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プロフィール

Yasukatsu Matsushima

Author:Yasukatsu Matsushima
1963年琉球石垣島生まれ。石垣島、南大東島、与那国島、沖縄島にて育つ。

その後、東京、グアム、パラオ、沖縄島、静岡、京都、滋賀にて学び、働き、生活する。

著書に『沖縄島嶼経済史―12世紀から現在まで』藤原書店、2002年
『琉球の「自治」』藤原書店、2006年
『島嶼沖縄の内発的発展―経済・社会・文化』(編著)藤原書店、2010年、
『ミクロネシア―小さな島々の自立への挑戦』早稲田大学出版部、2007年
『琉球独立への道』法律文化社、2012年
『琉球独立論ー琉球民族のマニフェスト』バジリコ、2014年
『琉球独立ー御真人の疑問にお答えします』Ryukyu企画、2014年
『琉球独立宣言ー実現可能な5つの方法』講談社文庫、2015年
『民際学の展開ー方法論・人権・地域・環境の視座から』(編著)晃洋書房、2012年
『琉球列島の環境問題ー「復帰」40年・持続可能なシマ社会へ』(編著)高文研、2012年
『3・11以後何が変わらないのか』(共著)岩波書店、2013年
『島嶼経済とコモンズ』(編著)晃洋書房、2015年
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レギュラシオン理論と琉球

以下の文章は沖縄タイムス紙に私が寄稿し、掲載された文章です。
琉球の独立後の経済理論、経済政策を考える上でもレギュラシオン理論は有効であると考えています。
沖縄県立博物館でのボワイエ氏の講演会には、琉球銀行の幹部の方々もおいで下さり、新しい琉球の経済理論や政策を考える際に同理論が大変、注目されていることが分かります。



ロベール・ボワイエ氏は1943年生で、パリ理工科大学校(エコール・ポリテクニック)卒業した。数理経済計画予測研究所および国立科学研究所教授,ならびに社会科学高等研究院研究部長を経て,現在は米州研究所(パリ)エコノミストである。

著書に『レギュラシオン理論』『入門・レギュラシオン』『第二の大転換』『現代「経済学」批判宣言』『世界恐慌』『危機―資本主義』『転換―社会主義』『ラポール・サラリアール』『国際レジームの再編』『資本主義vs資本主義』『ニュー・エコノミーの研究』『金融資本主義の崩壊』(以上、藤原書店)『レギュラシオン』(ミネルヴァ書房)等がある。

ボワイエ氏は1970年代後半にフランスで誕生したレギュラシオン学派のリーダーである。同理論は、マルクスやアナール派の歴史認識とポスト・ケインズ主義の動学理論に基づき、ルイ・アルチュセールの構造主義を批判し、ピエール・ブルデューのハビトゥス概念を吸収して形成された新たな経済理論である。

資本主義だけでなく社会主義や南北問題をも研究の対象とし、世界中に同理論に基づく研究成果が蓄積されてきた。

レギュラシオン理論は市場の自動調節作用を重視する新古典派理論を批判し、制度による市場の調整(レギュラシオン)を重視する。市場の不安定性を取り除くためには、ケインズ主義が主張する政府の介入だけでは不十分であり、労使間・企業間・国際間の合意に基づく制度諸形態の必要性を同理論は力説する。

制度諸形態は国や歴史によって多様であり、経済発展が単一の経済モデルに収れんすることはない。制度諸形態によるゲームのルールである調整様式が、国の蓄積体制や発展様式を決定する。さらに同理論は資本主義の危機を長期動学的、国際比較的、歴史的に考察する。

琉球は現在日本の一部であるが、固有の歴史や文化、振興開発体制、基地の押し付け等、独自な制度諸形態が存在し、レギュラシオン理論による琉球の経済・社会・歴史分析に新たな可能性があるといえる。

ボワイエ氏が藤原書店『環』最新号に寄稿された「アメリカの超パワーと中国の不確実性という二つの制約に直面する日本」から、琉球の経済、基地や政治問題に大きな影響を与えているアメリカ、日本、中国の今後の経済動向を知ることもできる。

レギュラシオン理論の泰斗が琉球を訪問するのは初めてであり、世界経済を念頭に置いて琉球の経済自立を考える上でも絶好の機会になるであろう。
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誤解だらけの琉球独立論

