモン諸島から中国への輸出額は1億3000万ソロモンドルであったが、中国からの輸入額は3100万ソロモンドルと貿易黒字であった。


軍事会社のフィジーへの進出が積極的に行われています。軍人が政権を握るだけでなく、軍人経験者が海外に働き行くなど、軍事が島の経済や政治において大きな意味を持つようになっています。



3/21 Pacnews
 英国のセキュリティー会社がフィジーでイラク派遣の兵士を採用する。

英国に拠点をおくコントロール・ソリューション社のフィジー支店であるサブル・インターナショナル・フィジー社は、イラクで4週間勤務する元軍人のフィジー人50人を採用する。

既に250人のフィジー人が同社と契約してイラクで働いている。同社は6ヶ月間の契約で、1ヶ月2000~3000米ドルの給料を支払っている。イラクに派遣されたフィジー人は、テロリストに殺されないように、軍人を警護する仕事につくだろう。

同社がフィジー人採用を決めた理由は、フィジー人は非常に責任感があり、完璧な英語を話し、立派な体格をしており、世界で最も優秀な兵士であると高く評判されているからであった。同社はフィジーに訓練施設を設置する予定である。

徳之島への米軍基地移設問題に対する私の考え

2月20日の南海日日新聞に掲載された徳之島への基地移設問題に関する報道をご紹介します。

また、次の欄に、同紙の久岡記者からの問い合わせで、徳之島への基地移設問題に対する私の考えを掲載します。




 政府が徳之島への一部訓練移転を米政府に打診―。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設候補地の一つに徳之島が浮上した問題で19日、新たに政府が徳之島への移設を米政府に打診していたことが明らかになったことで、地元徳之島では新たな局面を迎えつつある。反対派だけでなく、肯定的なグループも動き出しており、波紋はますます広がりそうだ。

 大久保明伊仙町長は「断固反対。訓練施設でもなし崩し的になることは間違いない。徳之島、天城両町長とも歩調を合わせることを再度確認した。町民にも伝えたい」と移設反対をあらためて強調した。
 
高岡秀規徳之島町長も「いろいろ協議した中の一つの案だろう。すでに移設反対を決議しており、我々のスタンスは決まっている。冷静に対処することが大切」と述べた。

 「ただただショック」と戸惑いを見せる徳之島の自然と平和を考える会の椛山幸栄会長は「徳之島3町長の決議文や市町村長・議会議長会など奄美全体で反対を表明していることが救い。7日にある決起大会でも改めて反対の考えをしっかり表明しながら運動したい」と話した。

 「奄美群島全体にかかわる問題であり、断固反対していく」と批判するのは奄美ブロック平和運動センターの上原義光事務局長。「垂直離着陸輸送機の騒音は、普天間に配備されているヘリコプターの4倍と聞く。児童生徒が通う学校への影響などを考えると到底容認できるものではない」などと述べた。

 一方、基地移設に肯定的な立場をとる徳之島の基地問題を考える会の谷岡一会長は「訓練施設とだけ聞いた。内容を把握していない。理解した上でコメントしたい」と述べた。

 徳之島では候補地に挙がった段階で、反対派である椛山会長らがいち早く動き出し、3町長も決議文を作成するなど基地移設反対を表明した。一方、肯定的な立場を示す谷岡会長らも3町長に政府との対話を求める要望書を提出して始動。政府が徳之島への一部訓練の移転を米政府に打診していた問題は、島民を巻き込んだ論争に発展することも予想され、ますます波紋を広げそうだ。





普天間の徳之島移設を聞いたときの感想。民主党政権は何を考えているのか。


南海日日新聞の記事で徳之島移設を知りました。 徳之島に基地が建設されることで、住民生活に大混乱が生じることを民主党政権は予想できないのでしょうか。人間が生きる島であるという基本的なことを忘れており、「友愛」を語る資格がありません。

普天間基地の代替施設建設は米軍が求めていることであり、日本政府は、米軍の手下となって動いており、自国民に対する人間の情が欠けています。しかも民主党議員が、徳之島の人が東京に行って官房長官に会えと、上から見下した言い方をしています。島の人間をバカにした発言であると、怒りがこみ上げてきました。

その他、下地島、伊江島、嘉手納、辺野古陸上、グアム等、様々な提案を3党政権は出しており、各地域に反感、または期待をもたせ混乱を生んでいます。


基地の島・沖縄の実態。全国の町村が基地を受け入れない理由は。

沖縄島、伊江島に米軍基地が集中しています。爆音、土壌汚染、米軍機の事故、軍人による事件が日常的に発生しています。1995年には少女が3人の米兵にレイプされ、2004年には沖縄国際大学に普天間基地のヘリコプターが墜落し、昨年末も読谷村で住民が米軍車両に轢かれて死亡しました。

米軍人に様々な特権を与えている日米地位協定が日本全体に適用されているために、米軍による事件・事故の調査や捜査が容易ではなく、事件事故が続発する原因になっています。普天間移設基地にはオスプレイという軍用機が配備される予定ですが、それは過去に墜落事故を多発させています。

全国の市町村が受け入れない理由は、毎日不安におびえ、最悪の環境の中で過ごさなければならず、人間としてまともな生活ができないことを沖縄の実態から知っているからではないでしょうか。


基地の誘致で地域経済は活性化するのか。(徳之島には賛成派も一部いる)

普天間基地移設先とされた名護市や、その他の沖縄島北部地域に対して1996年からさまざまな基地関連の振興開発資金が投下され、インフラが整備され、真新しい施設が建設されました。公共事業が実施されている間は景気が浮揚するのですが、短期的なものでしかなく、常に外からの投下資金を常に必要とする依存的な経済構造となります。

さらに、インフラや施設の維持管理費は市町村の負担になるため、財政的に厳しい状態に陥っています。名護市の商店街はシャッター通りとなり、沖縄平均(全国最大の失業率)よりも失業率が高く、その他の沖縄島北部地域でも過疎化が深刻になっています。