多くの方々のご来場をお願いします。
新崎先生をはじめ琉球独立をめぐる様々な誤解がありますが、それらを一つ一つ解いていきたいです。
今、必要とされている琉球独立を皆で考えてみませんか。

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16日祭

今日は、1,2月の新聞を読み、必要な記事を切り抜き、また7日の講演の準備をいたしました。そして首里霊園に家族で行き、石垣の16日祭を行いました。墓の前でご先祖と共食し、昨年亡くなった弟のことを偲びました。午後はまた琉球の新聞を読んで、夕方、関西に戻ります。また2日に帰国します。

誤解だらけの琉球独立論

沖縄国際大学沖縄経済環境研究所主催の講演会、「誤解だらけの琉球独立論」が行われます。奄美諸島から八重山諸島の関係機関、マスコミ等にチラシが送付される予定です。本講演会を企画して下さった友知先生、関係者の皆様に心よりお礼申し上げます。

琉球独立に関して冷静な、そして熱い議論をしたいと思います。琉球のウマンチュの皆様が来場されますこと、ゆたさるぐとぅうにげーさびら。

講師:松島 泰勝 (龍谷大学 経済学部教授)

≪概要≫
琉球の自己決定権行使の選択肢の一つとして琉球独立論がある。これまで
... 「居酒屋独立論」とも揶揄されてきた。

しかし、近年、日米両政府によるオスプレイ
の強行配備、米軍人の犯罪の多発等を契機にして、琉球の独立を主張する声
が増えてきた。

国際法に基づき、世界の独立運動や国家形成の諸事例を参考
にした具体的な独立論が提示されるようになった。琉球独立論をめぐる様々な誤
解の一つ一つに答える形で、琉球独立の可能性を明らかにしたい。

日時:2013年3月7日(木) 16:00~18:00 (15:30 開場)
場所:沖縄国際大学 3 号館(別棟) 3-105 号教室
対象:一般・学生・教職員

主催:沖縄国際大学 総合研究機構 沖縄経済環境研究所
問い合わせ先:沖縄国際大学 教務部研究支援課
TEL:098-893-7967(直通) FAX:098-893-8937

受講無料

< 大 駐 車 場 完 備 >
多くの方のご参加を
お待ちしております・

セーファーウタキの危機

今回、琉球を歩いて大きな危機感をもったのがセーファーウタキです。まるで平和通のように、人の行列が続き、騒がしかったことです。観光客が大半であり、米軍人らしき人々もよくみかけました。

私の後ろを歩いていた女性は「パワーを感じた。歩いて少し運動にもなった」と言っていました。琉球人のマブイ、信仰、聖なる場所が観光化され、琉球人の手から奪われてつつあるのを感じました。

南城市は、本来の男性入域禁止にするか、入域日を限定するかのような措置を取るべきであると考えます。琉球人の生活空間がどんどん日本人観光客によって奪われています。

パラオ人のように意識して、自らの聖なる場所、自然、歴史や文化を厳しい法規制で守らなければならないと思います。

ボワイエさん、にーふぁいゆー

22日から24日までボワイエさんと琉球を歩き、次のような所に行きました。首里城,久高島、セーファーウタキ、嘉数高台、沖縄国際大学、ジュンク堂、沖縄県立平和祈念資料館、平和の礎、普天間基地のフェンスやゲート沿い等です。大田元知事とも対談しました。

私は通訳という機会を得ることができましたので、琉球やヨーロッパの政治経済、文化、歴史についてボワイエさんのお考えを伺うこともできました。大変気さくで、琉球を心から知りたいという真摯な方でした。

秘書のミッシェルさんも琉球社会に大変、関心を深められたようでした。琉球は行政的には日本の一部ですが、制度諸形態はまったく異なると認識されたのではないかと思います。私自身も今回の通訳や解説という仕事を通じて琉球を新たな観点から考えることもできました。ボワイエさん、にーふぁいゆー。

レギュラシオン理論と琉球

22日の県立博物館でのロベール・ボワイエ氏の講演会に多くの方が来て下さいました。米国、中国、日本のそれぞれが抱える政治経済問題を具体的に明らかにし、日本が直面するジレンマをどのように超克するのかが欧州との比較で論じられました。