基地の誘致で地域経済は活性化するのではなく、かえって外部資金に依存した経済が形成され、自治の力を奪い、経済活力が減退するというのが沖縄の実態です。


徳之島の地域振興はどうあるべきか。

徳之島には、アマミノクロウサギを初めとする貴重な動植物、長寿社会、多様な農産物等、多くの宝があります。地産地消を促し、有機農産物のインターネットを通じた販売等のほか、エコツアー(環境と観光)、ブルーツアー(漁業と観光)、グリーンツアー(農業と観光)、ウェルネスツアー(健康と観光)等の観光業も発展するのではないでしょうか。

高齢化社会を進んでいる日本において、徳之島は「楽しく豊かに生きる長寿の島」としてモデルになる可能性もあります。

しかし、基地が建設されると島の宝の多くは破壊されます。また基地依存経済において、多くの利益を得るのは島外の企業や人、政治家等であり、カネが島の中で循環しないというのが沖縄の経験です。沖縄での失敗を徳之島で繰り返さないことを強く望みます。

『島嶼沖縄の内発的発展――経済・社会・文化』

『島嶼沖縄の内発的発展――経済・社会・文化』が西川 潤、松島泰勝、本浜秀彦の編著で藤原書店からこの3月に出版される予定です。

島嶼、経済、アジア、歴史、文化、自治、国際法、アイデンティティ、基地、平和学等、多面的な観点から琉球の内発的発展について論じた本です。是非とも多くの方に読んでほしいと思います。編集をさせていただき思いましたが、自信を持って多くの方に紹介できる琉球論であると思います。

この本を契機にして、琉球の島々において、内発的発展の思想と実践に対する理解がさらに深まることを希望しています。研究会、シンポ、講演会等において本書に基づいた議論をさらに進めていきたいと考えています。



目次

はじめに 西川 潤 11


Ⅰ 島嶼ネットワークの中の沖縄
1 沖縄から見た島嶼ネットワーク構築【沖縄・台湾・九州経済圏の構想】 嘉数 啓 35
はじめに 35
1 復帰後の沖縄経済と持続可能な発展へ向けての課題 36

2 沖縄と台湾の経済的関係 42
3 沖縄・台湾・九州経済圏 46
4 課題 49
結びに 57


2 辺境島嶼・琉球の経済学【開発現場の声から考える】 松島泰勝 62
1 「復帰」後の琉球経済の従属化 62
2 島嶼における植民地経済の形成 65

3 情報通信産業にみる琉球の搾取構造 72
4 辺境の島から内発的発展の島へ 83


3 〈島嶼・平和学〉から見た沖縄【開発回路の「再審」を通じて】 佐藤幸男 89
はじめに 89
1 東アジアのなかの沖縄 91

2〈島嶼・平和学〉とはなにか 96
3 沖縄をめぐる開発政治空間 100
4 沖縄の自己決定/自律への道標――「エンデの島」は可能か 105
まとめ 108


Ⅱ 沖縄とアジア
4 周辺における内発的発展【沖縄と東南アジア(タイ)】 鈴木規之 115
はじめに 115

1 沖縄と東南アジア(タイ) 116
2 沖縄の開発・発展をめぐる動き――復帰三五年をめぐる新聞記事を中心に 119
3 沖縄の開発・発展をめぐるディスコース 126

4 開発・発展をめぐる沖縄の人々の意識 130
5 東南アジア(タイ)の経験と沖縄 134
おわりに 136


5 泡盛とタイ米の経済史 宮田敏之 140
はじめに 140
1 タイ砕米とは何か? 142

2 泡盛生産の推移 144
3 泡盛の発展とタイ米――戦前 146
4 泡盛の発展とタイ米――戦後 147
5 泡盛の発展とタイ米――復帰後 151
おわりに 158


6 現代中国の琉球・沖縄観 三田剛史 163
1 中国における琉球問題の所在 163
2 琉球処分に対する中国の見解 164

3 第二次世界大戦後の沖縄の処遇に対する見解 168
4 現代中国の琉球・沖縄観 175


Ⅲ 内発的発展の可能性
7 沖縄の豊かさをどう計るか? 西川 潤 183
1 GNPで計れない「豊かさ」――社会指標は何をどれだけ現わすか? 183

2 基本的必要と人間選択の拡大を基礎に置いた豊かさの理論 188
3 国民総幸福と充足経済 197
結びに 203


8 沖縄・その平和と発展のためのデザイン【沖縄産品と内発的発展に関する一考察】 照屋みどり 212
はじめに 212
1 外国産商品に脅かされる伝統工芸業界 214
2 かりゆしウェア 219
おわりに 225


9 返還軍用地の内発的利用【持続可能な発展に向けての展望】 真喜屋美樹 227
はじめに 227
1 読谷村の基地と村づくり  231

2 読谷村の跡地利用開発 235
3 中南部都市圏の大規模跡地での跡地利用概要 246
おわりに 249


Ⅳ 文化的特性とアイデンティティ
10 「うない(姉妹)」神という物語【沖縄とジェンダー/エスニシティ】 勝方=稲福恵子 257
1 「うない」神という物語効果  257

2 「うないフェスティバル」――フェミニズムと姉妹信仰との出会い 261
3 「杣山」訴訟の「人権を考えるウナイの会」 263
4 近代的土地制度を拒否した久高島の神女たち 267
5 神話化されたジェンダーを歴史化する 269


11 エキゾチシズムとしてのパイナップル
【沖縄からの台湾表象、あるいはコロニアルな性的イメージをめぐって】 本浜秀彦 272
はじめに 272
1 「魚群記」における「台湾女」表象 275

2 オキナワ文学における「中国」「台湾」表象の系譜 280
3 パインというメトニミー――台湾、あるいはイメージのねじれについて 288
4 東アジア内をめぐる身体イメージ――ハワイ、沖縄、台湾 292


12 奄美・沖永良部島民のエスニシティとアイデンティティ【「われわれ」と「かれら」の境界】 高橋孝代 297
はじめに――『境界性の人類学』の試み 297
1 周縁化への歴史 299
2 質問紙調査とインタビュー調査 301

3 ボーダー・アイデンティティと社会的要因 315
4 国家と周縁 318
結びに 322


Ⅴ 沖縄の将来像
13 沖縄自立構想の歴史的展開 仲地 博 329
はじめに 329

1 背景にあるものー沖縄民族意識 330
2 自立構想の系譜 332
3 二一世紀――分権時代の沖縄と道州制 341
結びに 346


14 国際人権法からみた沖縄の「自己決定権」
【「沖縄のこころ」とアイデンティティ、そして先住民族の権利】 上村英明 352
はじめに――沖縄における社会問題群の本質を考える 352

1 沖縄人に対する差別の基本構造は何か――「沖縄県」と「沖縄県民」のわな 355
2 沖縄人の政治的意思としての「人民の自己決定権」を考える 358
3 沖縄を異なる「政治的意思」をもつ集団として切捨てた日本 364
結びに――人権保障の基礎としての「人民の自己決定権」と「沖縄のこころ」 367


15 沖縄の将来像 西川 潤・松島泰勝 373
1 本当の豊かさとは何か 373
2 沖縄の内発的発展 375

3 内発的発展の下からの積み上げによる自立へ 379


あとがき 本浜秀彦・松島泰勝 383

行政に依存しない竹富島の試み

2月6日の八重山毎日新聞で竹富島の人々が行政に依存せず、自らの力ででデイゴ保全に立ちあがったことについて報じていますので、お伝えします。

自治の基本は一人ひとりの島人の意思と行動です。また、石垣島の人が竹富島の試みから学ぼうとしており、島同士の対等な関係性もみられます。



デイゴ保全に立ち上がった竹富島

■いまだ対策打ち出せぬ行政
 かつて石垣小学校の校庭に、ガジュマルの大木があった。樹齢百年余の巨木だった。台風で倒伏したが、同校のシンボルとして多くの卒業生の心に刻み込まれている。

 学校によって異なるが、子どもたちの身近な樹木にデイゴがある。3市町の公共施設に導入され、特に学校緑化木として多くのデイゴを植えた。これらの木々は長い歳月をかけて生長し、子どもたちの成長を見守ってきた。春から初夏にかけて咲く深紅の花は、大勢の思い出となっているだろう。

 そのデイゴがヒメコバチの寄生で枯死し、切り倒されるケースが相次いでいる。被害の原因が解明されたのは2005年だ。発生メカニズムはまだ解明されていないが、08年には防除に効果的な薬剤が開発されている。ところが薬剤が高額なため、財政難を理由に防除はいまだ進んでいない。

 被害木の枝打ちや、枯死したデイゴの撤去作業がやっとで、依然として放置状態にある。事態の深刻さを知りつつ、何ら対策を打てない。全滅もやむなしというのだろうか。

■行政に頼らぬ独自取り組み

 竹富島で先日、デイゴを守る準備委員会が発足した。同会の調査によると、島にあるデイゴは127本。ほとんどの木がヒメコバチに寄生され、防除費は約400万円と試算された。

 人口300人余の小さな島で、すべてのデイゴを守ろうとする試みは一大プロジェクトだ。住民だけで防除費を捻出(ねんしゅつ)は厳しい。このため公民館会や郷友会員らが結束して内外に窮状を訴え、募金協力を求めるという。

 この取り組みは高く評価されよう。重要な世持御嶽のデイゴが被害に遭ったことがきっかけに、まず地域で危機意識を共有し、動きだしたのである。

 近年は金銭を投じればあらゆることができる。樹木に関しても、枯れれば植え替えて立派につくりあげることも可能だ。だが長年の歳月をかけて育った木の価値は、簡単に金銭には代えられない。

 現在ある古木を尊び、それを害虫から手当てして守ろうという竹富島独自の取り組みは、行政に依存している私たちに、ひとつの問題を提起しているといえよう。

■市民憲章運動とは何か
 石垣市には市民憲章推進協議会がある。美しい自然と郷土文化を守り育て「文化の町」「観光の町」づくりに励むという宣言に沿い、部会活動で花と緑の運動を推進している。

 ところが実践活動はどうだろうか。確かに石垣島マラソンやトライアスロンに向けて学校や婦人会をはじめ各団体に花の種や苗を配り、美しい花を咲かせている。

 だが一連のデイゴ枯死問題などに直面しても声が上がらない。イベントの美化活動も重要だが、木々の命をはぐくむ活動を繰り広げてこそ真の意義があろう。

 残念ながらデイゴ枯死問題で県や市の対策は講じられず、公共施設内のデイゴの本数、ヒメコバチ被害状態すら把握されていないのが現状だ。

 確かにデイゴを守るためには、相当額の費用を要する。厳しい財政状況では対応にも苦慮し、効果的な防除で専門的な判断も求められよう。しかしそのまま放置し続ければ、大切な木々を失うだけだ。

 大切と思うか、なくなっても良いものなのか、行政に問いかけたい。予算はなくとも、実態調査は可能だろう。動かなければ何も解決しないのである。

〈近代沖縄〉の知識人

屋嘉比収さんより『〈近代沖縄〉の知識人―島袋全発の軌跡』吉川弘文館を送っていただきました。心よりお礼申し上げます。心して読ませていただきたいと思います。

屋嘉比さんは、昨年10月に出版された『沖縄戦、米軍占領史を学びなおす―記憶をいかに継承するか』に続いて精力的に本を出されています。自らの琉球・沖縄論を世に問うという姿勢に刺激を受けます。