会場からはアジアの政治経済的統合圏形成の可能性等についての質問が出されました。ドイツとフランスとの対立を超えるためにからEUが生まれたことは、現在の東アジアが抱える問題を解決するうえでも示唆的です。

市場原理主義を批判し、地域の制度を重視して社会の中に経済を埋め込むための体系的な経済理論である、レギュラシオン理論を琉球に本格的に適用して、琉球の政治経済、社会の制度諸形態、蓄積体制、調整様式、発展形態を分析したいと強く思っています。

しまんちゅスクールでのワークショップ

23日の琉球館での「しまんちゅスクール」ミニトークでは、初めてお会いする参加者から琉球独立の必要性についての意見や、独立についての質問を伺い、互いに意見を交換できて大変、刺激的で勇気をもらいました。


琉球独立について互いに顔を見ながら率直な意見を聞くという機会をつくってくれた「しまんちゅスクール」に感謝です。また遠方から来て、私と意見を交換して下さった方々に感謝です。独立に対するそれぞれの熱い思いを感じることができました。

真久田さんのご遺志

昨日は、真久田さんの法事に参加させていただきました。真久田さんの人生の証である多くの本に囲まれて遺影があり、心が締め付けられる思いでした。最新号の『うるまネシア』に書かれた遺稿でも琉球独立学会への期待が示されており、改めて真久田さんのご遺志を受け継ぎたいという思いを深めました。

その後、普天間基地近くで仲間と研究会を開きましたが、その前から米軍軍用機がわがもの顔に爆音をまきちらし、わがもの顔に琉球人の空を冒し続けていました。私の家がある那覇市上空もオスプレイが飛行しており、私の母もオスプレイは「ゴキブリ」みたいと言って、空をにらんでいました。

今日、琉球に帰国します。

今日、琉球に帰国します。今の琉球を見て、感じて、多くの方と議論をしたいと思います。22日はロベール・ボワイエ氏の講演会での通訳(場合によっては解説)、23日はくろとんでの琉球独立を考えるミニ・トークがあります。その間、研究調査等活動をして琉球が直面している問題を改めて考えたいです。

誤解だらけの琉球独立論

沖縄国際大学 総合研究機構 沖縄経済環境研究所主催の講演会「誤解だらけの琉球独立論」で話をさせていただきます。ご関心がお有りの方はどうぞお越しください。

講師:松島 泰勝 (龍谷大学 経済学部教授)

≪概要≫
琉球の自己決定権行使の選択肢の一つとして琉球独立論がある。これまで
「居酒屋独立論」とも揶揄されてきた。しかし、近年、日米両政府によるオスプレイ
... の強行配備、米軍人の犯罪の多発等を契機にして、琉球の独立を主張する声
が増えてきた。

国際法に基づき、世界の独立運動や国家形成の諸事例を参考
にした具体的な独立論が提示されるようになった。琉球独立論をめぐる様々な誤
解の一つ一つに答える形で、琉球独立の可能性を明らかにしたい。

日時:2013年3月7日(金) 16:00~18:00 (15:30 開場)
場所:沖縄国際大学 3 号館(別棟) 3-105 号教室
対象:一般・学生・教職員

問い合わせ先:沖縄国際大学 教務部研究支援課
TEL:098-893-7967(直通) FAX:098-893-8937

受講無料 < 大 駐 車 場 完 備 >
多くの方のご参加をお待ちしております.

2月23日、「しまんちゅスクール」でミニトークを開催します!


‎2月23日午後7時より、宜野湾の「しまんちゅスクール」で私のミニトークをする予定です。
参加費は1000円です。皆さんとじっくり話し合うことが出来ればと思います。お時間がありましたら、ご参加ください。



しまんちゅスクール
shimanchuschool.blog.fc2.com
Author:しまんちゅスクール はいたい!沖縄の宜野湾市嘉数(パイプラインからすぐ)の「しまんちゅスクール」です。うちなーんちゅが、イキイキ、学び楽しめるスクールを目指します。ゆたさるぐとぅうにげーさびら!!しまんちゅスクールHP住所:宜野湾市嘉数4-17-16 琉球館2F (㈱Ryukyu企画)