屋嘉比さんは元々琉球近代の思想史の研究を着実に行っていた方で、今回の本はこの研究成果であると思います。琉球の近現代における思想を語る上で欠かせない人が屋嘉比さんであるといえます。

次に本の紹介文を掲載します。


琉球処分以降、沖縄戦、米軍占領期まで、過酷な時代を生きた郷土史家・島袋全発。伊波普猷らとの交流や帝国主義・ナショナリズムとの戦いから、今に生きる沖縄の近代思想を浮かび上がらせた「思想史」入門。

沖縄学の群像―プロローグ;

知識人・全発の誕生

文明開花から植民地時代へ(幼少時代から第七高造士館時代まで;国家観と民族観の相克―太田
朝敷、伊波普猷との認識の相違;京都帝国大学法科学生時代);

教育と南島研究の時代(帰郷後の全発の活動;昭和戦前期の郷土研究への沈潜);

戦時体制と沖縄方言論争(総動員体制期における言論;戦時体制下、戦場での全発);

戦後を生きる全発(沖縄民政府時代;戦後の活動);

沖縄近現代史とは何か―エピローグ

『沖縄論―平和・環境・自治の島へ』

宮本 憲一先生、川瀬 光義先生から『沖縄論―平和・環境・自治の島へ』を頂戴しました。心より感謝申し上げます。

長年にわたり琉球経済や自治について研究をされてきた宮本先生を中心とする論文集であり、特に経済、財政、基地、環境、自治、基地跡地利用等の観点から琉球について論じた書籍です。大変勉強になり、刺激をうけました。

本論文集の執筆者でもある真喜屋さんから、論文集とも関係するシンポジウムのお知らせを頂戴しましたので、会わせてお伝えします。



宮本 憲一 川瀬 光義【編】
岩波書店 (2010/01/28 出版)

価格: ¥4,095 (税込)
本土の圧倒的無関心の下にグアム移転協定は調印されたが、鳩山新政権誕生後に普天間基地移設問題が焦点となっている。
名護市辺野古への新基地建設について、急速に反対が強まりつつある。
どうすれば沖縄は米軍基地の島から脱却することができるのか。

経済の自立と環境保全に向けて、いま緊急の課題とは何か。
本書はこの十年間の政治・経済・社会状況を踏まえ、沖縄県内と本土の研究者が共同して沖縄の現状を解明。
将来像についても具体的な提言を行った。


第1部 米軍基地撤去と自立経済は可能か(「沖縄政策」の評価と展望;米軍再編と沖縄;基地維持財政政策の変貌と帰結)

第2部 鍵としての環境問題(環境問題から看た沖縄;米軍基地跡地利用の阻害要因;米軍基地の跡地利用開発の検証;米国における軍事基地と環境法)

第3部 産業と自治の展望(沖縄の産業政策の検証;地方自治体と安全保障政策;沖縄の自治の未来)

名護市辺野古への新基地建設に抗議して、米軍普天間飛行場の県外・海外移設を求める沖縄県民の声は高まる。米軍基地をどうするか。経済自立、環境保全、沖縄の経済と社会をいかに改革していくかを検証した画期的な論集。




 シンポジウム「『普天間』――いま日本の選択を考える」
        ――日米安保と環境の視点から――
                        主催  法政大学沖縄文化研究所
                            普天間緊急声明呼びかけ人

  現在、鳩山政権にとって最大の“難題”といわれているのが、沖縄の普天間基地問題です。
 この問題は、沖縄県民だけの問題ではありません。仮に日米安保を容認し、その「抑止力」を必要とすると考えたとしても、負担は日本国民に平等でなければなりません。

普天間問題が日米安保体制そのものを脅かすほどの重要性・緊急性を持っているのか、大いに疑ってみる必要がありますし、さらには、この問題は、そろそろ冷戦時代の安保条約や「抑止力」論という発想から脱却しなければならないことを要請しているともいえます。

 2010年1月に公表された340名の本土の学者・知識人の緊急声明は、普天間基地の県内移設(新設)に反対する意思を表明し、米国政府には日本国民が十分時間をかけて議論できるよう、圧力をかけないことを要請し、また日本国民には、冷戦思考からの脱却と敵のいない東アジア地域を作り上げていく努力と議論を始めることを呼びかけました。

 本シンポジウムは、この声明の趣旨を受けつつ、より広く、また深く、普天間をはじめとする沖縄基地問題を考え、議論していく、第一歩として企画されたものです。

 2つの観点からこの問題を考えます。第1は、基地をもたらしている日米安保体制と米軍再編はどのようなものであるか、そのオルタナティブは何か、を追求することです。第2は、基地によってもたらされた(あるいはもたらすだろう)環境破壊、地域破壊を明らかにし、沖縄の未来を構想することです。


 挨拶 増田寿男(法政大学総長)
 発言 加賀乙彦(作家)宇沢弘文(東京大学名誉教授)ほか

 講演 桜井国俊(沖縄大学長)、佐藤学(沖縄国際大学教授)

 パネルディスカッション 司会・遠藤誠治(成蹊大学教授)
桜井国俊・佐藤学・宮本憲一・古関彰一・明田川融(予定)
 
【日時】二〇一〇年三月二〇日(土) 午後二時~五時

【会場】法政大学市ヶ谷キャンパス外濠校舎6階 薩埵(さった)ホール
 (JR総武線市ヶ谷駅・飯田橋駅、都営新宿線市ヶ谷駅、東京メトロ有楽町線市ヶ谷駅または飯田橋駅、東京メトロ東西線飯田橋駅、東京メトロ南北線市ヶ谷駅または飯田橋駅、いずれも徒歩一〇分)

【資料代】五〇〇円

【お問い合わせ】futenma.sympo.q@gmail.com 【予約】futenma.sympo@gmail.com(予約は不要ですが、人数把握のためあらかじめ連絡いただければ幸いです。お名前、連絡先、所属を明記してください)

日本の原子力発電と太平洋、フィジーとイラク、パラオと日本の常任理事国入り

2005年3月、4月の太平洋諸島ニュースをお送りします。
日本は放射性物資を欧米から太平洋を通じて運んでおり、太平洋島嶼国が大きな懸念を以前から示してきた。放射性物資の輸送に関して事件事故が発生すると島嶼国は甚大な被害をこうむることになります。



4/7 Pacnews
 太平洋諸島フォーラム事務局が放射性物質の海上輸送に懸念を示している。

アーウィン・フォーラム事務局長は、太平洋における放射性物質の輸送に再び懸念を示した。
今年4月上旬に、放射性物質を積んだ船舶が太平洋諸国の排他的経済水域の一部を通過する予定である。同船舶は日本を目的地として進んでいる。

 フォーラムメンバーの島嶼国は、日本、フランス等の輸送責任国が国際的なガイドラインに従った船舶輸送の安全に関する措置を実施するという保障を得ている。しかし、フォーラム事務局は、万一の事故に対する賠償責任が適正ではないと懸念を示している。

アーウィン事務局長は「輸送責任国が、太平洋海域におけるいかなる事故に対しすべての現実的な対応をとるとの約束を歓迎する。しかし、もしも放射性物質の漏洩等の事故が発生した場合、その経済的な損失を島嶼国は非常に心配している。経済的に不安定な太平洋島嶼国は漁業、観光等、海洋に関連した産業に大きく依存じている。」と述べた。


フィジーは国連の平和維持活動として以前から自国軍の兵士を中東等に派遣してきました。
国軍軍人だけではなく、民間人も傭兵、軍事会社のガードマン等として中東地域に派遣されています。現在の暫定首相のバイニマラ氏も軍人であり、軍が国の政治において大きな影響力をもっています。


4/13 Pacnews
 フィジー人傭兵がイラクで総額300万米ドルを稼いだ。

過去6ヶ月の間、イギリスのセキュリティー会社に雇われた250人のフィジー人傭兵がイラクにおいて、300万米ドルを稼いだ。フィジー人傭兵のうち、5人が月3000米ドル、20人が月2500米ドル、さらに20人が月2300米ドル、残りの205人が月2000ドルの給料を得た。

すべての給料はフィジーにある個人の銀行口座に振り込まれた。こらから数ヶ月、さらに多くのフィジー人がイラクに派遣されるだろう。



日本は国連の安全保障理事会の常任理事国入りを目指していますが、パラオは以前から日本に賛同する姿勢を示してきました。小国は自らが有する外交権を活用して、諸大国との関係を強化し、経済的土台の強化を進めるという側面もあります。



3/2 Pacnews
 パラオが日本の国連安全保障理事会常任理事国入りを強く支持している。

テミー・シュムール国務大臣は、日本の国連安全保障理事会常任理事国入りを強く推すメッセージをパラオのベック国連大使に送った。

ベック国連大使は、日本の常任理事国入りを支持する内容の発言を、2月22日に開催された第59回国連総会において行った。シュムール国務大臣は、「日本は欧州諸国とともに国連改革の先頭に立って行ってきた。パラオは日本の国連改革に賛成する。」と述べた。

琉球慰霊団とサイパン、日本人とサイパン、トンガの貧困

2005年4月、5月の太平洋諸島ニュースをお伝えします。

これまで長年にわたり、琉球慰霊団によるサイパン訪問がおこなわれていましたが、高齢化が進み、その継続が危ぶまれています。慰霊団は、慰霊にとどまることなく、地元の青年を琉球に招待するなどの交流事業も行ってきました。



5/31 PIR
 沖縄の遺族たちがサイパンで慰霊祭を挙行する。

沖縄や東京から少なくとも300人の遺族たちが第二次世界大戦で死亡した兵士、民間人に対する慰霊祭を行うためにサイパンに到着した。

慰霊祭を行う団体は、沖縄南洋群島帰還者会、全国南洋会である。慰霊団は5日間滞在するが、その間、戦前、一緒に学校で学んだ島の旧友達と交流する予定である。全国南洋会に属する多くの会員が死亡したため、今回は最後のサイパン訪問となろう。

沖縄平和塔において第36回サイパン沖縄平和記念式典が開催される。その後、交流会が開かれるが、そこで、文化交流事業として沖縄に招待される、サイパンの5人の学生の名前が発表される。サイパンのあと、テニアン、ロタの各島でもそれぞれ慰霊祭が行われる。


他方で、サイパンには次のような現実もあります。



5/31 PIR
 日本人がサイパンを「売春の島」と呼んでいる。

サイパンの日本経営者委員会(JBEC)によれば、日本から来る観光客の中にはサイパンを「売春の島」と呼ぶ人々がいる。

JBECはサイパンにある日系のホテル、旅行会社、航空会社等の経営者からなる組織である。サイパンには多くの売春婦(その大半が中国人)がいるという噂が広まっている。サイパンは気候もよく、ビーチもきれいで、ダイビングにも適しているが、60以上の売春部屋、ストリップ場、マッサージ場があるため、多くの日本人観光客がサイパンを敬遠している。

独身男性やヤクザはサイパンに来るかもしれないが、家族連れの観光にとって良い環境とはいえないだろう。サイパンに来る日本人観光客全体の52%は男性であり、日本人男性の28%は25-34歳の青年である。

サイパンの衣料産業が低迷しており、工場で働いていた従業員が売春婦になる場合もある。サイパンの悪いイメージのために、日本人観光客はグアム、ハワイ、プーケット、バリを選んでいるともいわれている。

そのために、日本航空はサイパン路線を廃止しようとしているのだろうとみられている。北マリアナ諸島政府は、売春行為の拡大を防ぐために、風俗店が集中している西ガラパン地区に監視カメラを設置した。