レギュラシオン理論のリーダー、ボワイエ氏が琉球にきます。


ロベール・ボワイエ氏が2013年2月22日(金) 17:00から、沖縄県立博物館・美術館 講座室
にて講演をされます。私は講演の通訳として参加する予定です。大学院時代にレジュラシオン理論の本を何冊か読み、琉球との関係について「劇場国家におけるミメーシスと暴力の論理ー バリ島と琉球列島における経済社会の内発的展開(上)(下)」という論文を大学院時代に書きました。

ボワイエ氏はレギュラシオン学派のリーダーです。最近、米国、中国、日本の経済危機分析に関する論文を書かれました。ご関心がありましたら、是非おいで下さい。

ロベール・ボワイエ(Robert Boyer)
1943年生。パリ理工科大学校(エコール・ポリテクニック)卒業。数理経済計画予測研究所(CEPREMAP)および国立科学研究所(CNRS)教授,ならびに社会科学高等研究院(EHESS)研究部長を経て,現在は米州研究所(パリ)エコノミスト。公職としては1997年から2003年まで仏首相直属経済分析諮問会議委員を務めた。

著書に『レギュラシオン理論』『入門・レギュラシオン』『第二の大転換』『現代「経済学」批判宣言』『世界恐慌』〈レギュラシオン・コレクション〉『1 危機――資本主義』『2 転換――社会主義』『3 ラポール・サラリアール』『4 国際レジームの再編』(共編著)『資本主義vs資本主義』『ニュー・エコノミーの研究』『金融資本主義の崩壊』(以上いずれも藤原書店)『レギュラシオン』(ミネルヴァ書房)などがある。




『うるまネシア』第15号ができました

写真

『うるまネシア』第15号ができました。私も寄稿させてもらいました。まだ手元にありませんが、読むのが楽しみです。表紙の写真も素晴らしいですね。琉球の女性と子供の力強さを感じます。

尖閣諸島は『日本固有の領土』なのか

雑誌『情況』2013年1・2月合併号が届きました。今回は「沖縄・尖閣特集」であり、小生も「尖閣諸島は『日本固有の領土』なのか」を寄稿しました。

そのほか琉球人として、川満信一さんが「尖閣・魚釣島って?」、新川明さんが「『尖閣』は沖縄に帰属する」を寄稿しています。ご関心がありましたら、お読みください。


仲里効さんのご紹介で書かせていただきました。

明日から学生と琉球に行きます

明日早朝、龍谷大学の学生、職員総勢12名で琉球に行きます。読谷にある知花昌一さんの民宿に泊まります。首里城で琉球王国時代を学び、美浜に行き基地跡地を訪問します。


12日は沖縄国際大学の友知ゼミの学生さんと意見交換します。友知先生から反基地運動についてお話を伺います。一緒に食事をした後、普天間基地のフェンス、ゲートに行き、基地の存在を自分の肌で感じます。その後、コザに行き、まちおこしの活動をされている照屋さんとともにコザの町を歩きます。


13日は知花昌一さんに読谷のガマ、グスクなどを案内してもらい、村の歴史と今を学びます。その後、宜野湾にあるカフェくろとんで、命薬の食事をして、佐喜眞美術館、嘉数高台などに行きます。


14日は、平和資料館で沖縄戦について学んだあと、平和の礎に行き、石碑を皆で磨かせてもらうボランティア活動をする予定です。この4日間、知花さんの民宿を拠点にして、学生とともに琉球の平和について深く考えてみたいです。

南三陸町復興推進ネットワークから松島ゼミあてに礼状が届きました。

松島ゼミの皆さん(龍谷大学経済学部3年松島ゼミ)

今、就職活動で大変、忙しい日々を過ごしていると思います。現実の社会に接し、多くのことを学び、現実と格闘し、一つ一つ困難を克服しながら、目標に向かって歩んでいいると思います。もし、今、困難な状況にあっても、夜の次には必ず朝が来るように、希望をもって就職活動を続けて下さい。南三陸町復興推進ネットワークから次のような感謝状が届きました。

龍谷大学経済学部松島ゼミ御中

謹啓 厳寒の候、貴社には、益々ご隆昌のこととお喜び申し上げます。
 さて、この度は、弊法人に対しご寄付を賜り厚くお礼申し上げます。また、御礼のご挨拶が遅くなってしまったことにつきまして、深くお詫び申し上げます。