太平洋諸島は「南の楽園」ではなく、グローバリゼーションの中で生きています。


4/1 Pacnews
 トンガ人の23%が貧困線以下で生活している。

アジア開発銀行がトンガの6つの島で行った調査の結果、島民の23%が、一人当たり週14.70米ドルの貧困線以下で生活をしていることが分かった。

アジア開発銀行によれば、住民は市場にアクセスするのが困難であり、道路が補修されておらず、薬や訓練を受けた医療従事者が不足し、水タンクの価格が高く、教育サービスも割高であり、住民の標準的な生活をすることが妨げられている困難な状況に多くの住民がおかれていた。

アジア開発銀行は調査報告書において、トンガ政府に対し、住民、特に離島の住民が生産物を販売するのを助け、土地の利用を促し、所得機会をさらに増やすべきであると求めている。またアジア開発銀行は、トンガ政府に対して、電力、上水道、保健、教育、道路等の維持管理を行うことで、住民の生活にとって基本的に必要な行政サービスの質を改善すべきであると求めた。

東村高江のヘリパッド移設問題

2月10日の琉球朝日放送で、東村高江の米軍ヘリパッド移設問題についての報道がありましたので、お伝えします。

琉球の基地を巡る動向をみていると、「負担軽減」、「友愛」、「命を大切にする」、「コンクリートから人へ」という鳩山政権の理念が現実から大きく離れているといえます。琉球を除いた日本を想定しているとしか思えません。

琉球に基地を押し付けるというのが、日本の戦後民主主義の帰結なのでしょうか。






動かぬ基地、きょうはアメリカ軍・北部訓練場ヘリパッド移設問題です。北部訓練場の返還に伴う、ヘリパッドの移設先のほとんどが東村・高江地区に隣接。反対運動を展開する住民に対し国は反対運動を妨害行為だと主張し、住民を訴えています。基地の負担軽減とは何か、を考えます。

やんばるの森に横たわるアメリカ軍・北部訓練場。広さ7800ヘクタールあまりの県内最大の演習場です。起伏の激しい地形とジャングルを利用した、対ゲリラ訓練や救助訓練などが行われています。

1996年、「SACO」最終報告で、2002年度末をめどに、この北部訓練場のおよそ4000ヘクタールの返還が合意されました。しかし返還の条件とされたのが、ヘリパッドの移設。東村・高江地区を囲むように6か所のヘリパッドが作られることが決定しました。

移設に反対する住民は、移設先決定の経緯や配備される機種、飛行ルートなどについての説明を求め、工事車両の搬入口前で座り込みなどを展開。しかし国はこれを工事の妨害と主張。妨害禁止の仮処分の申請を受け裁判所は住民2人に対する仮処分を認めました。さらに、この処分の決定を求めて裁判を起こしています。

そして、沖縄防衛局は、今月1日、高江で、今後のヘリパッド建設工事についての説明会を開きました。その中で、真部局長は、裁判所から一定の理解が得られてとして、次のように述べました。

真部朗局長「私どもとしては準備をしたところでですね準備が整ったところで、工事の再開をさせていただきたいと思っております。」

それに対して住民側は、自分たちが求めている説明がまったくされていないとして、改めて防衛局に説明を求めました。

住民「ヘリパッドのできた後の飛行ルートとか、どんな機種が飛ぶかとか、騒音のこととかも質問しているんですけど、それにまったく答えていただいていなくて」

住民「声高に言っているじゃないですか、オスプレイが飛ぶことによって、それはいつ聞いても返事をしないではぐらかして、それを信用してくださいって信用できるはずが無いじゃないですか。」

しかし防衛局は「オスプレイの配備についてアメリカ側から具体的に回答は得られていない」と答えるとどまり、また、飛行ルートについても具体的な説明を避けました。そして、ヘリパッド移設については。

担当者「ヘリパッド移設によりまして、とくに高江区の住民の皆さんには騒音とか危険性とかいうご負担をお願いするかと思います。」

伊佐真次さん「私たちは負担をしてもいいんですか?犠牲になれって言っているんですか?もう一回答えてください。」真部朗局長(県全体に占める基地使用の割合が)18%から14%にということであればですね、それはやはり、負担の軽減、県民負担の軽減という風に私どもはなると考えております。」

今回の説明会に参加していた、民主党の県議・山内末子議員は防衛局の「県民負担の軽減の考え方」を批判しています。

山内末子議員「(高江住民)160人の命をないがしろにして基地負担の軽減ということで我々県民が喜ぶようなそういう政策をやっちゃいけないというふうに思っております。」

また国が通行妨害で提訴した件についても全国的にも初めてで、将来に汚点を残すと厳しく指摘しました。

山内末子議員「自分たちの生活を守りたいとそういう表現の自由を国が司法の場に引っ張り出しながら、それを弾圧的なわが政権・民主党政権が行っているということに対してすごい憤りを感じながら。県連として県民の立場と本当に沖縄県の基地問題についてしっかり検証していけってぐらいの強い口調での作業をしていかなければならない時期に来ているかと思っています。」

「命を守りたい」という方針を決め、沖縄の基地負担軽減を政策として掲げている国。高江のケースが、本当に県民の負担軽減になっているのか検証が求められてます。

沖縄の基地負担の軽減を掲げる連立政権。普天間基地の移設問題では、県内移設が 負担軽減にならない事を多くの人が訴えてきました。移設で新たな地域に負担がかかるこの高江のケースは基地負担の軽減には程遠いといわざるおえません。

反対運動を妨害行為と国が住民を訴える事態をみても負担軽減に向けた取り組みというには違和感を感じます。

名護市長選から1カ月たって

昨日は、沖縄協会で琉球の経済問題と内発的発展について講演をしました。会長の清成先生をはじめとする協会の皆様には大変お世話になりました。また、お忙しい中、講演会に来て下さた方にもお礼申し上げます。活発な議論が展開され、私も勉強になりました。

2月24日の琉球朝日放送で名護市長選から1カ月たった基地を巡る状況の変化について報じていますので、お伝えします。

民主党政権の普天間政策は迷走を深めています。その中で、辺野古陸上案を既成事実化するための動きもみられます。基地とカネを結びつけようとする琉球側からの動きです。基地と経済発展を分離し、経済発展は経済発展として独自に考える必要があります。基地があるから経済発展ができない、だから振興開発資金をくれという、依存の構造では自治は育ちません。





現職と新人が一騎打ちの闘いを展開した名護市長選からきょうで1カ月。初当選した稲嶺市長は先週上京し、「辺野古に新しい基地は造らせない」という公約を直接、総理にも伝えましたが、政府の中では、与党の国民新党が移設先として「キャンプシュワブの陸上案」を強く推していて、名護市も全く油断が出来ない状況です。政府はどんな形で最終的な決着を図ろうとしているのか?岸本記者です。


稲嶺名護市長(総理官邸)「海も陸も含めて、造らせませんということで市民に約束してきたということを申し上げた」

先週、市長就任後初めて上京し、総理に「新たな基地は絶対容認できない」と直接、伝えた稲嶺市長。しかし、同じ日。防衛大臣「北沢でございます。」県軍用地等地主会連合会 浜比嘉勇会長「浜比嘉です。土地連の会長をしております。」防衛省を訪れた、県内の軍用地主の代表と、キャンプシュワブ陸上案を主張する国民新党の下地議員は市長とは正反対の動きをしていました。

県軍用地等地主会連合会 浜比嘉勇会長「名護の地主会の会長です。辺野古です。」下地議員「(防衛大臣に対し)握手したらどうですか?ワハハ」防衛大臣に対し、アメリカ軍基地の土地の借り上げ方法の見直しと賃貸借料の値上げを要求した地権者達。

県軍用地等地主会連合会 浜比嘉勇会長「辺野古のキャンプシュワブですね。借料としてどれくらい支払いがされているか。(一平方メートルあたり)年間138円。月にしたら10円ちょっとしかない。」「仮にシュワブ陸上案でOKしても借料が10円では、貸せませんよという声が地権者からあるのでその辺もしっかり見直してほしいと(伝えた)」


Q「一部報道でシュワブ陸上案をアメリカ政府に伝えたという報道がありますが?」下地幹郎議員「私は最善策だと思って提案してますから、シュワブ陸上案に決めることで、普天間基地の危険性の除去。嘉手納の騒音が早めに無くなると。その案による負担軽減を先にやりたいという思いは変わりませんから」

一方、県外・国外にこだわる社民党は、与党でつくる検討委員会に提案して、グアムを視察。カマチョ知事は「今、予定されている8000人以上の海兵隊員は受け入れらない」と回答しましたが、社民党は、まだ望みはあると見ています。

社民党 阿部知子 政審会長「グアムの人達の海兵隊移転を受け入れる感情をもっと良いものにしていかなくてはならないそういうものが充実すれば、まだ可能性はあると思います」

グアムが現在の計画以上の受け入れに消極的な姿勢を見せる一方でグアムのすぐ北にあるテニアンの市長は海兵隊の受け入れに前向きな姿勢を示しました。


テニアン市 デラクルス市長「沖縄の基地の受け入れにグアムの人達が反対しているのならテニアンが代替地を提供したい。米軍によって、テニアンの経済を刺激し、発展させたい」

しかし、日本政府はこのテニアンへの移設案には慎重です。Q「テニアンを普天間の移設先として検討に入れるか?」平野官房長官「テニアンとかサイパンの話というのは、検討委員会の土俵には全くなかった。その議論の中にこれを含めていくという議論にはなっていない」

県内の他の国会議員の猛反発を受けても、シュワブ陸上案にこだわる国民新党の下地議員。照屋寛徳議員「みんなでシュワブ陸上案は撤回しなさいと(下地議員に)言った。でも撤回するとは言わんさ。」下地議員「なんで、社民党は私達の案を批判するんだ。こんなことをされては今後、社民党とは協議できない」

与党内の意見も全く噛みあわない中、沖縄を訪れた平野官房長官は「県外がベスト」と述べる知事に対し、こう述べました。

平野官房長官「常にベストを求めていきますが、やっぱりベターになるかもしれません。これも政治ですから、そこは大先輩ですからご理解いただいた上でご判断を、また、いただきゃならないし」

検討委員会をまとめる立場にある平野官房長官の「ベター」とはどこなのか?その中身に注目が集まっています。

岸本さんシュワブ陸上案に序々に近づいているという印象をどうしても受けてしまいますが・・・。

そうですね。官房長官は、いろんな案を比較してその中で、一番ベターな案を選ぶと言っているだけなんですが、県民には、そう聞こえてしまいますよね。今後の流れを改めてこちらで説明したいんですが、まず来月、社民党と国民新党がそれぞれの案を検討委員会に出すんですね。


これは予定では今月に出される予定だったんですがすでに1か月遅れています。そのあとに、民主党が独自の案を出す予定で3党で出揃った案を検討して、5月末までに正式に移設場所を決めるという流れになっています。

そこで結局、「辺野古」ということになると、また大変なことになりそうですが、5月までに移設先を決めるということが出来るんですか?