 この度、皆様からのご厚意によります寄付は、弊社の教育活動の一環であります「南三陸てらこや」での、こども達の教材や図鑑等に使用させていただきました。

てらこやの写真も同封させていただきますので、よろしければお納め下さい。弊社は、皆様のご厚志にお応えすべく、社業に全力を注いで参りますので、今後とも、ご協力と
ご支援をお願い致します。

 末筆ながら、貴社のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。           敬白
          一般社団法人 南三陸町復興推進ネットワーク 代表 及川博道

皆さんが、昨年、南三陸町にMKバスで行き、ボランティア活動をさせていただいた後、京都河原町で3日間、募金をし、京都イオンモールで被災地特産物販売活動をした
収益が、このように南三陸町の子供たちに大変喜ばれています。

私は皆さんをゼミ生として誇りに思います。私の研究室には写真、南三陸町復興支援ネットワークの活動資料等がありますので、時間がありましたら、研究室に来て下さい。まだ寒さは続くと思いますが、心身共に大切にして、就職活動を頑張って下さい!

『3・11以後 何が変わらないのか』が自宅に届きました

『3・11以後 何が変わらないのか』が自宅に届きました。昨年9月、富山の利賀で行われたシンポが収録されたものです。シンポのお誘いを頂いた演劇人会議の山村さん、岩波書店の山本さんにお世話になりました。また大澤さんや山下さんとも色々とお話ができてよかったです。是非お読みください。

大震災と原発事故が起こってから2年近くが経過しました.これによって,日本は変わるはずでした.ところが,事故原因の究明と事故処理の仕方,被災者・避難者への賠償や生活支援,「復興事業」の手法を見るとき,あまりにも「3・11」以前と変わりません.そこへと至った過去の過ち,手法が繰り返されているように見えます.

 いったい,何が変わらないのか.どうして変わらないのか.何がそうさせているのか.――本書では,こうした課題が集中的に現れている沖縄と福島という二つの地域の現在をめぐって(第一部),そして日米関係を中心としたグローバルな政治と経済の歴史的状況をめぐって(第二部),社会学者の大澤真幸氏がコーディネーターを務める二つの討議から考えます.

 第一部は,在グアム日本総領事館や在パラオ日本大使館に勤務後,島嶼経済學を研究しながらNPO法人「ゆいまーる琉球の自治」代表を務める松島泰勝氏,東北の地域社会を社会学の観点から観察し続けてきた山下祐介氏を交えての討議の記録です.巨大な中央主導のシステムに巻き込まれて人間が切り捨てられるなかで,地域の経済的・政治的自立はどのようにして可能なのか,そこでの文化的アイデンティティの問題等を探ります.

 第二部は,アメリカ政治外交史や日米関係を専門とする五十嵐武士氏,エコノミストとして岐路に立つ資本主義のゆくえをめぐって活発な発言を続ける水野和夫氏を交えて議論します.8・15と3・11を二つの「敗戦」と考えたとき,何が同じで何が違うのか.日米関係,民主主義,資本主義,テクノロジー,東アジア,領土問題等々を論じます.

(編集部 山本賢)

著者プロフィール

大澤真幸(おおさわ・まさち)

1958年生まれ.社会学者.千葉大学文学部助教授,京都大学大学院人間・環境学研究科教授を歴任.著書に『ナショナリズムの由来』(講談社,毎日出版文化賞),『不可能性の時代』,『夢よりも深い覚醒へ』(以上,岩波新書)など.


松島泰勝(まつしま・やすかつ)


1963年,琉球・石垣島生まれ.龍谷大学教授.島嶼経済学.NPO法人ゆいまーる琉球の自治代表.在ハガッニャ(グァム)日本総領事館,在パラオ日本大使館勤務等を経て現職.著書に『琉球の「自治」』(藤原書店),『ミクロネシア』(早稲田大学出版部),『琉球独立への道』(法律文化社)など.


山下祐介(やました・ゆうすけ)


1969年生まれ.首都大学東京准教授.都市社会学,地域社会学,環境社会学.弘前大学人文学部准教授等を経て現職.著書に『リスク・コミュニティ論』(弘文堂),『限界集落の真実』,『東北発の震災論』(以上,ちくま新書)など.