どこまで強引にやろうとしているのか分かりませんが、非常に難しいですよね。また平野官房長官はこの来月にも出す党独自の案を公表しない方針なんですね。それは何でかというと、これまで名前が挙がった場所では長崎や鹿児島・もちろんきょうの沖縄県議会も含めて、どこでも地元の猛反発が先に来てしまう。

これを官房長官としては、避けたいということで、今後、流れが非常に見えにくくなる可能性もあります。でも地元の頭越しでは、解決しないということは分かっていますよね。

そのやり方は自公政権でも失敗して明らかですよね。また、オバマ政権も支持率が序々に低下していて、 どうしてもアメリカ国内の政策を優先せざるを得ない。そうなると、安全保障については、同盟国の理解と協力を基にうまくやっていきたい。

つまり、日本の話を聞く姿勢にはなってきている訳です。だから、日本政府としては、この機会をとらえて、何も「5月」という目先の期限に縛られずに、これからの「日米同盟をどうする」という根本的な議論をアメリカ政府としていくべきだと思いますね。

平安座、宮城、浜比嘉、伊計の学校統廃合問題

昨日は、明治学院大学国際平和研究所において国際開発学会研究部会を開きました。所長の竹尾先生、渡辺さんをはじめとするスタッフの方々にはご準備で大変お世話になりました。

勝俣先生、寺田先生、杉原先生、何人かの院生の方々も研究会に参加し、積極的に議論をしてくださいました。報告者の方々も大変、興味深い発表をしてくださりました。心より感謝申し上げます。議論は刺激的で、多くの発見があり勉強になりました。そのあとの、懇親会でも楽しく、大変、示唆的な交流会となりました。

二月十九日の琉球朝日放送で小学校の統廃合問題について報じられました。統廃合の舞台となったのは、昨年十一月に、ゆいまーるの集いで訪れた島々です。海中道路で沖縄島につながりましたが人口減少が続いており、学校の統廃合問題が浮上したと思います。久高島で行われている留学センターの試みが参考になると思います。




少子化や学校運営の効率的な効率化を理由に人数の少ない学校の統廃合が全国的に進んでいます。うるま市の4つの島にも統廃合問題が浮上し各地域では、存続を求める声が上がっています。

こちらをご覧ください。平安座島・宮城島・浜比嘉島・伊計島に5つある小学校を廃校にし、新しくこちら平安座島に小学校を新設。そして、島に一つづつある中学も与勝中学に吸収し用というものです。違う学年の生徒が同じクラスで勉強する複式学級の解消が大きな理由になっているんですが、現状を取材しました。


のどかな場所にある宮城島の桃原小学校。道沿いには、子供たちによって書かれた学校存続の思いがたて看板で掲げられています。

96歳のおばぁちゃん「うち店していましたよ。店閉めてでも学校行きよった、何かあるときは」「だから学校がなくなるというのは、寂しい」

2年生の学校内での男子「行き来も大変になるし、島もなくなると思う。えーっと母校がなくなる」


複式学級解消を目的に浮上したこの学校統廃合問題。4つの島では、人数が少ないため複数の学年が一つの教室で授業を受けています。このうち桃原小学校では、全校児童が11人のため体育の授業はみんなで行っています。

小学5年生女子「一緒に体育するのはどうですか? 楽しい」

個々にあった授業を展開し、分からないところがあればすぐ質問できる雰囲気があるのも複式学級の利点です。

黒板の前から座っている児童に向けて 先生「一年生は、調べ学習、二年生は最後の場面行きましょうね」

しかし、その一方で一人の教師が2学年の授業を持つため教師への負担があるのも事実です。


先生「掛け算九九も2年の内容だけどいつも一緒に練習しているので結構覚えていたりとか、うえの学年の子は、確認になったり教えてあげたりと理解力がさらに深まるというか、さらに定着する面はいいかなと思っています。」

そもそもこの統廃合問題、教育委員会が具体的な案を示したのが12月。子供の視点に立ち小さな学校では、集団競技や同じ世代との競争などが難しいという理由で急がれました。しかし、住民は十分な説明会が開かれず2ヶ月で議会に諮ろうと強行しようとしていると教育委員会に反発。反対運動が広がりました。

「がんばろーがんばろー」4島すべてが存続を求める総決起集会を展開。島の中心である学校がなくなると、さらに過疎化は進み受け継がれてきた伝統行事も出来なくなってしまうという懸念を訴え存続を求めてきました。


平安座での住民説明会 教育委員会の見解 高安さん「学校と地域活性化が同時に進められるということが理想なんですが」「子供のことを真っ先に考えないと教育委員会はいけませんので地域活性化よりは、優先ということになります。」

子供の教育を第一に考えるという教育委員会。しかし、この統合が実施されれば一番遠い伊計島から通うことになる中学生は、およそ28キロの距離を毎日登下校しなければなりません。

与勝中まで車に乗って体験する親子「中学生は、部活もあるし宿題もいっぱいあるからきびしいな」伊計中学の男子生徒「毎朝早く起きなければならないし、移動も大変だから行きたくないですね。」お母さん「行きたくないのに行かされるというのが問題だと思うんですよ子供たちの環境というのを大切に思っているんで」


小学校の教員を退職後20年間地域の子供たちに習字やそろばんを教えている上地さんは、複式学級を解消すると言う目的自体に疑問を投げかけます。

元教師「複式学級が悪いわけじゃない返って学力にしてもいじめの問題もですし、学力も上位のほうだからね、かえって個人的には、いいんじゃないかなって思うんです。」

行事だけでなく、地域の人や父母たちが子供たちの学習のサポートをする学校は、地域の絆を深めるためにも大切な存在のようです。

桃原小学校 PTA副会長 勝連 正美さん「親と地域と学校の連携というのが非常に密というか濃い」「これこそホントに今の子供たちに必要な情緒的なものだなって思っているんですよね。」

保護者「若い子も島に戻りつつあるので学校がなくなったら若い子もどんどん出て行くと思うんです島は、なくなっていくとおもうんですよね。」

学校統廃合問題をきっかけに地域の人たちが改めて学校のあり方に向き合っています。

早ければ来年3月で統合かというスケジュールでしたが、うるま市教育委員会は、住民との合意形成が不十分として継続審議になりました。しかし、理解を得て方針通りに進める流れは、変わっていないんですよね。

はい、でもその流れをなんとか変えようと各地域では、空き家を利用したり里親制度を導入して地域を活性化させる方策に乗り出しました地域の要である学校をどう守るか?そえは、地位の力をどうとりもどすかにもかかかっています。

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