五十嵐武士(いがらし・たけし)


1946年生まれ.東京大学名誉教授,桜美林大学教授.比較政治,アメリカ政治外交史.著書に『対日講和と冷戦』,『覇権国アメリカの再編』(以上,東京大学出版会),『戦後日米関係の形成』(講談社学術文庫),『グローバル化とアメリカの覇権』(岩波書店)など.


水野和夫(みずの・かずお)


1953年生まれ.エコノミスト.埼玉大学客員教授.著書に『人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか』(日本経済新聞出版社),『金融大崩壊』(NHK出版),『終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか』(日本経済新聞出版社)など.




目次



はじめに


第一部 「オキナワ」と「フクシマ」から考える

――振興・開発至上主義からの「自立と自治」


松島泰勝,山下祐介,大澤真幸


1 現状と課題をめぐって/2 琉球と東北,その歴史的背景

3 基地と原発/4 自立と自治へ――今後の展望


第二部 二つの「敗戦」から考える

――戦後日本の「独立」六〇年にあたって


五十嵐武士,水野和夫,大澤真幸


1 二つの敗戦――何が同じで何が違うのか/2 これからの日本を考える視点/3 日米安保と沖縄/4 東アジアのなかで






岩波書店
www.iwanami.co.jp

研究進む琉球独立の道


昨日全国各地の「地方紙」に掲載された私のインタビュー記事をご紹介します。琉球独立に関する議論がさらに盛んになればと思います。琉球の植民地支配に対する様々な問い、抵抗の一つに琉球独立運動があり、現在の琉球の日米に対する抵抗、異議申し立てはだれも止めることはできません。また「学者が琉球独立を語らない」というタブーを破り、学問的にも成立する議論にすべく、琉球民族の仲間と話し合っています。インタビュー記事にしてくれた石山さんに感謝します。

―昨年出版の著書「琉球独立への道」で沖縄の独立を学術的に論じた。これ
までの独立論は「居酒屋談義」にすぎない印象だったが。
 「米軍基地負担の軽減がいっこうに進まない中、具体的な研究は進んでいて
、一般の琉球人も参加する『琉球独立総合研究学会』が5月発足の準備を進めて
いる。基地をなくすだけでなく、経済、文化にわたる植民地的状況から脱する方
法を考えるとこの道に至る」
 ―興味深いが、現実的な選択肢だろうか。
 「国連憲章や国際人権規約は人民の政治的自己決定権を認めており、琉球が決
めれば独立に進むんです。住民投票で過半数の賛成を得て独立宣言を出し、国連
に加盟申請する。パレスチナのように時間をかけて国家として承認してくれる国
を増やせばいい。その過程で日本の承認はいらない。イスラエルはパレスチナを
承認していないけれど、国連は昨年11月、パレスチナを『オブザーバー組織』
から『オブザーバー国家』に格上げした。太平洋のパラオは人口わずか2万人だ
が、1994年に独立した。スコットランドは英国からの独立を問う住民投票実
施を決めている」
 ▽「非自治地域」
 ―独立が沖縄の多数派意見になり得るのか。
 「琉球大の2007年の県民世論調査で独立支持は21%だったが、今はもっ
と高いはず。国連の脱植民地化特別委員会の『非自治地域』リストにはグアムな
ど16地域が載っている。県議会がリストへの登録要請決議を採択することも必
要になるでしょう。フランス領ポリネシアの議会は、11年にそういう決議を出
している」
 ―自立は可能か。
 「沖縄県が徴収している国税と地方税の総額は約3900億円。本社が県内に
ない企業への課税権は今はないが、独立すれば課税対象にできる。現在の財政規
模よりいったん少なくなったとしても使途は自由になり、本当に有効な経済政策
を打ち出せる。復帰後、沖縄県には振興開発で総額約10兆円が注がれたが、I
T特区などの政策はほとんど失敗した。基地を押しつけるためだけで、中央官庁
が中途半端な政策を採用してきたからだ」
 「既に返還された米軍基地跡地では税収、雇用とも飛躍的に伸びている。那覇
の新都心おもろまちなどがいい例。基地労働者の給与など基地関連収入は県民総
所得の約5%まで低下、基地労働者は県就労者の約1・5%にすぎない。一方、
基地は県面積の1割を占め、交通の要所に陣取っている。なくなった方が経済効
果は大きいんです」
 ▽ASEANに加盟
 ―独立後、「琉球国」の外交・安保政策は?
 「太平洋島しょ国フォーラム(PIF)、東南アジア諸国連合(ASEAN)
に加盟し、安保は非同盟、非武装で行く。日本とは友好関係を築き、両国民が互
いに自由に往来、就労できるようにする。今は琉球の位置が基地を置く理由にさ
れているが、この『地理上の不幸』を幸福に変えたい。かつて交易で栄えた琉球
王国のように」
 「たとえば、与那国島と台湾との距離はわずか約110㌔だが、定期船もない
。国際港開設を何度か日本政府に申請したが、港の大きさなどから税関や入管を
置くことはできないと却下されてきた。戦後の一時期、与那国は台湾との交易で
人口が2万人近くに達したが、今は2千人未満で自衛隊誘致の話が出ている。そ
ういう状況に追い込んだかのよう。地政学的有利さは中央集権では活かせないん
です」
 ―非武装では中国の軍事的野心を刺激するとの指摘がある。
 「国際法が整備された現代において、そのような想定をすること自体がおかし
い。チベットなど既に国内に多くの民族問題、独立運動を抱える中国が琉球に手
を出すはずもない。ただ、あまり経済的に中国に依存しない外交姿勢は必要です」
 ―尖閣諸島の領有権問題については?
 「尖閣はかつて琉球人が中国に通うときの航路標識代わりに使い、中国以上に
琉球との歴史的関係が深い。日本はその琉球を併合して尖閣を領有しているわけ
だが、国有化で危険な状況を作り出した。武力衝突が起きたら戦場になるのは琉
球の島々。尖閣を戦争の起点とせず、平和を創造する起点にする方向で解決を探
るべきです」
   ×   ×    
 まつしま・やすかつ 64年、沖縄県・石垣島生まれ。気象台勤務の父の転勤
で同県・南大東島、与那国島などで育つ。97~2000年に在グアム総領事館、
在パラオ大使館で専門調査員。著書に「沖縄島嶼経済史」「ミクロネシア」など。

共同通信編集委員室・石山永一郎

ゼミコンパを自宅でしました

昨日は、午後2時ごろに4年前に龍谷大学ボランティアNPO活動センター主催の海外研修旅行で一緒にパラオに行った渕端君と岩本さんが自宅に遊びに来てくれました。二人とも卒業後、滋賀県で働かれており、元気な姿を見せてくれました。

4時にはゼミ生、17人が自宅に遊びに来てくれました。女子学生からはお土産まで頂戴しました。ピザ、鍋、北京ダックなどを食べました。途中で庭でキャンプファイアーをして心身を温めました。皆で役割分担をして、料理を準備し、食べ、楽しく交流しました。帰りは池田君が17人をピストン輸送で何回か駅に皆を連れてくれました。

ほとんどの学生が和邇は初めてのようでした。2,3月は5日、15日、25日など、5のつく日に大学に学生が自主的に集まり、京都のまちおこしについて話し合う予定です。自宅での交流会でゼミの団結が増したような気がします。

学生との鍋会の開催

今日は午後4時から、自宅にゼミの学生を招いて食事会、飲み会をします。毎年、学部学生、大学院学生、留学生を招いて自宅で鍋をしたり、バーベキューをしてきましたが、今年も学生と楽しく、自由に話し合い、交流する機会がもてて幸せです。

昨日、妻と近くのスーパーに行き、食材、飲み物をたくさん買ってきました。チキン鍋、北京ダック、お菓子、飲み物・・です。

今回の集いでは、17人の2年ゼミ生が来る予定ですが、このFBを見ている4年のゼミ生、学部や大学院の松島ゼミOBそして、もし近隣に住んでいれば前職の東海大学時代のゼミ生も歓迎しますので、ご連絡ください。個人的に自宅までの生き方をお伝えします。

自宅での鍋会では、2,3月にゼミ活動として行う、京都崇仁地区でのまちおこし活動についても話し合う予定です。

今日は、昨日に比べて寒くなるとのことですが、寒い中、遠い琵琶湖沿岸まで遊びに来て下さる学生さんたちに感謝です。自由に楽しく語り合いましょう。


上で書くのを忘れましたが、現在、就職活動中の3年のゼミ生で、時間があり、一息つきたい学生さんも大歓迎です。

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